2017.01.17保険

子どもの教育費は、学資保険だけで準備できるの?

Text : 加藤 梨里

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子どもの教育費を貯めるならまず学資保険を検討する人が多いですが、学資保険にさえ加入すれば教育費をすべて賄えるわけではありません。そこで今回は、幼稚園から大学まで、子どもの教育費がかかるタイミングと金額についてご説明します。学資保険への加入やお金を貯めるタイミングを知っておきましょう。

幼稚園以降は教育費がずっとかかる

よく、教育費は子ども1人あたり1,000万円かかるといわれます。しかし、子どもの教育費は3歳で幼稚園に入園する頃からかかり始めます。文部科学省の調査によると、幼稚園から高校まですべて公立に通った場合でも、合計で約520万円かかります。その内訳は、幼稚園で約63万円、小学校で約192万円、中学校で約144万円、高校で約123万円です。公立であっても、3歳以降はまとまったお金がかかります。

一方で、学資保険の満期は18歳以降に設定されているものが一般的です。商品によっては、中学校、高校への進学時に合わせて満期を設定したり、一時金を受け取れたりするタイプもありますが、いずれにしても10年以上の積立期間が必要なことがほとんどです。ですから、子どもが小さいうちにかかるお金は、学資保険では賄えません。

幼稚園(3-歳)から高校(3-年生)までの15-年間の学習費総額
出所:文部科学省「子供の学習費調査 平成26年」
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/__icsFiles/afieldfile/2015/12/24/1364721_3.pdf

高校までは家計から、大学費用は学資保険で

つまり、高校までにかかるお金は、ほとんどが家計のやりくりによって捻出していく必要があります。子どもが幼稚園に入る前など、お金があまりかからない小さいうちからコツコツと貯めておくのも大切です。
これに対して、大学ではさらに大きなお金がかかります。日本政策金融公庫の調査によると、大学の入学と在学にかかる費用(4年間)は国公立大学で約457.5万円、私立大学文系で約675.5万円です。冒頭で子ども1人あたりの教育費が約1,000万円と述べましたが、このほぼ半分を、大学4年間で使うことになります。このため、大学にかかる費用は学資保険で長期間かけて積み立てておくことが重要なのです。

高校卒業後の入学先別にみた卒業までに必要な入在学費用-(子供1-人当たりの費用〈年間平均額の累計〉)
出所:日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」(平成27年度)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kyouikuhi_chousa_k_h27.pdf

このように、教育費は子どもが一人前になるまでの約20年間ずっとかかるものです。幼稚園から大学までそれぞれにかかる費用を知り、その一部を担うものとして学資保険を活用しましょう。

ファイナンシャルフィールド

子どもの教育費は、学資保険だけで準備できるの?

加藤 梨里

Text:加藤 梨里(かとう りり)

CFP(R)認定者
マネーステップオフィス株式会社代表取締役

保険会社、信託銀行を経て、ファイナンシャルプランナー会社にてマネーの相談、セミナー講師などを経験。2014年に独立し「マネーステップオフィス」を設立。専門は保険、ライフプラン、節約、資産運用など。テレビ、雑誌取材多数。日経WOMAN ONLINE、東洋経済オンライン、マイナビニュースなどにて執筆多数。趣味は料理。2008年にはNHKきょうの料理クッキングコンテストにて優勝経験も持つ。大学では、食事や運動による健康増進とライフプランの関係について研究中。慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科特任助教。

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