2017.06.16保険

高齢の父が運転するので心配です。子供の私が自動車保険を契約することはできますか?

Text : 森田 和子

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年を重ねても元気な方が増えているように感じられますが、その一方で、高齢者の運転による自動車事故のニュースも目立つようになりました。運転するご本人だけでなく、ご家族からも心配する声が聞こえてきます。今回は高齢者の自動車保険について考えてみましょう。

契約できるが重ねての契約はできない

宇野さん(仮名)は48歳の会社員です。今年73歳になる父親はいたって健康で、運転する様子を見て不安に感じることもありませんでした。しかし、テレビや新聞で高齢者の自動車事故のニュースなどを見るにつけ、心配が増すようになりました。離れて暮らしていることもあり、父親がどのような自動車保険に加入しているのかもわからず、もしも可能であれば、むしろ自分が契約した方がよいのではないかと考えています。

現在お父様が契約している自動車保険を残したまま、宇野さんが重ねて保険を契約することはできませんが、お父様の代わりに宇野さんが保険の「契約者」になることはできます。契約者とは、保険契約を結んで保険料を支払う契約者です。契約者が保険の対象になる自動車を所有している人や、主に運転している人と同じである必要はありません。

契約者は宇野さんでもよいのですが、自動車を主に運転するのはお父様なので、「主な記名被保険者」はお父様になります。仮に宇野さんが「主な記名被保険者」になると保険料が安くすむとしても、やってはいけません。

自動車保険に加入する時には、契約する自動車、運転する人、運転免許証の色(区分)、前契約の等級、事故の有無、他の自動車保険契約等について尋ねられます。これらの告知事項は保険料の算出や、契約の引受けの可否判断の際に必要な項目であり、正しく告知を行わなかった場合には契約が解除されて保険金が支払われない場合もあるので注意が必要です。 

基本的な保障の重要性は年齢に関係ない

任意の自動車保険に加入する主な目的は、他の人や物へ損害を与えてしまった場合の補償に備えるためです。万一の場合に備えるのですから、運転する人の年齢にかかわらず、対人補償、対物補償は無制限にするのが基本です。

保険料の節約を考えるのであれば車両保険やセットで勧められることの多い傷害保険の内容を吟味してみましょう。
車両保険は一般的に免責金額が大きくなるほど保険料は安くなります。もしもの場合に保険で全てカバーするのか、部分的には預貯金を使うことができるのかを考えてみましょう。
ファミリータイプの傷害保険などもセットできる場合がありますが、そのぶん保険料は増えるので、保険の内容が他の保険と重複していないかをチェックします。

自動車保険はさまざまな補償が組み合わせられています。面倒に感じられても、その一つひとつについて必要なものであるか否かを検討することが大切です。

保険料を節約するなら複数見積もる

保険に加入する時、更新する時には複数の会社で見積りを取ることをおすすめします。

一般的にネット保険は保険料が安くなりますが、自分で説明を読んで理解し、付ける補償と付けない補償を選択する必要があります。面談して人から説明してもらえる方が安心できるなら、ネット保険にこだわる必要はありません。それでも見積もりは複数取るべきでしょう。

保険会社も担当者も信頼しているので現在契約している保険会社を変更するつもりはないという人でも、更新プランの見積もりは複数出してもらいましょう。
いずれにしろ、「更新をおまかせにしない」という姿勢が必要です。

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森田 和子

Text:森田 和子(もりた かずこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、DCA(確定拠出年金アドバイザー)。FPオフィス・モリタ 代表

大学卒業後、コンピュータソフト会社、生命保険会社勤務を経て、独立。
保険や投資信託の販売をしない独立系のファイナンシャル・プランナー事務所としてコンサルティングを行っている。
お金の管理は「楽に、楽しく」、相談される方を「追い詰めない」のがモットー。
企業・学校・イベント等で行うマネープランセミナー・講演も好評。
NPO法人日本FP協会、WAFP関東(女性FPの会)所属。
http://okane-net.com/