2017.10.20保険

昨今の入院事情。傷病ごとに大きく異なる入院日数

Text : 松浦建二

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病気やケガで入院をすることになると何日くらい入院するのでしょうか?

平均の入院日数を傷病ごとに確認してみたところ、傷病によってかなり違いのあることがわかりました。誰でも入院する可能性はあります。

いざという時のために昨今の入院事情を確認しておきましょう。

 

悪性新生物は19.9日と短く、脳血管疾患は89.5日で長い

 
前回の「平均入院日数は平成に入ってから13日も短くなっている」に続いて、今回も厚生労働省の患者調査から平均在院(入院)日数を調べてみました。

主な傷病の平均在院日数は下記の通りです。

総数(全傷病)の平均在院日数は31.9日ですが、がん(悪性新生物)は19.9日で総数より12日も短いです。

心疾患(高血圧性のものを除く)も20.3日で比較的短い方です。一方で脳血管疾患は89.5日と長く、総数の約3倍、がんの約4.5倍にもなります。さらに入院日数が長いのは統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害で、平均入院日数は実に646.1日にもなります。

入院した時の日数は傷病によってかなり異なるので、安心できる備えをしたいなら、総数の平均ではなくそれぞれの傷病に対応できるような備えをしておくべきなのかもしれません。

 

医療保険の入院保障限度は60日が多い

 
病気やケガで入院・手術をした時の経済的負担に備える保険として、生命保険会社の医療保険やがん保険、共済の医療共済等があります。

主な保障の一つに入院給付金(共済金)保障があり、入院したら1日あたり5千円や1万円の給付金を受け取れます。この保障には1回の入院で保障してもらえる日数の上限があり、最近の医療保険は60日型が主流となっています。

平均入院日数が31.9日であることを考えれば、60日は余裕のある設定と言えますが、傷病別に考えると足りない可能性も出てきます。例えば、脳血管疾患で入院すると平均で90日ほど入院することになります。しかし60日が保障の上限だと30日分は限度を超えてしまい、給付金日額が1万円だと90日入院しても90万円を受け取れず、60万円となってしまいます。

60日型よりも日数の上限が長い型(120日型等)や特定の傷病(三大疾病等)を日数無制限にしている保険もあります。保障の範囲を広げればより安心できる備えになりますが、それに比例して払う保険料も上がっていきます。保障と保険料のバランスが上手く取れた内容が理想的な保険と言えそうです。

 

 
Text:松浦建二(まつうらけんじ)
CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

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松浦建二

Text:松浦建二(まつうらけんじ)

CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
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