2017.11.19保険

知らなきゃ損する終身保険の活用方法とは

Text : 松浦 建二

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終身保険は死亡保障の保険の一つで昔からありますが、昨今は金利低下や厳しい家計状況の影響もあってあまり注目されていません。

しかし、終身保険にはいろいろな良さもあります。
終身保険の仕組みを知って賢く使えるようにしておきましょう。

終身保険は受取人が必ず保険金を受け取れる

終身保険は保険期間が終身の死亡保障保険です。
医療保険等でも保険期間が終身の保険はありますが、その場合「医療保険終身型」や「終身医療保険」のような言い方をしていて、一般的に「終身保険」と言えば死亡保障の保険のことを言います。
 
終身保険は契約者(保険料負担者)が契約通りに保険料を支払い、途中で解約しなければ、受取人はいつか必ず保険金を受け取ることができます。
何故なら、永遠に死なない人はいないからです。
 
終身保険は加入した時からまとまった額の保険金を確保することができ、ほとんどの場合、支払う保険料累計より保険金額の方が大きいので、コツコツ貯めて遺すよりも多くの額を受取人に遺してあげやすいです。
 
※加入する年齢や設定の仕方等によって保険料累計が保険金額を上回る場合もあります。

年金で受け取ることも可能

終身保険では被保険者が亡くなった時に、受取人は死亡保険金を一時的に全額受け取るのではなく、年金のように分割で受け取ることもできます。
一般的に年金支払特約と言われていて、保険金請求時に受け取り方を指定できます。
一時的に大金を手にしてしまうと無駄遣いしてしまいそうな人や、被保険者が遺してくれた保険金を大切に使いたいと思っている人は、年金で受け取ると良いかもしれません。
 
また、契約者が終身保険を解約した場合に受け取る解約返戻金も、一時的に全額受け取るのではなく、年金で受け取ることができます。
こちらは一般的に年金移行特約と言われていて、解約請求時に受け取り方を指定できます。
65歳くらいになった時、万一への備えより生活費の確保を優先したい人等は、終身保険を年金移行すると良いかもしれません。
 
なお、受け取り方の違いで課税される税金の種類が異なり、納める税額が変わる場合もあるので、事前に試算しておくと良いです。

相続税の非課税枠を使える

被保険者が亡くなったことによって受取人が受け取る死亡保険金等は、相続税の課税対象になります。
受取人が相続人の場合、保険の非課税枠を使うことができ、全ての相続人が受け取った保険金の合計が下記計算式の限度額までは課税されません。
 


  
例えば、法定相続人が配偶者と長男・次男なら、1500万円(500万円×3人)までは課税されず、1500万円を超えた分だけが相続税の対象になります。

保険の非課税枠は、契約者と被保険者を夫、死亡保険金受取人を妻や子どものような契約形態にしておくと使うことができます。

なお、相続人以外の人が受け取った死亡保険金には非課税の適用はありません。
 
生命保険は契約者の意思で受取人を指定でき、いつか必ず受け取れる終身保険なら、受取人へ確実に遺すことができます。
相続税は関係なさそうな人でも、遺産分割でもめることは多いです。
終身保険の仕組みを上手く活用して、相続対策をしてみては如何でしょうか。
 
※終身保険によって年金支払特約・年金移行特約の有無や、取り扱い上の諸制限等は異なります。終身保険の詳細については生命保険会社へ直接確認して下さい。
  
Text:松浦建二 CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士
http://www.ifp.cc/

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松浦 建二

Text:松浦 建二(まつうら けんじ)

CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/