2017.05.16スペシャルインタビュー

ファイナンシャルプランナーに聞く「暮らしとお金のアドバイス」②

ファイナンシャルプランナーに聞く②柴沼直美さん。「投資はやってみないと分らない。何もやらないことがリスクになる時代です」

Interview Guest : 柴沼直美

Text : 村田 保子 / Photo : 岩田 えり

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柴沼直美

柴沼直美

柴沼直美(しばぬま なおみ)
キャリプリ&マネー代表。
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、日本証券アナリスト協会検定会員、社会保険労務士、MBA(ファイナンス)、キャリアコンサルタント。大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネージャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。社会保険労務士、キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。

≪キャリプリ&マネーのWebサイト≫
http://www.caripri.com

「ファイナンシャルフィールド」では、資産運用について分かりやすく解説した記事を展開するファイナンシャルプランナー(以下FP)の柴沼直美さん。投資初心者や未経験者でも理解しやすい内容や、ご自身のユニークな提案を盛り込んだ具体的なアドバイスなどが好評です。アナリストやファンドマネージャーの経験もある柴沼さんに、資産運用の必要性などを中心にお聞きしました。

外資系金融機関でキャリアを積み、データの大切さを思い知る

——柴沼さんは、アメリカに留学されてMBA(経営学修士)を取得され、その後はアナリストやファンドマネージャーをご経験されたとのこと。当時のことを教えてください。

大学卒業後、生命保険会社に就職したのですが、当時はキャリアアップの道が限られていて、次の転職を考えたときに武器になるものが必要だと感じてMBAを取得しました。帰国後、外資系証券会社のアナリストの職を得て、ようやくスタートラインに立ちました。アナリスト時代は、エコノミストのレポートの翻訳、データベース作成、プレゼンテーションの資料作成などを担当しました。アナリストの仕事は、ファンドマネージャーに売買の結論を導く資料を提供すること。しかし、どんなに時間をかけて丁寧にレポートを作成しても、ファンドマネージャーは思ったように売買してくれるものではなく、徐々に自分自身で運用してみたいという気持ちが強くなってきて、投資顧問会社に転職し、日本株のファンドマネージャーになりました。新しく設定されたファンドのポートフォリオを一からつくって、日本株なら2000近くあるなかから必要な銘柄を選んで、ウエイトを決めて発注していくのが主な仕事です。ファンドによって、安定的に運用したいとか、リスクを取ってリターンを追求したいとか、目的が異なるので、それに合わせて銘柄とウエイトをいかに調整するかが腕の見せどころです。
アナリストやファンドマネージャーの経験を通して、データ重要さを思い知りました。それも局所的なデータではなく、全体の流れが上向きなのか下向きなのかを見極めることがとても大切であり、とても難しいということも。また、人に分かりやすく説明するのが、すごく大切なスキルだということも感じましたね。

——その後、ご出産をきっかけにFPに転身されたのですよね?

外資系の会社に勤めていて、四半期に一度はパフォーマンスや今後の予測などの報告のために、ロンドンの本社に行く必要があり、子育てしながら続けていくことは不可能でした。出産・育児の期間に、社会保険労務士、FP、キャリアコンサルタントの資格を取って、今後は自分の都合で働く時間を決められるように、個人のお客さまに向けてサービスを提供しようと考え、FPとして独立したんです。運用の経験も活かせますしね。

——柴沼さんにとってFPの仕事とはどのようなものですか?

いろいろな困り事に対して、相続なら税理士、年金なら社労士など、それぞれの分野に専門家がいますが、それを総合的に見てつなげるのがFPだと思います。困り事はつながっているので、個別の分野だけでは解決しないことも多いんです。
10年以上FPをやってきて感じるのは、いろいろなことを経験すればするほど、それを活かせる仕事だということ。結婚や出産、子育て、介護、親の死、相続、不動産売却など、無駄になる経験はありません。キャリアコンサルタントや社労士の資格も役立っていて、家計相談をしていたら、ご主人の収入アップが必要なんじゃないかということで、キャリアについてアドバイスをしていることもあります。今までの経験を通したいろいろな引き出しから、総合的に相談に乗れることが自分の強みかなと思っています。

——3人のお子さまの育児に加え、お母さまの介護もご経験されたそうですね。

だからこそお客さまに寄り添って、真実味のあるご相談ができると感じています。仕事と子育ての両立に悩む若いご夫婦の人生設計や住宅購入のご相談、介護施設や自宅介護に関するご相談なども多いですね。とくに介護については、受けられる行政サービスをご存知ない方などもいて、情報が行き渡っていないのを感じます。

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村田 保子

Text:村田 保子(むらた やすこ)

Financial Field エディター

 

 

岩田 えり

Photo:岩田 えり(いわた えり)

フリーランス・フォトグラファー

日本舞台写真家協会・会員。タレント・舞台俳優など人物写真を得意とする。