2017.10.27暮らし

互助会ってなんでしょうか? 親が入っているのですが、その利用方法は?

Text : 黒木 達也 / 監修 : 宮﨑 真紀子

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結婚式や葬儀にはそれなりの費用がかかります。とくに葬儀は、突然起こる場合が多く、これまでの付き合いなどの関係で「家族だけで小規模で」とはいかないケースもあるはずです。そのような一時的な費用を賄うために、事前に積み立てを行い、そのために費用を使うことが出来るのが「互助会」組織です。

互助会組織の仕組み

互助会組織は戦前からありましたが、とくに昭和20年代の戦後復興の過程で増えました。この時期は経済的にも混乱期で、身内が亡くなった場合などに、満足な葬式が出来ないことを心配していた人たちにとっては、積み立て方式は便利な制度でした。
そのため終戦直後に30代、40代の働き盛りの人々が、自分の祖父母や両親の「イザという時」に備えて加入しました。とくに積立期間中でも、互助会会員であれば、セレモニーを安い料金で実施出来たことが喜ばれていたようです。互助会へ加入していれば、葬式だけでなく、結婚式、成人式、七五三、各種法事など、人生のイベントにも積立金を利用できるため、お金の使い方にも幅があります。
互助会組織は日本全国にあり、加入していれば他地域でのセレモニーにも利用することが可能です。許認可は国(経済産業省)が行っており、払い込んだ資金は安全に管理され、必要なときに利用できる仕組みです。互助会もたくさんありますが「全日本冠婚葬祭互助協会」という全国組織に加盟している互助会であれば、信頼できます。

いつでも利用可、他のサービスも

もし積立期間が終了しても、すぐに利用する必要はなく、その後いつでも利用でき、子どもなどへ名義変更し権利を譲ることも可能です。そのため自分の葬儀のために利用したいと考え、家族と相談して加入する人が増えています。
それぞれの互助会組織は、自前のセレモニーホールやホテルを所有しており、例えば葬儀、結婚式などに会員価格で利用できます。会員以外の一般の人の利用料金に比べて、安く設定されており、割安感があります。さらに互助会によっては、会員が優先的に利用できる保養施設をもっていたり、各種の店舗と契約し商品購入の際に割引の特典が使えるサービスがあります。

積立金と毎月の掛け金は選択できる

互助会の会員になると、毎月決まった掛け金を払います。その際、掛け金をいくらにするのかは、入会した互助会がもつコースの中から選択できます。最終的な積立金額をいくらにするかも、将来の出費を想定し選択できます。
かりに30万円の積立金をつくるケースを例に考えます。毎月の掛け金3000円を100回(約8年4ヵ月)払い込む方法、毎月6000円を50回(4年2ヵ月)払い込む方法などが選べるほか、場合によっては一括納入で5%割引の特典があり、28万5000円を納めれば完了する互助会もあります。葬儀の規模が大きくなり、積立金だけでは全額は賄えないこともありますが、その際は積立金をすべて充当し、不足金を別途支払うことも可能です。
また払い込み期間中に葬儀などが発生しすぐに利用したいときは、残りの残金を一括支払いすることで、互助会のサービスを受けることができます。また積み立ての途中で事情が変わったときでも、中途解約は可能です。所定の手数料を払ったうえで、解約返戻金を受け取ることができます。

 

このように互助会は利用の仕方では便利ですが、自分のライフプランを考慮してご入会されることが大切です。

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黒木 達也

Text:黒木 達也(くろき たつや)

経済ジャーナリスト。大手新聞社出版局勤務を経て現職

 

 

宮﨑 真紀子

監修:宮﨑 真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい…。そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。