2017.11.14暮らし

子ども名義の口座で貯めたお金。贈与税がかかるって本当?

Text : 塚越 菜々子

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教育費の貯め方についてご相談を受ける時「子供の名義の通帳に入れたほうがいいですか?」とよくご質問を受けます。

子供の名義の通帳を作り、そちらにお金を入れるようにすると、気持ちの面で手を付けにくくなるということはよくありますが、それで問題はないのか考えてみます。

子供名義の通帳をつくることは比較的容易

 
子供が生まれたタイミングで口座開設する場合、本人が意思を示すのが難しいので、親が手続きをすることがほとんどです。
 
親の身分証と子供の保険証・印鑑と初めに入金する現金があれば開設は比較的容易にできます。
 
私の場合は、子供を窓口に連れてくるように言われたため、抱っこ紐に入れて銀行の窓口に出向き手続きを行いました。
 

通帳の使い道1:子供にもらったお祝いやお年玉をいれておく

 
まだ子供が小さいうちでも、お誕生日やクリスマス・お正月などに、お祝い金をいただくことがあります。
 
それを貯めておいて、子供がある程度自分のお金を管理できる年頃になると渡してあげるということを想定して銀行口座を開設しているというかたも多いのではないでしょうか?
 
通帳へは入金することが多く、引き出すことがあまりない場合は、暗証番号を忘れてしまったり、銀行印がどれだかわからなくなってしまうことがないように注意して管理してください。
 
引っ越しなどがあった場合、住所の変更も併せて行うのをお忘れなく。
 

通帳の使い道2:子供の大学費用などの教育費の積み立てとして

 
児童手当などを取り分けたり、毎月決まった額を子供の教育費として積み立てておくのに、子供名義の通帳を使っている方も多いのではないでしょうか。
 
子供の名義にしておく最大のメリットは、目的に応じた達成度が見やすいことと、子供用の名義であるからこそ他の用途に手を付けにくいということが挙げられます。
 
ただしこの場合のデメリットは、子供が大きくなってくると「引き出しにくいこと」。
 
親がお金を入れているとはいえ、通帳の名義は子供。子供の名義から学校などにお金を振り込もうとするときに、子供本人の「本人確認」が必要と言われるケースが増えています。
成人してしまうと原則名義人本人しか手続きができず、親が手続きを行おうとすると「委任状」などの書類が必要になったりと、手続きが煩雑になる可能性が出てきます。
 

通帳の使い道3:将来子供にまとまったお金を渡すため

 
成人のタイミング。就職のタイミング。結婚のタイミング。
 
子供にまとまったお金を渡してあげるために、子供名義の預金にコツコツとお金を積み立てているという方もいらっしゃいます。
子供の成長を喜び応援するというのも、とても素敵なことですね。
 
この場合、金額や場合によっては「贈与税」がかかる可能性があることを忘れるわけにはいきません。
「一年間に110万円」を超える金額を渡すと、もらった側に贈与税が発生する可能性があります。
注意してほしいのは、贈与税が発生するタイミングです。
 
毎年子供の名義の通帳に10万円入れている。20年後に200万円の残高になった通帳を渡そう。
そんな風に考えている方もいるのではないでしょうか?毎年10万円なら、年間110万円以下だから贈与税はかからない・・・・と思うのは少し気を付けてください。
 
贈与というのは、「あげます」「もらいます」という合意が成り立って初めて成立するもの。
もらう側=子供が、お金をもらったことを知らない場合(通帳の存在を知らない場合)は贈与は成り立っていません。
 
とすると、子供に通帳と印鑑を渡した時に贈与になる可能性があります。
上記の例だと、通帳を渡したときに200万円の贈与となり、贈与税がかかるケースも出てきます。
 
贈与税というのは自分で申告する仕組みになっておりますので、申告の必要があるにもかかわらずしなかった、とならないように注意しましょう。
参考:国税庁「贈与と税金」https://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/zouyo31.htm

銀行口座は使う目的を決めて、上手に利用しましょう

 
子供が使うための物か、親が使うための物か、そちらをきちんと決めてから口座開設を行いましょう。
家計との分別管理は必ずしも子供名義でなくてもできるものです。
 
上手に使えば親子で便利に使えるものですから、家族や用途に合った付き合い方ができるといいですね。
 
Text:塚越菜々子(つかごし ななこ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
https://mamasuma.com/

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塚越 菜々子

Text:塚越 菜々子(つかごし ななこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
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