2017.05.12ローン

住宅ローン返済が厳しい…。資金を調達でき、家にそのまま住み続けられる「リースバック」という方法もあります。

Text : 尾上 好美

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住宅ローンの返済中に、教育費等の支出が重なり、毎月のローン返済が厳しくなったという相談者には、まず、家計の状況を把握し出費抑えると同時に、家計収入を増やす改善策を考えていきます。
しかし、それでもなかなか上手くいかない場合には、ローンや税金の返済が滞ったり、返済のために貯金を取り崩す状況が続く前に、今住んでいる家を賃貸に出したり、売却したりといった可能性を一緒に模索していきます。
ただし、このような場合には、現在の家から引っ越しをしなくてならなくなり、子どもの転校、引っ越し費用、手続きなど、不安なことが頭をよぎり、すぐに決断できない方も多いようです。できれば今の家に住み続けられたら…という思いが本音ではないでしょうか。
このような状況の方が検討してみたい方法として、自宅の「リースバック」というシステムがあります。
このシステムによって、住宅ローンの完済と現在の家での暮らしを同時に実現し、その後の家計を立て直すきっかけにできる場合があります。
ここでは、「リースバック」のしくみをご紹介します。

自宅を「リースバック」するしくみ

「リースバック」とは、銀行から資金を借りて購入した自宅を、不動産業者に売却し、その売却資金から住宅ローンの残債を返済すると同時に、売却した不動産業者と賃貸借契約を結び、毎月の賃料としてリース料を支払うことによって、同じ家に住み続けることができるシステムです。これによって得られた資金をまとめて現金で手に入れられ、その用途を制限されることはありません。
不動産業者との契約内容は、当初は3年間の定期賃貸借契約となりますが、契約期間後もそのまま住み続けたい場合には、再契約を締結することによって長期に渡り住み続けることができます。また、将来的には、その家を再び購入しマイホームとして所有できる可能性が残されています。

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つまり、「リースバック」は、マイホームを売却して賃貸で住み続けられるしくみで、マイホームにかかる権利が所有者から賃借人へ代わることを意味します。また、銀行から融資を受けている場合には、自宅に抵当権が設定されていますので、通常は売却するために抵当権を外す(解除する)ことが求められます。
「リースバック」が成立するには、抵当権の解除には銀行(債権者)の協力が必要になりますので、そのためには、マイホームの売却資金が住宅ローンの残債を上回っていることが重要になります。

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尾上 好美

Text:尾上 好美(おうえ よしみ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
2級キャリア・コンサルティング技能士
アルファプランナーズ代表

大学卒業後、IT関連企業で、技術支援、マーケティング職等の業務に約12年間従事した後、子育てを経て、CFP®として独立。現在、ファイナンシャルプランナーとキャリアコンサルタントを兼業し、仕事(キャリア)と資産運用に関する相談業務、講師、執筆を行っている。住宅相談、教育資金に関する相談、リタイアメントプラン、相続など、子育て世代から中高年世代からの個人相談に数多く対応。「後悔のない選択ができた」と感じてもらえるような支援やサービスの提供を志している。

http://alpha-planners.com/