2017.09.06ローン

持病がある人の住宅ローン。 フラット35はリニューアル前・後、どちらの申込みがいい?

Text : 福島 えみ子

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 「持病があったり直近に病気にかかったことがあれば住宅ローンの申し込みが難しい」―そう耳にしたことはないでしょうか。民間の銀行等の住宅ローンを申し込むには、団体信用生命保険(以下、団信)の加入が必須ですが、一般の生命保険と同じように、団信は持病があったり病気にかかっていたりすると加入できないことが多いからです。団信は、住宅ローンを借りている人にもしものことがあったとき、ローンが団信から返済され以後のローン返済がいらなくなるしくみです。
 

持病がある人は住宅ローンを借りられない?

 

 そうした持病などの健康上の理由があって民間の金融機関の住宅ローンが利用できない場合の解決策として、主に以下の2つの方法が考えられます。
 

  1. 団信の申込みが必須ではない「フラット35」の住宅ローンを利用する
  2. 民間の銀行等の一部で取扱いのある、持病などがある人も加入できるワイド団信などがついている住宅ローンを利用する

 

「フラット35」がリニューアル

 

 上記1)の「フラット35」とは住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利の住宅ローンです。このフラット35は2017年10月1日申込受付分からリニューアルされ、主に団信の扱いが変わります。 「フラット35」の団信は機構団信と呼ばれ、ローン借入に際し団信加入は必須ではないのに加え、これまではその保険料(機構団信の特約料と呼ばれます)の支払い方に大きな特徴がありました。それは、特約料だけ別途で年1回支払う必要があるという点です。それに対し、民間銀行等では、住宅ローンの団信保険料は金利に含まれています。

 

 このように民間金融機関とフラット35の団信では支払い方に違いがありましたが、この度の10月1日からのリニューアルにより、フラット35も機構団信保険料の支払いが原則金利に含まれることになります。

 

リニューアル後の機構団信はどうなる?

 

 では、フラット35の機構団信特約料が金利に含まれることによって、これまで持病など健康上の理由で機構団信なしでフラット35を借りていた人はどうなるのでしょうか?

安心してください、リニューアル後も、機構団信を付けることがローン借入に必須となるわけではありません。機構団信を付けないでフラット35を利用する道も残されています。とはいえ、その場合の借入金利は異なることになるため注意が必要です。

 

図_ローン2-1

 

 リニューアル後の機構団信特約料は、もともとの借入金利に機構団信特約料として年利0.28%上乗せになります(2017年10月スタート時の上乗せ幅。変更の可能性もあり)例えば、上の図のように1.12%(フラット35の8月の最多金利)の金利ならば、0.28%上乗せで合計1.4%の金利で返済していくことになります。

 

 では、団信をつけない場合はどうでしょう。一見0.28%の金利を差し引いた金利を払っていくことになりそうですが、そうではありません。機構団信をつけない場合の金利は、新機構団信付き借入金利のマイナス0.2%です。したがって、上の例では1.2%の金利での返済となります。つまり団信をつけなくとも、リニューアル前の金利より0.08%アップしたものを負担するというわけです。

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福島 えみ子

Text:福島 えみ子(ふくしま えみこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
マネーディアセオリー株式会社 代表取締役
リュクスセオリーFPサロン 代表

大学卒業後、都市銀行に入行。複数の銀行、法律事務所勤務中に、人生の悩みは結局のところお金と密接に関係することを痛感、人生をより幸せで豊かにするお手伝いがしたいとファイナンシャルプランナーに。FP会社にて勤務後、独立。これまで500件以上の個人相談を担当すると共に、セミナー、執筆と幅広く活動。相続・資産運用・住宅相談・リタイヤメントプラン等を得意とし、個人相談にも力を入れる一方で、セミナーや企業研修、執筆を通じてわかりやすくお金の知識を発信することに注力している。

http://mdtheory.co.jp/