2017.09.14ローン

財形住宅融資とは?民間の金融機関の住宅ローンとの違い

Text : 内村 しづ子

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財形住宅融資は聞いたことがなくても、財形貯蓄を知っている人は多いでしょう。財形貯蓄とは勤務先で給与や賞与から天引きで積立てする制度です。利用できるのはお勤めの会社に財形貯蓄制度がある社員のみ。
財形貯蓄を利用すると、貯蓄だけでなく融資を受けることができます。その融資のひとつが財形住宅融資です。

財形住宅融資を利用できる人

財形貯蓄で積み立てをしていれば誰もが融資を受けられる訳ではなく、実際に財形住宅融資を利用する場合は、以下の要件を満たす必要があります。

<利用要件>

(1)財形貯蓄を1年以上続けていること
(2)申込み前2年以内に財形貯蓄の預け入れを行っていること
(3)申込日における貯蓄残高が50万円以上あること

民間の金融機関の住宅ローンとの違い

財形住宅融資は民間の金融機関の住宅ローン同様、新築住宅だけでなく中古住宅を購入する際も利用できます。では、どこが違うのでしょう?

民間の金融機関の住宅ローンは固定型・変動型など金利タイプを自由に選ぶことができます。また適用金利は融資実行時の金利の場合がほとんど。借入額については収入によりますが1億円程度を上限としています。

一方、財形住宅融資では金利タイプは5年固定型のみ。適用金利は申込日時点の金利であり借入額の上限も4000万円(※)と決まっています。

<財形住宅融資の特徴>

(1)5年固定型の住宅ローン
(2)4000万円まで借入可能(融資限度額も)
(3)返済期間は原則35年まで(中古住宅は25年になるケースもある)
(4)ローン借入申込日時点の金利が適用される
(5)民間の金融機関の住宅ローンやフラット35とも併用できる
※財形貯蓄(一般財形貯蓄・財形住宅貯蓄・財形年金貯蓄)の10倍の額(最高4000万円)。ただし、建物・土地の購入に必要な額の90%までが上限。

低金利が続いている今、財形住宅融資の魅力は薄くなりつつあります。しかし会社によっては利子補充(※1)等がある場合があります。

また平成30年3月末までの申し込みまでが対象となりますが、子育て世帯や中小企業で働く人が利用する場合、当初5年間の金利を0.2%引き下げる特例(※2)もあります。

5年固定型であるため全期間固定型に比べると将来の見通しはつきにくくなりますが、利子補充など会社の制度がある場合や特例を上手く活用できれば、民間の金融機関の住宅ローンより低金利での借入が可能になるかもしれません。

財形貯蓄制度がある会社にお勤めの方は、会社の制度について一度確認してみてはいかがでしょう。

※1 会社により制度が異なるため確認が必要です。
※2 住宅金融支援機構HPより

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内村 しづ子

Text:内村 しづ子(うちむら しづこ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、
FP事務所マネーサロンキャトル代表

「働く女性が楽しい人生を送るためのお金の知識」を発信。共働き世帯の家計管理やライフプラン実現のためのセミナーや相談、執筆に注力。運営している「みらい女性倶楽部」では、個人型確定拠出年金セミナーや加入サポートを積極的に行っている。
https://m-quatre.com/