2016.11.10税金

「ふるさと納税」をすれば、居住地の住民税は払わなくてすむ?

Text : 佐々木 節 / 監修 : 金子 正美

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「ふるさと納税」という名称から、勘違いをする方も多いのですが、これは自分の生まれ故郷など特定の地域で地方税を納める制度ではありません。ごく簡単に言うと、地方公共団体への寄附金のこと。そして、寄附を行うことにより、住民税と所得税から一定の控除(税額が安くなる)を受けることができるようになっているのです。

地方公共団体への寄附で税が軽減される。

そもそも「ふるさと納税」というのは、過疎などによる税収の減少に悩む自治体に対する格差是正を推進するため、2008年、第1次安倍政権の時に創設された制度です。その仕組みを簡単に説明すると、まずは応援したい地方公共団体(=ふるさと)に寄附をすると、領収書(寄附金受領証明書)が発行されます。この領収書を添付して確定申告をすると、寄付を行った年の所得税と翌年度の住民税から税額控除が行われます。その結果、「ふるさと」として選んだ地方公共団体へ税金を納めたのと同じことになるのです。

ふるさと納税の仕組み

税金から控除される寄付金の上限は条件によって異なりますが、たとえば扶養家族が配偶者のみの給与所得者で年収が700万円の方だと約11万円(※)。もし総額10万円の寄付を行った時には、寄付金控除対象外の2,000円を差し引いた9万8,000円が所得税と住民税から控除されることになります。

さまざまな特典やメリットがある「ふるさと納税」。

「ふるさと納税」を行うと、寄付金控除対象外の2,000円は自己負担しなければならないわけですが、実際にはそれを上回る多くの特典やメリットがあります。なかでも人気を集めているのは、寄附を受けた自治体が用意するお礼の品。寄附額などに応じて特産の農産物や海産物、伝統工芸品や宿泊券などを受け取ることができるのです。しかも「ふるさと」として応援する地方公共団体に関して地域や数の制約はありませんので、たとえば、総額10万円を5つの自治体に2万円ずつ寄付して、それぞれから自慢の特産品を受け取ることも可能なのです。また、寄附金の使い道も、「農業の活性化」「文化財の保護」「子どもの教育」など、その自治体が設定した目的の中から選ぶことができるようになっています。ある意味、「ふるさと納税」というのは、税金の支払先や使い道を自分で選ぶことのできる制度と言うこともできるでしょう。

※実際のふるさと納税枠は、寄附される本人の収入や他の控除によって異なります。詳しくはお住まいの市区町村にお問い合わせください。

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佐々木 節

Text:佐々木 節(ささき たかし)

エディター&ライター(編集製作会社 スタジオF主催)

出版社を経て現職。学研「大人のバイク旅」編集長。旅、ライフスタイルを中心に活躍中

 

 

金子 正美

監修:金子 正美(かねこ まさみ)

税理士(金子正美税理士事務所)