2017.01.17 資産運用

資産を円だけで持つのは危険? 外貨が身近になってきました。

執筆者 : 宮﨑真紀子

1ドルが110円になった~といっても、普通に暮らしている限りあまり実感はありません。気になるのは海外旅行する時の両替のタイミングくらいでしょうか。しかし、個人年金保険の商品には通貨選択型定期年金と呼ばれるものが登場していますし、ソニー銀行のように海外でデビットカードを利用した場合、円預金を通さず直接外貨預金口座から引き落し出来る銀行も現れています。海外からの観光客も増え、2020年には東京オリンピックも開催されます。外貨を使いこなす時代がやって来たと言えるかもしれません。

暫くは超低金利が続く見通し

保険会社が取り扱う商品の中で、老後の生活に向けた個人年金保険や一時払い終身保険は「殖やす」ことが目的です。
 
10年~30年後に目標の設定金額まで殖やすためには、低金利の「円」だけでは追いつかない状態になっています。
 
そこで米ドルや、より金利の高い豪ドルを使って老後に備えようという「通貨選択型」商品が生まれました。
 

■定期預金利率

《ソニー銀行 1年定期(税引前) 2016.11.22》
米ドル 0.700%
ユーロ 0.001%
豪ドル 1.000%
NZドル1.150%
日本円 0.050%
 
低金利は暫く続くというのが大方の見方です。外貨を上手に使って資産を殖やすことは、ますます必要になると思います。
 
為替を考えるとき、気になるのはレートです。
 
スタート時、手持ちは10万円。レートは1米ドル100円とします。1個1米ドルのハンバーガーは、1個100円で1000個買えます。
 
1米ドル98円になったら、同じようにハンバーガーも98円になりますので、1000個買っても2千円余ります。逆に1米ドル102円になったら、2千円足りなくなってしまいます。
 
このリスクを回避するためには……ということで、運用のプロの中には資産配分を円貨と外貨割合を半々で持つように推奨している人もいます。確かに一理ありますが、日本で円を使って生活しているのですから、実際には難しいと思います。
 

ミセス・ワタナベを目指す?

為替で資産運用を考えるとき、思い浮かぶのはFXでしょうか。為替相場の変動などに左右されるものの、国内のFX取引の口座数や取引残高は増え続け、今や外貨預金を上回る水準にまで残高を伸ばしています。
 
FX口座と外貨預金を比べると、手持ちの資金が少なくても大きな取引が出来るレバレッジ効果が一番の違いです。また、取引コストも少ないといったメリットがあります。
 
資産運用全てに共通して言えることですが、まずは少額で始めることが大切です。
 
「ミセス・ワタナベ(※1)」は、日本主婦層やサラリーマンなどの個人のFX投資家の俗称ですが、近年では為替相場に大きな影響を与える存在となり、世界のディーラーから注目を集める勢力となっています。
 
彼らの多くはFXで資産を殖やしているとされていますが、「ミセス・ワタナベ」もまた、短期間の売買で一攫千金を得たのではなく、じっくり殖やした成功例だということを忘れてはいけません。
 
(※1) ミセス・ワタナベ=2007年頃から為替相場において、正午から午後になると円売り・ドル買いの方向へ相場を反転させる減少が頻繁に起った。要因を分析していくと、日本の主婦やサラリーマンなどの個人FX投資家が昼休みに一斉に取引をしていたことが判明。
 
欧米メディアによって、日本に多い姓である「ワタナベ」と主婦である「ミセス」を組み合わせて名付けられたとされている。
 

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宮﨑真紀子

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者
大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい…。そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。