最終更新日:2019.01.08 公開日:2017.07.24
資産運用

〈柴沼投資塾〉少額インデクス投資入門④。リバランスで安全運転

インデクス積立投資は、手軽に500円、1,000円という単位(前回ご紹介した通り100円という単位も登場しました)で負担感もなく貯めていくことができ、知らない間に「お金が育っていく」ことから、筆者は何かをやらなければと思っている人に積極的にお勧めしています。
このインデクス積立投資に少し慣れてきたら、必ず行ってほしい「リバランス」という調整についてご紹介します。定期的にリバランスを実施することで、ストレスなく、リスクを避けた安全巡行速度でのお金の成長を促すことができます。
柴沼直美

執筆者:

Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表
大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com

詳細はこちら
柴沼直美

執筆者:

Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表
大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com

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当初予定した通りの比率になっているかチェックしよう

筆者がお客様のお金を運用していたときは、頻繁に売買をしていましたが、このベースはほとんどがリバランスです。機関投資家が実施してそのまま一般投資家にも適用できるオーソドックスだけれど確実に皆さんの資産を保全することができます。

例えば、なんでもいいので個別銘柄を2銘柄選んでくださいと言われたら、どうしますか?全く違う値動きをすると思われるものを選ぶのが鉄則です。それは経済環境に対する反応の仕方が違うほうがリスクを抑えられるからです。例えば、トヨタと日清食品といった感じでしょうか。トヨタは会社の収益が輸出に依存していますから、為替が円安にふれると一般的にプラスに作用すると言われています。一方、日清食品は主に輸出というより国内で売り上げ・消費される(これを内需型企業といいます)こと、原材料を輸入するということ、経済活動が活発になったからといって消費者は食べる量はかわらないことから為替は円高になると有利であるし、経済環境に大きく左右されないためディフェンシブ銘柄(景気下降局面で耐久力を発揮する)と言われます。このような全く違う値動きの銘柄を保有しておけば、経済環境がどちらに転んでも株価が大きく損をすることはないですね。

上の個別銘柄の例は投資信託にもそのままあてはめることができます。例えば株式のインデクスファンドと債券のインデクスファンドという値動きが全く違う(逆の動きをする)ものを併せて保有しておくとリスクを避けることができると考えます。なぜなら、株式は景気がいい時に企業が高い収益を出すと考えられるため大きく値を上げることが期待できる一方で、債券は景気が悪い時でも満期まで持っていれば元本が戻ってきますので景気悪化局面での抵抗力が強いという、景気の動きに対して逆の動きをするからです。

そこで月々1000円ずつ、株式インデクスファンドと債券インデクスファンドを積立で購入してくとします。積立金額は同じでも値動きがありますから、資産額は同じようには成長しませんね。それをそのまま継続しておくとリスクを抱えることになります。例えば1年経ってみると、株式インデクスファンドは14,000円(1,000円×12+基準価額が上昇した分が2,000円)となったのに、債券インデクスファンドは11,000円(1,000円×12-基準価額が下落した分が1,000円)となり、もともと株:債券は50:50で保有したかったのに14:11と大きく目標となるウエイトからずれが生じることになります。

予測不能な相場の反転に備える

このまま保有しておくと、基本は積立金額の差はもっと大きく開いていきます。14:11が15:10、20:6というぐらいの差になることも十分考えられます。ただ金融商品というのはある程度の上昇が続くと、短期的であったとしても調整による値下がりが起こります。この例では、株式インデクスファンドを保有していた投資家が利益を確保するために「売却」という行動に出ます。この調整による下げが短期的になるのか、それとも景気の見方が強気から弱気に転換したことによる相場環境の変化なのかは、後になって振り返ってみないとわかりません。もしも、景気が悪化したことが要因であれば、株式インデクスファンドの下落はしばらく続くことになります。ところが、ただ単純に毎月1,000円ずつ積み立てを継続していたとすれば株式比率が重くなっているので、大きくマイナスを被ることになります。

これを防ぐために、少なくとも1年に1度は皆さんがお持ちのポートフォリオが当初設定した比率に対して大きくずれていないかを確認して調整することをお勧めしています。これをリバランスと言います。リバランスをしないでそのまま放置しておくと、前述の通り想定外の相場転換や調整局面で大きく資産を棄損することになるからです。

まだ上昇すると思っている時ほど、機械的に調整して資産を保全

これからまだまだ円安は続きそうだし、今せっかく上昇している株式ファンドを売却するのはもったいないと、思うかもしれません。ですが、ここで筆者が経験上痛感している「人間の欲ほど投資行動の邪魔になる要因はない」ということをお伝えしたいと思います。

「もうはまだなり。まだはもうなり」という格言にもありますが、「まだ上昇するかも」という根拠のない自信ほど危険なものはありません。これは大半の投資家が「上昇する」と思っているときは、すでにほとんどの投資家がその期待を基に買付けを行っていてピークに近くなっているのです。「自分だけが儲かる機会をみすみす諦めるなんてもったいない」という欲が働きます。「ラーメンスープを最後の一滴まで飲み干さないともったいない」という感覚と似ているかもしれませんね。ラーメンスープなら目に見えますが、相場のトレンド転換は後になってチャートに表してみないとわからないのです。相場が反転する場面では、あっという間にそれまでの上げを帳消しにし、マイナスになってしまいます。そうなる前に、先手を打っておきましょう。

上昇した資産を売却して、下落した資産を購入するという方法と、上昇した分はそのままにして、下落した資産を上昇した資産と同じ金額になるまで購入するという方法があります。前者の方法では、新たにお金を用意する必要はないかもしれませんが、「売却」と「購入」の両方の手数料が必要になります。どちらの方法をとるかはお財布状況で選択すればいいですね。

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