更新日: 2021.04.23 その他資産運用

ローソク足で「つつみ線」が現れたからトレンド転換!? 一体、どういう意味?

執筆者 : 重定賢治

ローソク足で「つつみ線」が現れたからトレンド転換!? 一体、どういう意味?
ここしばらく「ローソク足」についてお伝えしていますが、前回は「はらみ線」というローソク足の組み合わせパターンについて言及しました。今回は、「つつみ線」というローソク足の組み合わせパターンについてお伝えしていきます。

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重定賢治

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai

つつみ線とは

つつみ線は「つつみ足」、「抱き線」、「抱き足」ともいいますが、2本目のローソク足が1本目のローソク足を丸々包んでいる状態の組み合わせパターンです。
 
つまり、1本目のローソク足の値動きよりも2本目のローソク足の値動きが大きく、1本目のローソク足の値動きがすっぽりそのまま2本目のローソク足の値動きの中に収まっている状態です。
 

※筆者作成
 
これの意味するところは、単純に2本目のローソク足が1本目のローソク足を打ち消しているということですが、高値圏・安値圏でこの組み合わせパターンが出てくると、トレンド転換のサインと捉えられやすくなります。
 

つつみ線が高値圏・安値圏で出てきたときの意味

つつみ線が高値圏や安値圏で出現すると、おおよそトレンドが転換するかもしれないと予測される傾向があります。
 
例えば、上の図の左側のつつみ線の場合、これが安値圏で現れると、下降トレンドから上昇トレンドへの転換サインとして受け止められます。
 
それまで下降トレンドが続いていたわけですから、その流れに突如、値幅の大きい陽線が出現したわけです。つまり、それまでの下降トレンドが打ち消され、これから上昇トレンドに切り替わっていくかもしれないと判断されやすくなります。
 
一方、上の図の右側にあるつつみ線では、1本目のローソク足が陽線、2本目のローソク足が陰線になっているため、これが高値圏で現れると、上昇トレンドから下降トレンドへの転換として受け止められやすくなります。
 
それまで上昇してきた流れが2本目のローソク足の出現によって、つつみ線の組み合わせパターンになると、それまでの上昇トレンドが否定され、これから値を下げていくだろうと判断されます。
 
このように、つつみ線の場合、2本目のローソク足の値動きが1本目のローソク足の値動きをすっぽり包み込んでいるため、それまでの流れを否定する兆候として受け止められる点で共通しています。
 

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実際のチャートでつつみ線を確認する

それでは実際のチャートでつつみ線を確認してみましょう。下のチャートは2021年2月1日からの日経平均株価指数の動きですが、4月5日辺りでつつみ線(青丸の組み合わせ)が出現していることが分かります。
 
〇日経平均株価指数(日足) 2021年2月1日以降

※筆者作成
 
1本目のローソク足が陽線、2本目のローソク足が陰線のつつみ線パターンですが、その後、翌日、株価は値を下げました。これは、それまでしばらく上昇トレンドを描いていた相場が、つつみ線の出現で打ち消されたことを意味しています。
 
現時点では、その後、下降トレンドが続くかどうかは未定ですが、高値圏でつつみ線が現れたことが強く意識されたことがうかがえます。
 

まとめ

つつみ線は前回言及したはらみ線と同様、高値圏や安値圏で現れた場合、トレンド転換のサインと受け止められやすいローソク足の組み合わせパターンです。
 
このパターンが現れると必ずトレンド転換が起こるというわけではありませんが、このような傾向があるため、他のテクニカル指標も併せ、今後、トレンドがどうなるかを予測するのに役立てていくといいかもしれません。
 
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)

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