執筆者:鴨志田 大輔
ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、広告代理店に入社。
社会人生活をする中で、自分のお金の知識が高くない事を感じ、お金の知識をより持っている方が人生が豊かになると痛感。
人生をより幸せで豊かにする為にお金の知識を持ちたい気持ちが強くなり、ファイナンシャルプランナーの資格を取得
現在は、初心者の方が見て、分かりやすい記事を作成する事でお金の知識を発信することに注力している
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目次
おまとめローンとは
おまとめローンは通常のカードローンとは少し異なり、「借りる」よりも「返す」専用のローンです。複数の借入先を1本化できる代わりに、原則追加借り入れはできません(一部できる商品もあります)。 また、おまとめローンには「無担保ローン」と「有担保ローン」、「銀行のおまとめローン」と「消費者金融のおまとめローン」があり、それぞれ違いがあります。この章で詳しくご説明します。
おまとめローンの仕組み
おまとめローンとは、簡単に言うと複数業者からの借り入れを借り換えによって1本にまとめる方法です。毎月の負担を軽減し返済することが、おまとめローンの目的であるため、基本的に追加融資を行うものではありません。多重債務者で完済を目指す人にとってはうれしいシステムです。 多重債務者を困らせているものの1つとして、2010年より施行された「総量規制」の存在があります。「総量規制」とは貸金業法で定められた決まりで、借入残高が年収の3分の1を超えてしまった場合、新たな借り入れができない仕組みです。 しかし、おまとめローンは総量規制が適用されません。 総量規制は、「多重責務」を防止する狙いで作られた制度です。利用者の返済負担を減らすためのものなので、はじめから総量規制の対象外とされました。このような面から、借りる側にとって一方的に有利なものであると言われています。 ただし、総量規制の対象外だからと言って、いくらでも借りられるカードローンではありません。おまとめローンは、本気で返済を考えている人返済専用ローンです。 カードローン=借りたいとき おまとめローン=返したいとき と認識すると分かりやすく、理解もしやすいかもしれませんね。 ① 金利が高くて月々の返済が終わらない ② 返済額が減らずに困る。毎月の返済日が来ることが怖い ③ 複数の会社から借りていることで返済日がぐちゃぐちゃ。管理が面倒 上記のようなお悩みを解決できるのが「おまとめローン」なのです。
おまとめローンとカードローンの違い
おまとめローンとカードローンは使途に違いがあります。 おまとめローンは複数社からの借り入れを返済するためのもので、それ以外の目的で使うことはできません。それに対して、カードローンは使途が決められていないため、個人がさまざまな目的で、自由に使うことができます。 ただし、事業性資金には使用できないので、考えている人は要注意です。 また、2010年より施行されている貸金業法で定められた「総量規制」の有無にも違いがあります。「総量規制」とは、借入残高が年収の3分の1を超えてしまった場合、新たな借り入れを禁止する仕組みです。 消費者金融のカードローンには総量規制が適用されますが、おまとめローンには総量規制が適用されません。そのため、多重債務者の助けとなっているのです。金利にも違いが見られます。おまとめローンは上限の金利が低く、下限の金利が高く設定されています。対して、カードローンは上限の金利が高く、下限の金利が低く設定されています。 このように設定することで、おまとめローンは複数の借入先をまとめると、金利を抑えられるようになっています。 また、カードローンは設定した範囲内であれば新たな借り入れが可能ですが、おまとめローンはすでに借り入れているものを返済することが目的であるため、基本的には新たな借り入れはできません。カードローン会社によっては、おまとめ後の追加融資を実施しているところもあるようです。
無担保ローンと有担保ローンの違い
おまとめローンには「無担保ローン」と「有担保ローン」の2つがあります。 「無担保ローン」は担保を用意する必要がなく、その人の信用をもとに審査が行われます。審査では、社会的地位や収入など、さまざまな要素から判断されます。 もう1つの「有担保ローン」は、借り入れの際に担保が必要です。多くの場合、不動産を担保とします。「無担保ローン」に比べて借り入れ可能額が大きく、金利が安くなる傾向にあることは「有担保ローン」の強みと言えるでしょう。 しかし、「有担保ローン」は担保を持っていないと申請することはできません。また、不動産の調査などが入るため、「無担保ローン」よりも審査に多くの時間を要します。 不動産の抵当権や、根抵当権の設定登記に加えて、抹消登記も必要になるので、その際にかかる費用なども考える必要がありますね。「有担保ローン」・「無担保ローン」それぞれのメリット・デメリットを比較し、自身の状況をしっかり考えたうえで選びましょう。
銀行が提供するおまとめローン
おまとめローンの提供先は、大きく分けて「銀行」と「消費者金融」の2つです。それぞれに違いがあるため、それを踏まえて借入先を決める必要があります。銀行が提供するおまとめローンは金利が低く、借入限度額が高いことです。銀行によっては限度額を1,000万円まで設定できるおまとめローンもあります。 ただし、消費者金融のおまとめローンと比べると審査に時間がかかります。即日融資は難しいです。銀行のおまとめローンは融資を急いでいない人、少しでも金利を下げたい人、高額な融資を希望する人に向いています。 また、厳密に言うと銀行は貸金業者ではないため、通常のカードローンも総量規制の対象外とされています。結果として、銀行のカードローンをおまとめのように使うことも可能です。
消費者金融が提供するおまとめローン
消費者金融が提供するおまとめローンは、審査が早く、急いで融資を受けたい人にぴったりです。土日祝日でも審査を行う会社もあり、休みの日に急な出費があっても対処できるでしょう。 ただし、銀行のおまとめローンより金利が高く、総返済額が増えてしまう恐れがあります。借入限度額も低いので、高額な融資を受けることは困難です。
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おまとめローン5つのメリット
おまとめローンには主に5つのメリットがあります。
- ★1.支払いをまとめられる
- ★2.返済日の管理がしやすい
- ★3.毎月の支払額を減らせる
- ★4.返済に集中できる
- ★5.金利が減らせる
複数のカードローン会社からお金を借りている、返済管理が大変、金利を少しでも減らしたいという人におすすめです。おまとめローンのメリットを最大限生かし、賢くローンを返済しましょう。
おまとめローンでは、複数の支払先を1つにまとめられます。これにより月々の返済額や返済総額が把握しやすくなります。複数社から借り入れをしていると返済手続きが面倒だったり、ローン残高があとどれくらいあるのか忘れたりしていたかもしれません。 しかし、おまとめローンで1本化すると、返済手続きを忘れて返済遅延をする、ローン残高を把握していなかったばかりにまだ余裕があると思って追加融資してしまうということもなくなります。
複数社から借り入れをした場合、それぞれの会社で返済日が違うということが多くあります。期日までにお金を用意しなくてはいけないので焦ったり、うっかり返済日を忘れて返済遅延してしまったりした人もいるかもしれません。 しかし、おまとめローンを利用すると返済日は1ヶ月に1回だけです。返済日を忘れることなく、ゆとりをもって返済準備ができます。 参考記事:こんなことで?カードローン審査を通りやすくする方法
おまとめローンでは毎月の支払額を減らすことも可能です。 例えば、3社からお金を借りて毎月1万円ずつ返済していた人は、月3万円を用意する必要がありました。一方、おまとめローンにすると月の返済額は1万円だけになり、月々の支払いが楽です。その代わり、返済期間が延びてしまうことは忘れないでください。
おまとめローンは完済することに特化した商品なので、追加借り入れできない商品があります。不便さはありますが、返済に集中できるため、効率良く借金を返せます。なお、追加借り入れ可能なおまとめローンもあるので、追加で融資を受けたい人は追加借り入れ可能なおまとめローンを検討してください。
カードローンは借入額が増えると金利が下がります。今まで複数社から少額を借りていた人でも、おまとめローンで大きな額を借りれば金利が下がり、返済総額を減らせる可能性があります。金利は借り入れ状況や契約者の条件によって変わるので、おまとめローンを検討している人は、銀行や消費者金融に相談してみると良いでしょう。 参考記事:カードローンの借り換えの方法は?審査の基準ってどうなの?
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おまとめローン3つのデメリット
おまとめローンにはメリットだけではなく、以下のデメリットもあります。
- ★1.新規の借り入れが難しくなる
- ★2.審査がある
- ★3.返済期間を延ばすと支払総額が増える
特に3つ目の支払総額が増えるリスクについては、十分理解しておかないと負担が増えてしまうかもしれません。デメリットを理解したうえで申し込みを検討しましょう。
ローンをまとめるリスクと注意点
おまとめローンにはメリットとデメリットがあり、両方を見極めたうえで利用を検討しなくてはいけません。特に借金の額が多い人は、おまとめローンより債務整理をしたほうが良い場合もあります。おまとめローンの注意点と債務整理についてご紹介します。
おまとめローンは万能ではない
「借りる側にとって有利なシステム」と言われているおまとめローンですが、どんな場合でもおまとめローンが良いというわけではありません。 おまとめローンの利用が適切であるかどうかを見極めるポイントを紹介します。 1つ目は、金利。おまとめローンを利用することで、金利を下げることが大事です。借入金額や借入先の状況によっては、必ずしも金利が低くなるわけではないので、きちんと調べて判断しましょう。 2つ目は、トータルの返済総額です。おまとめローンで毎月の返済額を減らすことができても、支払期間が延びることで返済総額が大きくなってしまうことがあります。 トータルの返済総額を見たときに、損をしていないか確認することが大切です。 3つ目は、過払い金返還請求ができるかどうか。通常、法廷金額以上の利率で長い期間借り入れをしている場合、利息の払い過ぎを過払い金として返還できることがあります。 おまとめローンの注意点をしっかり理解して、自分の置かれている状況とすり合わせて使うことが大事です。
債務整理をしたほうが良い場合も
債務整理とは借金を減らすための手続きのことを言います。借金額や金利を下げるよう弁護士や司法書士などに交渉してもらう「任意整理」、借金残高を5分の1まで減らせる「個人再生」、借金残高をゼロにする「自己破産」などがあります。 専門家に相談して手続きを行うことで借金の額を減らせる可能性があるため、債務整理をしたほうが早く完済できるケースがあるのです。 債務整理をするとブラックリストに記録され、しばらくの間は新規の借り入れができません。しかし、今後お金を借りる予定がなく少しでも借金を減らしたい人、借金の額が膨れ上がっている人は債務整理を検討してみましょう。 参考記事:いざというときに備えて知っておきたい、債務整理とは?
カードローンで借金1本化!おすすめのおまとめローン4選
ここからはおすすめのおまとめローンをご紹介します。 カードローンを取り扱っている消費者金融や銀行のなかには、おまとめローンを取り扱っていない会社もあります。ここでは金利が低く、使い勝手の良いおまとめローンを厳選しました。 なお、銀行は貸金業者ではないため、銀行からの借り入れは総量規制の適用外です。通常のカードローンをおまとめローンのように使うこともできるため、銀行についてはおまとめにも使えるカードローンを選びました。ぜひ参考にしてください。
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銀行ローンやクレジットカードのリボ払いも対象になるおまとめローンです。WEBで簡単に審査申し込みでき、郵送物がないので家族に知られることもありません。 貸付利率は3.0%~17.5%(実質年率)で、借入限度額は1万円~800万円です。申し込み方法はWEBのほか電話、店頭でも受け付けています。どの申し込み方法を選択しても、審査内容は同じです。 銀行ローンやクレジットカードのリボ払いは、他の会社のおまとめローンでは対象外になることがあります。これらのローンを1本化したい人におすすめです。
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楽天銀行スーパーローン
楽天銀行にはおまとめローンがありません。しかし、スーパーローンはおまとめや借り換えにも使えます。楽天銀行スーパーローンの金利は年1.9%~14.5%です。金利が低く、最大800万円まで借り入れできます。 楽天銀行アプリから必要書類を送信でき、申し込みがスマホで完結できるのも大きなメリットです。楽天銀行の口座を開設しなくても、普段自分が使っている口座を使えます。 参考記事:楽天銀行カードローン詳細
プロミス
プロミスのおまとめローンは返済期日を5日、15日、25日、末日から都合の良い日を選択できます。 金利は6.3%~17.8% (実質年率)です。ただし、融資限度額は300万円までなので、他のおまとめローンより少額です。ローン残高が300万円以内の人におすすめできます。 申し込みできるのは、年齢20歳以上65歳以下の安定した収入のある方です。主婦や学生でも、パート、アルバイトなどで安定した収入がある場合は申し込めます。 銀行のカードローン、クレジットカードのショッピング枠はおまとめ対象外です。
横浜銀行カードローン
横浜銀行のカードローンはおまとめ専用ではありませんが、おまとめや借り換えとしても使えます。クレジットカードのリボ払いもおまとめ可能で、金利は年1.5~14.6%と低金利です。横浜銀行の口座がなくても申し込めます。 借り入れや返済はコンビニや駅のATMからでき、いつでも何回でも利用手数料無料です。最大1,000万円まで借り入れでき、ローン残高が高額な場合でも利用できます。 申し込みは24時間WEBで受け付けており、審査結果は最短で翌日に分かります。 参考記事:横浜銀行カードローン詳細
各社カードローンの比較へ
カードローンは商品が多いので、どれを選べばいいか分からないという人もいるでしょう。そんな人は金利や最大限度額、審査時間などを比較して、自分にあったものを探してください。以下のページでは商品ごとに特徴を表でまとめており、一目で特徴が分かります。 条件を絞ってカードローンを検索することもできるので、ぜひ参考にしてください。 参考記事:https://financial-field.com/cardloan-compare/
おまとめローンの注意点を理解して借金1本化へ前進
おまとめローンには次のようなメリットがあります。
一方、以下のデメリットもあります。
注意点をよく理解して申し込みを検討しましょう。借金を1本化して、ぜひ1日でも早く返済してくださいね。 ※2021/2/5 内容を一部修正させていただきました。
執筆者:鴨志田 大輔 ファイナンシャルプランナー
※商号:アイフル株式会社
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※遅延損害金:20.0%(実質年率)
※契約限度額または貸付金額:800万円以内(要審査)
※返済方式:借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式
※返済期間・回数:借入直後最長14年6ヶ月(1~151回)
※担保・連帯保証人:不要
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