最終更新日:2019.01.10 公開日:2017.12.21
家計

「県人寮の魅力と問題」学生の味方、家賃食費込みで月額50,000円以内のところも。

下宿はお金がかかるため地元の大学を志望する傾向が強まっています。しかし、地方によっては大学の選択肢が限られてしまいます。下宿を前提にしなければ、志望校を選べないケースもあります。そこで、着目したいのが県人寮です。

下宿生の生活費はいくらかかるか?

全国大学生協協同組合連合会「第52回学生の消費生活に関する実態調査(2016年10月~11月実施)の資料によると、1都3県に通う大学生の1か月の生活費(支出合計)は13万2310円となっています。これを親の仕送りやアルバイト、奨学金で賄っています。
 
支出の内訳の中では、食費が2万7510円、住居費(光熱水費含む)が5万9920円となっており、この2つで全体の約66%を占めています。したがって、食費と住居費をいかに節約するかが下宿するうえでのポイントとなります。食費に関しては、賄い(食事)ありのアルバイトをするという手もあります。
 
住居費に関しては、大学によりピンキリですが、学生寮を安く利用できる場合があります。たとえば、平成29年4月にオープンした日本大学の学生寮「バンデリアン稲城(男子寮)」の場合、月額費用は3万5000円(個室の光熱水費、NHK受信料・プロバイダ契約料・通信料含む)となっています。入居時初期費用も必要ありません。
設備は、エアコン、24型テレビ、机、椅子、クローゼット、ロフト型ベッド、物干し竿(ベランダ用)、インターネット接続端子、冷蔵庫があり、電子レンジ、洗面台、シャワーブース、ミニキッチン(IHコンロ、流し台)は共有です。
ここ数年、学生寮を建てる大学が増えています。志望校の学生寮を調べてみましょう。
 

県人寮をご存じですか?

住居費と食費を一気に節約する方法に県人寮の活用があります。県人寮をご存じの方はそれほど多くないのではないでしょうか。県人寮(けんじんりょう)は、その道府県の出身者限定の学生寮です。その道府県の育英会が運営・管理している場合が多く、「県民寮」ともいいます。新潟県小千谷市や富山県高岡市のように市の学生寮もあります。見学ツアーを実施する県人寮もあります。
 
県人寮は、主に、都内近郊の大学へ通う学生のため、首都圏に所在している寮が多いです。首都圏以外では、公益財団法人沖縄県国際交流・人材育成財団学生寮募(大阪寮)が、大阪市吹田市にあります。
 
県人寮は、安いところでは、食費(朝食と夕食込み)と寮費で概ね月額5万円以内で利用できます。同郷の学生が集まりますので、交流しやすく、はじめてひとり暮らしする学生にとっては心強いといえます。同じ大学の先輩がいれば、大学生活のアドバイスも得られるでしょう。また、他の大学の学生と交流できますので、就職に必要なコミュニケーション能力を磨くこともできます。
 
デメリットとしては老朽化している県人寮が多く、建て直しせず、廃寮してしまうケースもあります。もちろん、建て直しをするケースもあります。
 
また、長野県のように複数の学生寮をもっている県がある反面、県人寮がない県もあります。女子寮が少ないのも難点です。気を付けたいのが在寮期間です。大学の場合、原則、2年間というところも少なくありません。早めに情報収集し、タイミングを逃さず応募しましょう。県人寮を探すには全国学生寮協議会のホームページが便利です。
 
県人寮例
 
【公益財団法人 北海道在京学生後援会 北海寮(東京都練馬区)】
・寮費:65,000円(月額)、(内訳)食費等:30,000円(日曜日を除く朝夕2食)、
施設使用料:25,000円、共益費:10,000円
・入寮金:70,000円
・預り金:30,000円(退寮時の寮室補修費に充当)
 
【公益財団法人群馬県育英会 上毛寮(東京都世田谷区)】
・寮費:30,000円/月
・食費:20,000円/月(消費税等込み)
・寮室電気料:4,000円/月(消費税等込み)
・入寮金:50,000円(2年間)
 
【公益財団法人 福岡県教育文化奨学財団福岡支所 福岡県学生会館(神奈川県横浜市)】
・入館費:50,000円
・館費:50,000円(月額·食事代含む)
 
【公益財団法人 沖縄県国際交流・人材育成財団大阪寮(大阪府吹田市)】
・入寮金:20,500円
・寮費(月額):23,600円(夕食込み)
※東京にも学生寮があります。
 
プロフィール_新美昌也
Text:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。http://fp-trc.com/

新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

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