更新日: 2019.01.11 家計の見直し

「3カ月ざっくり家計簿」で家計改善 短期集中で家計簿をつけるときのポイントとは

執筆者 : 前田菜緒

「3カ月ざっくり家計簿」で家計改善 短期集中で家計簿をつけるときのポイントとは
毎日、家計のやりくりをしている主婦(夫)の皆さんは、家計簿をつけていますか?

家計簿には向き不向きがありますので、苦手という人は無理に継続してつける必要はありません。ただ家計簿をつけておらず、なぜこんなに出費が多いの? と思っている人は、収支を把握できていない証拠です。

まずは1カ月、できれば3カ月間だけ家計簿をつけてみてはいかがでしょうか。何に出費がかさんでいるのか原因がわかれば、改善方法がわかり比較的容易に家計改善につながります。

前田菜緒

Text:前田菜緒(まえだ なお)

FPオフィス And Asset 代表、CFP、FP相談ねっと認定FP、夫婦問題診断士

保険代理店勤務を経て独立。高齢出産夫婦が2人目を産み、マイホームを購入しても子どもが健全な環境で育ち、人生が黒字になるようライフプラン設計を行っている。子どもが寝てからでも相談できるよう、夜も相談業務を行っている。著書に「書けばわかる!わが家の家計にピッタリな子育て&教育費のかけ方」(翔泳社)

https://www.andasset.net/

家計簿をつけよう

最近は、家計簿アプリや家計簿サイトが充実していますね。クレジットカードや銀行データと連携すれば、自動で出費を計算してくれます。
 
しかし、クレジットカードから引き落とされるのは、購入後から1カ月後。購入から引き落としまでタイムラグがあり、何に使ったか忘れてしまったとなると、出費を把握することができません。
 
家計簿アプリ等を利用するにしても、購入日ベースで家計簿をつけることをお勧めします。
 

家計簿をつけるポイント

ポイントは2つです。
1.頑張りすぎないこと
2.月1回集計すること
 
さぁ、家計簿をつけよう! と、細かく項目を分け、金額も1円単位まで毎日つけるとなると、それだけで時間が取られて続かない原因となってしまいます。
 
ざっくり出費が把握できればよいので、レシートが溜まったらつける、項目も細かく分けすぎないことです。例えば、食費なら内食か外食か程度の分け方で十分です。
 
まずは、ざっくり家計簿をつけてみましょう。
 
1カ月で出費の傾向がつかめ、使いすぎの項目を発見できれば、家計簿をつけるのを終了しても構いません。
 
しかし、単月だけだと冠婚葬祭や旅行などその月にしか発生しない出費があり、「今月はこのイベントがあったから出費が多くても仕方ない」と出費に甘くなりがちです。ですから、できれば3カ月間つけるのが望ましいのです。
 
すると項目ごとに月の平均的な支出額が見えてきます。思っていた以上に支出額が多い項目を発見することができれば、その原因は何かを突き止めてください。
 
突き止めることができれば、もう家計簿は必要ありません。原因を取り除く行動をとればよいわけです。出費が気になったらまずは3カ月、ざっくり家計簿をつけましょう。
 

家計簿をつけている人が陥りやすい罠

一方、すでに家計簿をつけている人は、3カ月でやめる必要はありません。家計管理のため、継続することをお勧めします。ただ、まれに家計簿をつけることが目的になっている人がいます。
 
性格がきっちりしている人ほど、つけることが目的になりやすいようです。
 
家計簿の目的は出費を把握し、健全な家計を保つため。せっかくつけるのですから、目的を見失わないよう継続していきたいですね。
 
1カ月でだけでも家計簿をつけると、必ず「食費が多い」「通信費が高い」など傾向がわかります。3カ月つけるとより詳細に無駄な出費が見えてきます。頑張りすぎない家計簿で家計改善を目指してください。
 
Text:前田 菜緒(まえだ なお)
1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP(R)認定者