更新日: 2020.07.07 貯金

初任給の使い道のトレンドは意外なモノだった

執筆者 : 高野具子

初任給の使い道のトレンドは意外なモノだった
新入社員の皆さま、社会人デビューおめでとうございます。
 
働き始めて1ヶ月、企業によって新入社員の待遇もそれぞれですよね。OJTの多い会社であれば、先輩の輝く姿を見て、あんな先輩になりたいと思う人もいるでしょう。地道な作業が多く、社会人になったらこんな仕事ばかりなのかと不思議に思う人もいるかもしれません。
 
私事で恐縮ですが、筆者も20年ほど前、新入社員でした。入社時期と繁忙期が重なり、残業も多く、土曜日も出勤。良くも悪くも働いた分は残業代を支給されたため、初任給は思いの外多かったです。
 
しかし、慣れない仕事に忙殺されたため、初任給をいただいた感動も薄く、もっと使い道を考えていれば良かったと後悔しきりです。
 
今回は、そんな初任給の使い道についてお伝えしていきたいと思います。
 
高野具子

執筆者:高野具子(たかのともこ)

ファイナンシャルプランナー

40社扱う保険会社を扱う来店型保険相談ショップの元店長。保険だけに留まらず、より広い視野で顧客へ金融アドバイスをするため長年勤めた保険ショップを退職。
 
「出会ったすべての人の懐を温め、心豊かにすること」をテーマに、将来の資金作りのプランナーとして現在活動中。特に自身の経験に基いたコンサルティングは30代40代の女性に「話しやすく何でも相談でき安心できる」と定評あり。
 

今の使い道のトレンド

2018年3月、ソニー生命が「社会人 1 年目と 2 年目の意識調査」として、2018年春から働き始める新社会人1年生(500名)を対象に行った調査によると、初任給の使い道は、「貯蓄に回す」が1位で54.6%。次に生活費、親への贈り物と続きました。
 
親と同居の場合、家にいくらかのお金を入れるだけで許してもらえるのであれば、あとは家賃も水道光熱費も掛かりませんから、着実にお金を貯めることができます。しかし、一人暮らしの場合、家賃、水道光熱費、通信費などを払うと初任給があっという間になくなってしまい、生活に手一杯という人もいることでしょう。
 

※より引用
 

初任給の使い方は大きく分けると3つ

・親へのプレゼント
・自分のため
・貯蓄に回す

 
どれがお勧めということではなく、優先すべきこと、したいことを考えていく必要があります。
 
■自分のため
前述のとおり、一人暮らしの方の場合は生活費を補填していかなければなりません。また、学生時代にはあまり着なかったスーツを新調する必要もあるでしょう。赴任先が転居を伴う場所になった場合、自転車を購入したという声もあります。
 
■親へのプレゼント
筆者の世代から言われている使い道の1つです。親の喜ぶ顔を見ることができるのも、思い出に残る使い方ですね。
 
■貯蓄に回す
2018年のトレンド第一位を飾ったのがこちら。半数以上の人が貯蓄に回しています。目的を考えた貯蓄ができているかどうか?がポイントです。将来のため、何かあった場合の緊急予備資金など、使い道をあとで考えていくケースが多いのではないでしょうか。
 

貯蓄のコツ「3つのお財布」とは

これから毎月、給料が入ってきます。その際に考えていただきたいのが3つのお財布です
 
・“使う”(ための資金を入れる)お財布
・“貯める”お財布
・“増やす”お財布

 
「使うお財布」は、生活費のため。つまりよく使う、目先のための資金です。「貯めるお財布」は10年以内に使うための資金。例えば、結婚資金や海外旅行、車を購入するなど、大きな出費のためのものです。
 
「増やすお財布」は10年以上先の資金用。年金受給額が少なくなったり、受け取れる時期が遅くなると言われている今、老後のために資産運用を始めていくことが大切です。
 
一口に同じ貯蓄でも、このようにお財布を分けて準備していくことで目的が明確になります。この3つのお財布を意識しながら、貯蓄に取り組んでいただきたいと思います。
 
さらに、この3つのお財布の預け先を考えていく必要があります。「使うお財布」は主に銀行。出し入れ自由なところで管理していきます。
 
「貯めるお財布」は、中長期で預けられる預け先を考えます。例えばつみたてNISA(投資信託)、株などもお勧めです。「増やすお財布」は長期的に預けることになりますので、iDeCoや企業型DCを始めるのも1つです。
 
この3つのお財布にお金を預ける際は、資金のバランスが大切です。どこにどう預けて良いか分からないときには、私たちファイナンシャルプランナーにお尋ねください。
 
出典
※ ソニー生命 社会人1年目と2年目の意識調査 2018
 
執筆者:高野具子(たかのともこ)
ファイナンシャルプランナー