更新日: 2021.03.31 貯金

新年度に向けて、新入社員がお金を管理するポイント

執筆者 : 下中英恵

新年度に向けて、新入社員がお金を管理するポイント
4月から新年度がスタートします。今年、新社会人となる人はお金の管理について、どのようなポイントに気を付けたらよいのでしょうか。今回は、新社会人が身に付けたい、お給与の管理方法をご紹介します。
下中英恵

執筆者:下中英恵(したなかはなえ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者

“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。

富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”

収入と手取り金額の違いを理解する

初めてお給与が自分の銀行口座に振り込まれた際、自分が考えていたよりも、振込金額が少なくて、びっくりする新社会人もいるかもしれません。実際受け取ることができる手取りの金額は、会社が支払う給与(額面)から、社会保険料や税金などが源泉徴収されています。新社会人の場合、どのような目的で、いくらくらい源泉徴収されているか、確認しておきましょう。
 
例えば、給与(額面)が20万円で、交通費として1万円を会社から受け取った場合、源泉徴収される金額は、毎月約4万3000円となります。
 

所得税:約5000円
住民税:約8000円
社会保険料(健康保険、厚生年金保険、雇用保険料):約3万円

 
ただし、住民税は、社会人2年目から引かれるのが一般的です。また、社会保険料は、入社した月の給与からは引かれず、翌月からとなります。例えば、4月に入社した場合、5月から社会保険料が引かれます。
 

支出をチェックする

会社への入社に伴い、一人暮らしを始める方もいるかもしれません。生活が大きく変わる場合は、毎月どのくらいお金が必要となるのか、支出額を確認してみましょう。スマートフォンの家計簿アプリなどを使うと、手間暇かけずに、簡単に支出を把握することができます。
 
まずは1ヶ月の支出をチェックして、会社からもらえるお給与とのバランスを確認します。赤字家計となってしまった場合は、どこの支出が大きいか、どうしたら赤字とならないか、早急に対策を立てなければなりません。一方、お金に余裕があると感じた場合は、効率よく貯金をしていく仕組みづくりを実践していきましょう。
 

先取り貯金をする

効率的にお金を貯めるために、まず実践したいのは「先取り貯金」です。お給与が振り込まれた段階で、毎月の貯金分を別の口座に強制的に移してしまいましょう。毎月の生活は、貯金額を除いた金額内で、やりくりをします。会社に財形貯蓄制度がある場合は、利用することを検討してみましょう。
 
毎月の貯金額の目安は、手取りの30%くらいを目標とするとよいでしょう。例えば、手取りが20万円の方は、6万円が貯金目標です。新社会人の場合、最初はお給与が少なくて、30%の貯金は難しいという方もいるかもしれません。その場合は、20%や10%でも構わないので、まずは貯金をきちんと行う習慣作りをすることが大切です。
 
現在、新型コロナウイルスの影響で、会社の同僚や先輩、取引先との会食などが減っています。新社会人の方は、交流の場がなく、少し寂しいと感じるかもしれませんが、家計においては交際費や外食費がかからないので、実はお金を貯めるチャンスでもあります。
 
また、新社会人のうちは、結婚していなかったり、子どもがいない方がほとんどなので、自分で上手にお金をやりくりすれば、しっかり貯金ができるでしょう。新型コロナウイルスという異常事態も有効活用して、お金をしっかり管理していきましょう。
 
いかがだったでしょうか。新社会人にとって、お金の管理は、やはり最初がポイントです。収支を把握し、貯金習慣を身に付けて、仕事も家計も余裕がある新生活をスタートさせましょう。
 
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
 

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