更新日: 2022.08.02 家計の見直し

エアコンを「一日中つける」VS「家にいるときだけつける」 どちらがお得?

執筆者 : 飯田道子

エアコンを「一日中つける」VS「家にいるときだけつける」 どちらがお得?
連日、真夏日・猛暑日が続いており、エアコンはなくてはならないアイテムの1つとなっています。
 
とはいえ、気になるのは電気代のこと。出掛けるときには一日中つけておいたほうがよいのか、それよりも家にいるときだけつけるほうがよいのか、気になりますよね?
 
いったい、どちらがお得になるのでしょうか?
飯田道子

執筆者:飯田道子(いいだ みちこ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト

金融機関勤務を経て96年FP資格を取得。各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などをおこなっています。
どの金融機関にも属さない独立系FPです。

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エアコンの電気代がかさむのは初動のとき!

まず知っておくべきことは、「最も電気代がかかるタイミングはいつなのか」ということです。
 
イメージ的には、電気代を節約するためには、こまめにスイッチをつけたり消したりしたほうが効果的だと思っている人もいらっしゃるでしょう。その答えも正解ではあるのですが、正しくは、電気機器によって違いがあります。
 
使わない電気のスイッチをこまめにつけたり落としたりして効果があるのは、照明機器が代表格です。
 
エアコンの場合、もっとも電気代がかさむのは初動のとき、つまり、スイッチを入れるタイミングです。そのため、何度もつけたり消したりしていると、最も電気代がかさむ初動のタイミングが増えてしまうことになります。近場へ買い物に出掛けるときなどは、スイッチを切らずに、つけっぱなしにしたほうが電気代を抑えることができます。
 
設定温度26℃でつけっぱなしにしたほうが良い時間の目安は、日中9:00~18:00なら外出時間35分間、夜18:00~23:00の外出なら18分間という調査結果もあります。
 
暑さを回避して夜間に散歩に出掛ける人は少なくないかもしれませんが、18分以上の外出になることも多いと思います。夜間の散歩時にはスイッチを切って出掛け、帰宅後、スイッチを入れるとよいかもしれません。
 
(出典:ダイキン工業株式会社 mission5-1 「“つけっぱなしがお得”という説は本当なのかを検証せよ!」)
 
また、会社や学校から帰ってくるときに部屋が冷えていないのは嫌だという人もいるかもしれませんが、その場合は、つけっぱなしで出掛けるのではなく、タイマー機能を使う、遠隔操作ができる機能があるエアコンなら、帰宅時にあわせてスイッチが入るように工夫をすると無駄がありません。
 

一日中つけっぱなしにするときに役立つ節約テクニックとは?

つけっぱなしにするときに気を付けたいこともあります。まずは、温度設定です。設定温度をあげると、節約効果が出てきます。
 
目安は28℃。「そんなに高いの?」と思うかもしれませんが、それ以下の温度で一日中つけっぱなしにしていると、夜間は冷えてしまいます。いきなり28℃にするのは抵抗があるかもしれません。まずは、もう少し低い温度で部屋を冷やし、その後に28℃に設定するとよいのではないでしょうか。
 
その他、エアコンをつける前には、部屋の中の換気をして熱を逃がしてからエアコンをつけるとエアコンの効きがよくなりますし、エアコンのフィルターを掃除する、扇風機と併用して使うと涼しさはアップします。
 
エアコンのみに頼らず、プラスアルファの手間をかけることが節約につながります。
 

電気の契約プランを見直す

電気の節約するための基本としては、電気を契約プランが自分の家にあっているのかどうかを確認することです。
 
各電気販売会社では、さまざまなプランを提供しています。電気とガスを組み合わせると割引になったり、電気とスマホなどの通信料と組み合わせたりすると割引になるものもあります。
 
組み合わせるものや方法、取扱会社の選択肢は増加傾向にあります。自分が利用しているガス会社やスマホのキャリア会社などで電気とのセットプランがあるなら、今支払っている電気代よりもお得になるのかを確認することをおすすめします。
 
その他、電気会社を変えることも検討してみましょう。電気販売会社のホームページでシミュレーションできることもありますので、一度試してみてください。
 
電力がひっ迫しているなどのニュースを聞いて、エアコンをつけるのをちゅうちょしてしまう人もいるかもしれません。とはいえ、自分の体を守るためには、エアコンは必要不可欠なもの。電気の使用量を減らすためには、例えばBGM代わりになっているテレビを消す、トイレ便座の保温スイッチを切るなどをして、使用量を減らしていきましょう。
 

出典

ダイキン工業株式会社 ホームページ
 
執筆者:飯田道子
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、海外生活ジャーナリスト