更新日: 2023.01.12 その他家計

親に恋人のことを「年収500万もない人は…」と言われました…結婚後は共働きの予定ですが厳しいでしょうか?

親に恋人のことを「年収500万もない人は…」と言われました…結婚後は共働きの予定ですが厳しいでしょうか?
子どもには生活で苦労してほしくないという親心から、結婚相手の収入にこだわる親御さんは多いかもしれません。
 
独身の場合は年収500万円以下であっても、ぜいたくをしなければ生活していくことは難しくありません。では、相手の収入が年収500万円以下の場合、夫婦2人での生活は厳しいものになるのでしょうか。
 
本記事では、都内にて夫婦2人で暮らしていくには、共働きで年収がどの程度あればよいのかについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

年収500万円は平均より高い収入額

令和4年に国税庁から発表された「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の1人当たりの令和3年の平均年収は443万円で、前年と比較して10万2000円(2.4%)増でした。年収500万円は全体の平均より少し高い収入です。
 

・男女別の平均年収

令和3年の同調査で、男性の平均年収は545万3000円でした。内訳は平均賞与が85万5000円、給料・手当が459万8000円です。男性の平均年収でいえば、年収500万円以下は低めであるといえるかもしれません。
 
ただ、年齢別にみると、男性の平均年収が500万円超えとなるのは35歳以上であり、20代前半は287万円、20代後半は404万円、30代前半は472万円です。女性の平均年収は302万円(平均賞与40万5000円、平均給料・手当261万5000円)でした。
 
年齢別では20代前半の平均年収が249万円、20代後半が328万円、30代前半322万円、30代後半321万円です。
 

都内では共働き夫婦で年収700~800万円前後が必要

都内の平均収入・支出などについて、東京都が発表している「都民のくらしむき(年報)」の令和3年分を参考にみてみましょう。
 

・都内における勤労世帯(2人)の年平均支出は550万円前後

都内で暮らす勤労世帯(2人)の1ヶ月の平均実収入は62万1520円(年間745万8240円)、平均実支出は45万1496円(年間541万7952円)です。
 
さらに、結婚する年齢が35歳未満と仮定し、同調査における35歳未満の世帯を見ると平均実収入が67万6143円(年間811万3716円)、平均実支出が45万7755円(年間549万3060円)となっています。
 
この2つの結果から、都内にて夫婦2人で暮らす場合、平均支出の月額は45~46万円ほどであるといえるでしょう。
 
単純計算をすると、年間で貯金にまわせる金額は「実収入-実支出」です。式にあてはめると、年間204万288円~262万656円(毎月17万24円~21万8388円)ほど貯金できることがわかります。
 
つまり、平均年収を得ていれば、その月々で支出差があったとしても、十分に貯金できるほどの余裕があるといえるでしょう。
 

・住める賃貸の目安は家賃12~17万円前後の物件

賃貸で住む家賃の目安は年収の20~25%が目安といわれています。
 
夫婦2人の勤労世帯の年収745万7240円にあてはめると、20%の場合で約12万4304円、25%の場合で約15万5359円の賃貸物件に住むことが可能です。
 
念のため、35歳未満の平均年収811万3716円で算出すると、20%の場合で約13万5229円、25%の場合で約16万9036円です。生活に余裕を持たせるのであれば、年収の20%にあたる家賃の月額約12万4304円~13万5229円ほどの物件がよいでしょう。
 

夫婦2人で年収700万円ほどあれば安心

令和3年の給与所得者の平均年収は443万円です。そのため、年収500万円は平均より高めであるといえます。
 
また、夫婦2人で都内の賃貸で暮らすのであれば、年収700~800万円ほどが必要です。恋人の年収が500万円の場合、自身が200~300円程度を稼ぐことができれば暮らしていける計算になります。
 
生活に余裕を持たせたい場合は、家賃を約12~13万円に抑えるのがよいでしょう。ただ、これらの金額はあくまでも平均金額から算出したものなので、将来的にどのように暮らしたいのかを2人で話し合いながら決めるのがおすすめです。
 

出典

国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査
東京都 「都民のくらしむき」東京都生計分析調査報告(年報)令和3年
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部