更新日: 2023.06.05 その他家計

時短のために「ミールキット」を導入! でも食費的には毎月「2万円超」アップに!?

時短のために「ミールキット」を導入! でも食費的には毎月「2万円超」アップに!?
夕食の準備は忙しい日々を送る主婦(夫)にとって大変です。そこで活躍する「ミールキット」ですが、実際どれくらい費用がかかるのでしょうか。
 
本記事では、平日の夕食をミールキットにすると仮定して、費用を試算します。出費がかさむというデメリットと、時間や労力を節約できるというメリットをてんびんにかけたときに、果たして得なのか、見ます。
FINANCIAL FIELD編集部

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ミールキットとは

ミールキットとは、1食分の食材とレシピがセットになった料理キットのことです。
 
食材セットは過不足なく1食分となっていて、調味料も含まれていることも多く、付属のレシピを参照することで簡単に手作りの料理が作れます。ここからはミールキットのメリット・デメリットを解説したあと、具体的なサービスを3つ紹介します。
 

ミールキットのメリットとデメリット

主なメリットには、以下のようなものがあります。


・調理時間が短縮できる
・手間が省ける
・栄養バランスが考えられていて健康的
・食材廃棄を少なくできる

一方で、次のようなデメリットもあげられます。


・コストがかかる
・消費期限が短い

主なミールキットのサービス

ミールキットを販売する業者は複数あります。その中から今回は、オイシックス、生協の宅配 パルシステム、ヨシケイの3つを紹介します。それぞれの具体的なメニュー例と価格は以下の通りです。
 

・オイシックス(KitOisix)

メニュー:そぼろと野菜のビビンバ・長ねぎとのり、豆腐の韓国風スープ
価格:2106円(税込。3人分)
1食1人分の価格:702円

 

・生協の宅配 パルシステム(ミールキット)

メニュー:産直豚肉のチンジャオロースセット
価格:862円(税込。2~3人分)
1食1人分の価格:431円(1セットを2人分として算出)

 

・ヨシケイ(すまいるごはん)

メニュー:Cut Meal 5日間コース(月~金の5食分)
価格:6490円前後(2人分)
1食1人分の価格:649円前後

 

平日毎晩ミールキットにした場合の負担額は?

平日の夕食をミールキットにした場合の負担額について、試算します。まず把握しておきたいことは、1食あたりの平均食費です。
 
総務省の2022年家計調査によると、2人以上の世帯(平均2.91人)の1ヶ月の食費は平均で7万7474円です。世帯人員の平均は2.91人となっているため、約3人世帯の食費と考えます。1ヶ月30日だと仮定して、1日約2582円、3食とるとして単純に3で割ると1食あたり約860円だと計算できます。
 
平日の夕食だけミールキットに変えてみましょう。
 
ヨシケイの5日間コース(月~金の5食分)を契約することにします。すると食費は、1食2人分で1298円(6490円÷5食)、ただしこれは2人分なので3人分として考えると、1食あたり1947円(1298円×1.5)です。比較すると、次のような結果になりました。


・総務省調査による1食平均:約860円
・ミールキットを使った場合の1食:1947円

結果、この例では、ミールキットにした場合、1回の夕食で1087円分食費を多く支払うことになります。1ヶ月に平日は20日間と仮定すると、1ヶ月間、平日の夕食をミールキットに変えたとして、食費上昇分は2万1740円と試算できます。
 

ミールキットで節約できる「手間」や「時間」は?

ミールキットを利用して1食分の料理を作る時間は、約15分とされていることが多いです。ミールキットを利用しなければ、調理に1時間くらいかかっているとすればどうでしょう。 約45分、時間の余裕が生まれます。
 
またミールキットの場合、調理や後片付けの手間の負荷も少なくなり、精神的な余裕も生まれるでしょう。ミールキットに変えたことで生まれた余剰の時間と余裕があれば、諦めていた別の家事をしたり、自分の自由時間として使ったりすることも可能になるでしょう。
 
そのために、1時間あたり1087円支払って時間を買い、手間を節約するのは、考え方によっては「高い!ぜいたくだ!」とは言い切れないと感じる人もいるのではないでしょうか。
 

ミールキットを上手に活用しよう

ミールキットは、使い方によっては大いに価値が見いだせるサービスです。支出は増えますが、日々の生活を楽にしながら、栄養バランスのとれた食事で健康を保つことにも寄与するでしょう。
 
メリットとデメリット、さまざまな会社のサービスを把握、比較してみて自身に合いそうなものがあれば、まずはおためしサービスから試してみるのもよいですね。使ってみると、払うお金以上の価値を見いだせるかもしれません。
 

出典

総務省 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2022年
 
※2023/6/5 記事を一部修正いたしました。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー