更新日: 2022.12.28 年収

共働きの方が税金面ではお得? 共働きが当たり前になった今、知りたい世帯年収事情を解説

共働きの方が税金面ではお得? 共働きが当たり前になった今、知りたい世帯年収事情を解説
共働きが当たり前の現代では、共働きのメリットがよく聞かれるようになりました。中でも多いのは、個人で働いたときよりも共働きで働いたときの方が、税金面ではお得というものです。
 
その内容は果たして本当なのか、具体的な数値も出しながら解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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共働きが当たり前の現代

総務省の統計によると、日本では2000年ごろに専業主婦世帯と共働き世帯の数が逆転しました。
 
2021年において、専業主婦世帯は31%、共働き世帯は69%で、共働きはごく普通のライフスタイルとなり、今では、専業主婦世帯は3世帯に1世帯もないという状況です。
 

共働きをする上で知っておきたい税金事情

共働きをすれば、個人で働いたときよりも税金を抑えられると聞いたことがある方もいるでしょう。ここでは、以下の条件で税金の検証をしてみます。


●「夫婦どちらかが年収1200万円」と「夫婦それぞれ年収600万円世帯」
●「年収の壁を意識して働く」と「税金控除を意識せず共働きする」

詳しくみていきましょう。
 

「夫婦どちらかが年収1200万円」と「夫婦それぞれ年収600万円世帯」

個人で年収1200万円の場合と、共働きでそれぞれ600万円だった場合の手取り額を検証します。条件は以下のとおりです。


・東京都在住
・年齢は40歳未満
・子どもなし
・働いている場合はどちらも厚生年金と協会けんぽに加入

個人で働いたときと共働きで働いたときの手取り額は、図表1のようになります。
 
【図表1】

年収1200万円 年収600万円(×2)
健康保険料 57万6828円 29万4300円
厚生年金保険料 71万3700円 54万9000円
雇用保険料 6万円 3万円
住民税 100万6500円 43万7500円
所得税 345万3120円 111万4500円
手取り額 618万9852円 357万4700円

 
所得税は累進課税のため、収入が多いとより多くの税を負担する必要があります。
 
片働きで年収1200万円の場合と共働きでそれぞれ年収600万円の場合、夫婦それぞれが年収600万円の世帯は、片働きで年収1200万円の世帯よりも100万円近く手取り額が多くなります。
 

「年収の壁を意識して働く」と「税金控除を意識せず共働きする」

続いて、年収の壁を意識して働く夫婦と、税金控除を意識せず共働きする夫婦の手取り額の差をみていきましょう。まず、年収の壁を意識して働くと、税金や社会保険料、メインで働く方の所得控除などによって、稼げる金額は異なります。
 
【図表2】

年収ライン
住民税 98万円
所得税 103万円
社会保険料 106万円or130万円
配偶者特別控除 150万円

 
社会保険料で2つのラインがある理由を解説します。社会保険料がかかるかどうかは、以下の2つの年収要件を満たす必要があります。


・年収130万円未満
・被保険者の年収の2分の1未満

しかし、パートやアルバイトで働いている方も、月額で8.8万円以上(年収=約106万円相当)になると、扶養を外れて社会保険に加入する必要が出てきます。
 
非課税の範囲や被扶養者の範囲を超える年収を稼ぐと、税金や社会保険料などの負担は増えます。とはいえ、ボーダーラインの年収を大きく超えると、税金や社会保険料以上に手取りが増え、世帯年収も増加します。
 
また、社会保険に加入すると厚生年金を受給できるようになります。そのため、将来の年金額が増えるのです。扶養を外れたくないという理由だけで稼ぐ金額を抑えるのは、損をしているともいえます。
 

まとめ

共働きが当たり前の現代で、1人で大きく稼ぐよりも、共働きで同じ金額を稼ぐ方が税金面ではお得であることを解説しました。税金だけでなく、さまざまな控除も利用できない点も考えると、共働きの方が有利になるでしょう。
 
また、年収の壁を意識して働くのは、合理的とはいえません。年収の壁を大きく越えて稼げれば、手取り額は増え、将来もらえる年金も増加します。
 
この記事を踏まえて、今後どうやって税金をコントロールするべきなのか、また税金を安く抑えるだけでなく、トータルで得をする方はどちらなのか考えてみましょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.2260 所得税の税率
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)より No.1191 配偶者控除
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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