【1世帯3万円】「低所得者世帯への給付金」が始まると聞きました。どんな世帯が対象になりますか?「年収の目安」はどのくらいでしょうか?

配信日: 2025.04.21

この記事は約 4 分で読めます。
【1世帯3万円】「低所得者世帯への給付金」が始まると聞きました。どんな世帯が対象になりますか?「年収の目安」はどのくらいでしょうか?
近年、食料品・郵便料金の値上げやガソリンへの補助金縮小など、日常生活に必要なものの価格が上昇し続けており、生活が厳しくなっていると感じている人が多いかもしれません。
 
物価高騰への対策として、低所得者世帯に給付を行うことが2024年11月に閣議決定されました。これを受け、それぞれの自治体が給付方法などを発表し始めています。
 
本記事では、どんな世帯が対象になるのか、自治体独自の給付金はあるのかなどを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

給付される金額はいくら?

物価高騰対策として、2024年11月に「住民税非課税世帯への給付」が閣議決定されました。対象世帯に3万円、加えて18歳以下の子どもがいる世帯には子ども1人あたり2万円の上乗せが行われます。
 
政府の決定を受けて、それぞれの自治体が給付金のスケジュールを決め、すでに支給の申込受付を始めているところもあります。
 

非課税世帯となる年収の目安はいくら?

非課税世帯とは、住民税の「均等割」と「所得割」が非課税である世帯を指すことが一般的です(自治体によっては住民税均等割のみ課税世帯も対象になる場合もあります)。それでは、年収の目安はいくらぐらいなのでしょうか? 東京都23区での住民税非課税となる条件をもとに、いくつかの年収目安を挙げてみましょう。
 
(1)単身世帯で、アルバイトなどの給与年収だけのケース
 
配偶者/扶養親族がおらず、年間の合計所得金額が45万円以下では、住民税非課税にあたります。
 
・前年(1月から12月)の給与収入が98万4000円(月収:約8万2000円)で、他に収入がないAさんの場合
 
給与収入98万4000円-給与所得控除55万円=給与所得43万4000円
 
合計所得金額が45万円以下なので、3万円が給付される見込みです。
 
(2)配偶者と子ども1人がいる世帯で、給与年収だけのケース
 
配偶者と子ども1人がいる世帯では「35万円×(本人・配偶者・扶養家族の合計人数)+31万円」よりも年間所得が少ないと、住民税非課税にあたります。
 
・前年(1月から12月)の給与収入が202万円(月収:約16万8000円)で、他に収入がないBさん(配偶者・子ども1人)の場合
 
給与収入202万円-給与所得控除68万6000円=給与所得133万4000円
 
Bさんの世帯では、35万円×(本人・配偶者・扶養家族の合計人数3人)+31万円=136万円以下なので、住民税非課税にあたります。子ども1人がいる世帯なので、給付金3万円に2万円が上乗せされて合計5万円が給付される見込みです。
 
(3)単身世帯で、老齢年金収入だけのケース
 
65歳以上で、老齢年金の収入だけの場合、アルバイトなどの給与年収だけのケースと同じく配偶者や扶養親族がおらず、年間の合計所得金額が45万円以下では、住民税非課税にあたります。
 
・前年(1月から12月)の老齢年金収入が153万6000円(月額:約12万8000円)で、他に収入がないCさんの場合
 
年金収入153万6000円-公的年金等控除110万円=雑所得43万6000円
 
合計所得金額が45万円以下なので、3万円が給付される見込みです。
 
以上の3つの例は、おおよその目安を表したものです。自治体によって非課税世帯となる目安の年収などは異なるため、詳しくはお住まいの自治体ホームページでご確認ください。
 

自治体独自の給付を行うところはある?

今回の3万円給付金のほかに、自治体独自で住民への給付を行うことを公表しているケースもあります。
 
(1)石川県金沢市
 
国からの3万円給付金の対象外となる、児童扶養手当を受けている低所得のひとり親世帯に対し、1世帯あたり3万円(児童1人当たり2万円加算)を3月中旬に支給する予定です。この他に、生活保護世帯や介護を要する高齢者世帯などにも、光熱費助成金として1万5000円を支給する予定です。
 
(2)長野県松川村
 
村民1人ずつに1万円分の商品券を、世帯主へ送付します。2025年3月1日から2025年6月30日まで、村内の商品券取扱店舗などで利用できます。
 
自治体独自の給付が行われるかは、自治体の広報(県の広報・市報など)によって発表されます。
 

まとめ

「住民税非課税世帯への給付」として3万円、そして対象となる子どもがいる世帯には子ども1人あたり2万円の上乗せを行うことが2024年11月に閣議決定されました。
 
国からの給付金の他に、自治体独自で住民への給付を行うことを公表しているところもあるので、住んでいる自治体の広報誌・ホームページをチェックしてみましょう。
 

出典

東京都主税局 6.個人住民税の非課税
国税庁 No.1410 給与所得控除
国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集