最終更新日: 2019.01.07 公開日: 2019.01.02
相続

2019年1月から!今までよりも作成・修正しやすくなる自筆証書遺言

これまで自筆証書遺言は、遺言をする人が全項目を自筆しなければなりませんでした。
 
しかし相続法の改正により、2019年1月13日から、遺言書に書く財産目録(財産の内容を記した明細)についてはパソコン等で作成することができるようになります。
 
 
FINANCIAL FIELD編集部

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遺言の意義と種類

相続人が遺産を分割するには、「指定分割」または「協議分割」のいずれかの方法をとることになります。指定分割とは遺言にしたがって遺産を分割する方法で、協議分割とは遺言がない場合に相続人全員の協議によって遺産を分割する方法です。
 
遺言は自分の死後に遺産をどうするかという最終の意思表示であるため、遺産分割の際には遺言による指定分割が民法に定められた法定相続よりも優先されます。
 
遺言は15歳以上であれば原則として誰でも残せます。遺言の種類は普通方式遺言と特別方式遺言がありますが、一般的な方法は前者です。普通方式遺言には、公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密証書遺言の3つの方式が定められていますが、秘密証書遺言はあまり利用されていません。
 

公正証書遺言と自筆証書遺言のメリット・デメリット

公正証書遺言は、遺言をする人が公証役場に行って公証人というその道のプロの方に遺言内容を口授し、その公証人が書き取って作成します。遺言には民法で定められた厳格な様式が求められますが、公正証書遺言の場合、形式面の不備などで遺言が無効になる心配がないのはメリットです。
 
デメリットとしては、公証役場に手数料を支払う必要があるためコストがかかる点や、2人以上の証人が必要な点が挙げられます。むろん、証人には守秘義務が課されていますが、証人であっても遺言の内容を知られることに抵抗感がある人もいます。
 
一方、自筆証書遺言は証人が不要なので内容を他人に知られず、費用をさほどかけずに作成できるのがメリットです。ただし、民法で定められた厳格な様式が求められるため、一般の人がすべて自筆するのは大変です。
 
遺言書の書き方や内容に不備があると、遺言そのものが無効になる場合もあります。そのため、いざ作成しようとしても、不安になって躊躇しているうちに書きそびれてしまう人が少なくありません。
 
また、自筆証書遺言を作成した後に、例えば手持ちの株式が値上がりしたので売却して銀行預金にしたなど、作成時と財産の内容が変わったのに書き換えないまま亡くなってしまい、遺言書の内容と実際の遺産が異なるために相続争いに発展することもあります。
 

作成・修正しやすくなる自筆証書遺言

自筆証書遺言をすべて手書きしなくてもよくなったのは、大きなメリットです。これまでと同様、「誰にどの遺産を分割する」という遺言書の本文は手書きしなければなりませんが、財産目録だけでもパソコン等で作成できるようになり、大幅に手間が省けるようになります。
 
金融機関ごとの預金通帳のコピーや不動産の登記事項証明書等を、財産目録として遺言書に添付することも可能です。財産目録には1枚ずつ(両面の場合は両面とも)遺言をした人の署名・押印が必要となりますが、遺言書を作成した後に財産の具体的な内容が変わっても、パソコン等で作成していれば修正も比較的簡単にできます。
 
財産目録に決められた書式はありませんが、財産の内容がわかるように記載する必要があります。特に最近はネットバンキングの利用などによって、いざというとき故人の財産を把握しきれないケースが増えています。
 
遺言のためでなくても、自分自身の財産の状況を一覧表にしておくと、いざというときに役立ちます。この機会に、財産目録を作成してみてはいかがでしょうか。
 

遺言書の様式は不備がないように

相続法改正により、自筆証書遺言の財産目録の部分については自筆でなくてもよくなりますが、他の部分は自筆でなければならず、さらに日付・氏名を自署して押印する必要があります。遺言の様式に不備があってはならないことに変わりはありません。
 
特に遺言の日付には注意が必要です。例えば、○年○月吉日のように、日付が明確でないと遺言そのものが無効となるおそれがあります。○年○月○日と日付をきちんと書くようにしましょう。仮に遺言書が複数存在した場合は、最も新しい日付の遺言書が有効となります。
 
なお、改正相続法の施行日である2019年1月13日より前に作成された自筆証書遺言については、遺言書を作成した人が施行日以降に亡くなったとしても、施行前の方式が適用されます。その場合はすべて自筆でなければなりませんので注意が必要です。
 
Text:FINANCIAL FIELD編集部



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