公開日: 2020.09.02 相続

相続財産から差し引くことができる債務控除とは?

執筆者 : 中田真

相続または遺贈によって取得する財産(本来の相続財産)には、預貯金や不動産などのようなプラスの財産だけではなく、借入金などのマイナスの財産がある場合もあります。
 
今回は、借入金などのマイナスの財産を相続財産(遺産総額)から差し引くことができる「債務控除」について解説します。
 
中田真

執筆者:

執筆者:中田真(なかだ まこと)

CFP(R)認定者、終活アドバイザー

中田FP事務所 代表

NPO法人ら・し・さ 正会員
株式会社ユーキャン ファイナンシャルプランナー(FP)講座 講師

給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンだったが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP(R)資格を取得。
現在、終活・介護・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。
https://nakada-fp.com/

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中田真

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執筆者:中田真(なかだ まこと)

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中田FP事務所 代表

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給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンだったが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP(R)資格を取得。
現在、終活・介護・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。
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「債務控除」とは

債務控除とは、被相続人が残した借入金などの債務や葬式費用などを、相続財産(遺産総額)から差し引くことができるというものになります。
 
債務控除により、借入金などのマイナスの財産が相続財産(遺産総額)から差し引かれることで、納付する相続税を低く抑えられる可能性があります。

「債務控除」の対象となるもの

債務控除の対象となる主なものは、以下の通りです。

【債務】

・借入金
被相続人の住宅ローンの残金や銀行などの金融機関の借入金などは、債務控除の対象となります(住宅ローンを団体信用生命保険付きで契約している場合は、債務控除の対象外となります)。
 
・医療費
被相続人の治療費や入院費などで未払いのもの(被相続人が入院中に亡くなった場合など)を、相続人が支払った場合は、債務控除の対象となります。
 
・税金など
被相続人の未払いの所得税、住民税、固定資産税などは、被相続人が納めるべき債務となりますので、相続人が支払った場合は、債務控除の対象となります。

【葬式関連費用】

・本葬費用
火葬や納骨などにかかった費用は、債務控除の対象となります。
 
・葬式の前後に生じた費用で通常葬式に欠かせない費用
お通夜などにかかった費用は、債務控除の対象となります。
 
・お布施など
お寺などに読経料などのお礼をした費用は、債務控除の対象となります。

「債務控除」の対象外となるもの

債務控除の対象外となる主なものは、以下の通りです。

【債務】

・墓石や墓地を買ったときの未払い金など
墓石や墓地は相続税法上の非課税財産となっていますので、債務控除の対象外となります。
 
・弁護士や税理士などに支払う報酬
相続税の申告を税理士に依頼した場合に支払う報酬などは、債務控除の対象外となります。

【葬式関連費用】

・香典返戻費用
香典についても、相続税法上の非課税財産となっていますので、債務控除の対象外となります。
 
・法会費用
初七日や法事などのためにかかった費用は、原則債務控除の対象外となります。
 
また、相続などによって不動産を取得した場合の登記費用などについても、債務控除の対象外となります。

まとめ

被相続人が残した借入金などの債務や葬式費用などを、相続財産(遺産総額)から差し引くことができる債務控除を利用できる者は、相続人や包括受遺者となっていますので、相続や遺贈などで財産を取得しなかった者が、債務や葬式費用などを負担したとしても、債務控除の対象とはなりませんので、注意が必要です。
 
債務や葬式費用などの領収書は、債務控除の申告のために保管し、お布施など領収書がない費用についても、メモを残しておくようにしましょう。また、債務控除の対象になるか否かの判断が難しいものなどについては、税務署や税理士などに確認するとよいでしょう。
 
債務控除のことを知っていれば、納付する必要のない税金を支払わずに済むかもしれませんね。
 
[出典]
国税庁「No.4126 相続財産から控除できる債務」
国税庁「No.4129 相続財産から控除できる葬式費用」
 
執筆者:中田真
CFP(R)認定者、終活アドバイザー

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