最終更新日: 2020.09.04 公開日: 2020.09.05
相続

住宅購入をきっかけに相続の話もしやすく?親子で思いを確かめ合うことが大切

新型コロナウイルス感染症の影響で、なかなか帰省がかないません。実家の両親のことが気になるものの会うことができず、オンライン利用も広がっているようです。ただし、オンラインでは会話が続かずに困ってしまう、という声もちらほら。思い切って相談してみれば、お互いの気持ちが見えてくることもあります。
 
宮﨑真紀子

執筆者:

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

詳細はこちら
宮﨑真紀子

執筆者:

執筆者:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

詳細はこちら

住宅購入をきっかけに親との会話がスムーズに

Sさん(40歳男性)は、都内で一戸建て住宅の購入を検討しています。探し始めて1ヶ月、奥さまが気に入った物件が見つかりました。中古物件ですが、広さやアクセスの良さから、購入価格はリフォーム費用も含めると1億円程度になりそうです。夫婦共働きで世帯収入が多いとはいえ、子どもの教育費や老後資金などを考えると不安になった、購入しても大丈夫か? というご相談でした。
 
子どもは1人ですが、まだ3歳です。住宅ローン・教育費・老後資金、いわゆる人生の3大資金すべてを同時に考える必要があります。不安になる気持ちは分かります。今後の生活資金を試算の結果、購入を進めることとなりました。
 
数日後、連絡がありました。ご両親に状況を話したところ、「多額のローンを組むのは不安なので、借り入れは6000万円までに収めることはできないか?」と進言されたそうです。また「不足分については少し援助したい」との申し出もあったそうです。
 
住宅を購入する場合は、住宅取得等資金の贈与の非課税制度があります。
 
この非課税制度は、父母や祖父母など直系尊属から住宅取得等のための金銭の贈与を受けた場合、一定の要件を満たせば既定の限度額までの金額について贈与税が非課税となるものです。Sさんは暦年贈与110万円と、この制度を利用した1000万円の合計1110万円を父親から贈与してもらうことになりました。

相続の話もしやすく

この話を進める中で、さらにSさんの祖母からも援助の申し出がありました。そこで祖母からは、教育資金の一括贈与の非課税制度を使い、贈与を受けることになりました。
 
こちらも直系尊属から、30歳未満の子や孫などに教育資金を贈与された場合、1500万円まで非課税になる制度です。住宅ローンの返済と教育資金、父と祖母からの贈与を受けることにより、Sさんの負担は随分軽くなりました。
 
子世代からは、「親のお金を当てにしているのか?」と思われないか心配で「援助してほしい」と言い出しにくいと思います。親世代も、口出しして良いか否か悩ましいところです。
 
また兄弟や親戚などが納得できる形で進めることを考えると、時には複雑な問題も存在します。生前贈与が進まないのは、こうした問題も理由ではないかと考えます。今回のSさんへの贈与は、父や祖母の相続対策を大きく前進させたと思います。
 
相続財産を減らす効果のみならず、財産を動かしたことで、残りの財産の整理や棚卸のきっかけになったはずです。そして何よりも、タンスに眠っていたかもしれない財産が有効活用できたことは大きいです。

親子で思いを確かめ合うことが大切

ランドマーク税理法人は6月に相続についての調査を行いました。対象者は、首都圏在住で将来相続の可能性のある30~80代以上の1034人です。
 
調査によると、新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、相続について考えることが増えたと回答したのは全体の17%。相続人の立場の30代(28%)40代(21%)が特に増えたそうです。在宅勤務や外出自粛で家族との会話が増えたことが理由のようです。
 
相続の話は親子でもなかなか切り出しにくいものです。子世代も気にしているようですし、親世代から口火を切るということを心がけてはいかがでしょうか。お互いの気持ちを確かめ合うチャンスになれば、良い話し合いができると思います。
 
<出典>ランドマーク税理士法人 「新型コロナウイルス」による相続への関心についての意識調査
 
執筆者:宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

関連記事

注意しておきたい贈与税。親から住宅購入の資金援助を受けたら?
住宅購入資金に思わぬ税金が?税務トラブル事例
相続のキホン(12)贈与税を軽減する「相続時精算課税制度」のメリット・デメリット
 



▲PAGETOP