2017.09.29保険

主婦の年収はいくらが理想か?

Text : 柴沼 直美

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2016年に問い合わせが圧倒的に多かったのが「103万円、106万円の壁」でした。2017年も後半ですが、いまだにこのテーマの問い合わせは後をたちません。それはいよいよ2018年から配偶者控除の範囲が103万円から150万円に拡大するからでしょう。

単純に考えると、「長く働いても大丈夫」と思われるかもしれませんが、手放しで喜んでいいのか、もう少しじっくり検討してみましょう。

 

配偶者控除と税金・社会保険料は違う

 
それぞれの控除を整理しましょう。妻の年収が103万円(2018年1月以降は150万円以下)の場合まで配偶者控除が利用できます。これは「夫の年収から控除できる項目」であって「主婦本人の税金」の話ではありません。

103万円を超えると妻の給料には所得税がかかってきます。さらに企業によっては夫が受け取っている配偶者手当或いは家族手当の支給条件は年収103万円(所得では38万円)のまま据え置かれていることがあります。この場合は夫の手当がなくなる可能性がありますので、勤務先に確認する必要があります。ここから、150万円に上がったからといって素直に喜ぶことはできないということになります。

 

130万円をこえると『妻』が社会保険料を負担しなければならない

 
次に130万円をこえると、妻自身で社会保険料を負担しなければならなくなります。具体的には月10万8,000円、時給1,000円として年間108時間勤務というイメージです。この場合国民保険料は月額5,000円、国民年金保険料は16,260円(平成28年度)で合計21,000円、年間25万円の負担となります。

 

150万円をこえると『夫』の配偶者控除の減額がはじまるとともにデメリットの出尽くし

 
妻の年収が150万円をこえると、夫が税金の計算のときに控除していた配偶者控除が徐々に減額されます。

これまでをまとめると、103万円をこえると妻の年収に税金がかかり、130万円をこえると妻が自分で社会保険料を負担しなければならなくなり、150万円をこえると夫の配偶者控除の減額がはじまります。

つまり、130万円~150万円が社会保険料25万円の負担が発生するので、世帯年収のマイナスが目立ちますので、このあたりが加減してセーブしたほうがいいかどうか、というボーダーラインと言われている所以です。言い方をかえると、妻が150万円を超えると夫の配偶者控除が減額されていくので、デメリットは出尽くしになります。この水準を超えると多く働いて家計全体のキャッシュインフローの上乗せを狙っていくのがいいですね。

柴沼 直美

Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表

大学を卒業後、日本生命保険に入社。保険営業に従事したのち渡米。米国アリゾナ州、Thunderbird School of Global ManagementにてMBAを修得。帰国後外資系証券会社、投資顧問会社にてアナリスト、日本株ファンドマネジャーを経験。出産・母親の介護を機に退職。三人の子育ての中で、仕事と主婦業の両立を図るべく独立。キャリアカウンセラー、CFPの資格を活かしつつ、それぞれのライフステージでのお金との付き合い方を、セミナーや個別相談により紹介。子どもの教育費・留学費から介護に至るまで経験を交えた実行可能な幅広いストライクゾーンで対応。
http://www.caripri.com