最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.04.27
保険

雇用保険でキャリアアップのためのお金がもらえる制度、使うときはこんな点にご注意を!

能力開発やキャリアアップのために認定されている、講座や教育を受けて終了すると、その費用の一部が支給される教育訓練給付金制度は、とてもありがたい制度です。
 
しかし、細かいところに注意を払っておかないと、いざというときに給付が受けられません。
 
特に、専門実践教育訓練給付金の対象となる講座は受講料が大きいので、この教育訓練給付金があるかないかで、受講費用の負担が大きく変わります。
 
また通学での受講中は、学業に専念する(=仕事ができない)人が多いため、収入が低くなる、もしくはゼロになります。
 
したがって、この教育訓練給付金が受けられるか受けられないかで、生活が大きく変わることになります。

専門実践教育訓練給付金には大きなメリットがある

2016年の改正により、教育訓練給付金制度は、一般教育訓練給付金と専門実践教育訓練給付金の2本柱になりました。受給額や受給期間が拡充し、受講費用の負担をより軽くすることが可能になりました。
 


 

専門実践教育訓練給付金、気を付けるポイント

ここでいくつか気を付けるべきポイントがあります。
 
まず受給資格ですが、雇用保険の加入期間は、退職して1年以上あいてしまうと通算されません。
 
例えば、過去に10年以上雇用保険に加入していたとしても、退職後1年以上専業主婦であったり、雇用保険に加入しないパート勤務である期間が1年以上の場合はリセットされますので、その後再就職して雇用保険に加入したとしても、給付対象外です。
 
すぐには給付を受けることはできず、また3年以上雇用保険に加入しないと受給資格が得られません。
 
また退職してから受講を開始する場合は、受講開始日が離職日から1年を経過してしまうと給付対象外になります。
 
例えば、大学院で学ぼうと3月末で離職して、勉強し、夏に試験を受け、合格した人が、翌年4月1日に入学する場合は、給付の対象外です。
 
もし離職後に、妊娠、出産、育児、疾病、負傷などの理由で、30日以上受講を開始できない場合は、適用対象期間を延長することができます。
 
2018年1月より、この延長期間を最大20年以内とすることができるようになりました。これは、子育てが終わってから勉強をして資格を取得し、再就職しようとする人にとって、非常にありがたい制度です。
 
例えば、出産・育児により受講を開始できない場合は、義務教育が終わるまで延長申請できます。
 
3歳未満の育児中の人が対象なので、最大20年というわけです。最大20年まで延長といっても、めいっぱい延長できるケースは限られてくるようです。
 

教育訓練支援給付金を上手に使いたい

専門実践教育訓練を受ける45歳未満の失業状態にある人に対しては、基本手当が支給されない期間の支援もあります。
 
教育訓練の受講をサポートすることが目的なので、離職直前の6カ月間の賃金をもとに計算した基本日額の80%が支給されます。キャリアアップのために、仕事を辞めて学ぶ人にとって、収入がなくなるという一番の不安材料をカバーしてくれます。
 
教育訓練支援給付金を受けるには、専門実践教育訓練給付金の受給対象者であることが条件なので、上記の注意点は同様に注意しておかなければいけません。
 
同じく、教育訓練支援給付金だけでは生活費が不足する場合は、労働金庫(ろうきん)の融資制度を活用することもできます。
 
貸付上限額は月7万円、利率は年3%です。融資なので、審査がありますし、就職したからといって返済の免除等はありません(返済は必要)が、一家の大黒柱でも、離職し、専門教育を受けたうえで、職につく、というキャリアアップが可能になる道は開けたのです。
 
Text:黒澤佳子(くろさわよしこ)
CFP(R)認定者、中小企業診断士、システム監査技術者、不正検査士(CFE)
アットハーモニーマネジメントオフィス代表

黒澤佳子

執筆者:黒澤佳子(くろさわよしこ)

CFP(R)認定者、中小企業診断士

システム監査技術者、不正検査士(CFE)
アットハーモニーマネジメントオフィス代表
栃木県出身。横浜国立大学卒業後、銀行、IT企業、監査法人を経て独立。個別相談、セミナー講師、本やコラムの執筆等を行う。
毎日小学生と高校生の子育てに七転八倒しながら、明日の子供たちが希望を持って暮らせる社会の実現を願い、金融経済教育に取り組んでいる。
また女性が自分らしく希望を持って生きられるよう、女性起業家支援を中心に経営サポートを行っている。
大学では会計、マーケティング、経営、経済等のビジネスの基本科目の講義を担当。
https://www.atharmony-office.jp/

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