最終更新日: 2021.01.22 公開日: 2021.01.24
保険

会社員がうつ病になったら…受給できる給付金にはどんなものがある?

執筆者 : 蓑田透

今年も冬の季節となりました。日照時間が短い冬季期間は、うつ病などの精神疾患の人にはややつらい時期になるかもしれません。特に今年は新型コロナウイルス感染症による特殊な状況下で、より多くのストレスを抱える人が増えることが懸念されます。
 
今回は働く会社員がうつ病などの精神疾患となった場合、受給できる可能性がある各種給付金(障害年金、傷病手当金、失業手当、労災保険など)について紹介します。
 
蓑田透

執筆者:

執筆者:蓑田透(みのだ とおる)

ライフメイツ社会保険労務士事務所代表

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、
社会保険労務士、米国税理士、宅建士
早稲田大学卒業後IT業界に従事していたが、格差社会による低所得層の増加や高齢化社会における社会保障の必要性、および国際化による海外在住者向け生活サポートの必要性を強く予感し現職を開業。
 

ライフプラン、年金、高齢者向け施策、海外在住日本人向け支援(国内行政手続、日本の老親のケア、帰国時サポートなど)を中心に代行・相談サービスを提供中。

企業向けコンサルティング(起業、働き方改革、コロナ緊急事態の助成金等支援)の実施。

国内外に多数実績をもつ。
コロナ対策助成金支援サイト
海外在住日本人向け支援サイト
障害年金支援サイト

蓑田透

執筆者:

執筆者:蓑田透(みのだ とおる)

ライフメイツ社会保険労務士事務所代表

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、
社会保険労務士、米国税理士、宅建士
早稲田大学卒業後IT業界に従事していたが、格差社会による低所得層の増加や高齢化社会における社会保障の必要性、および国際化による海外在住者向け生活サポートの必要性を強く予感し現職を開業。
 

ライフプラン、年金、高齢者向け施策、海外在住日本人向け支援(国内行政手続、日本の老親のケア、帰国時サポートなど)を中心に代行・相談サービスを提供中。

企業向けコンサルティング(起業、働き方改革、コロナ緊急事態の助成金等支援)の実施。

国内外に多数実績をもつ。
コロナ対策助成金支援サイト
海外在住日本人向け支援サイト
障害年金支援サイト

障害年金(国民年金・厚生年金)

障害年金は心身に障害がある場合に公的年金である国民年金や厚生年金から支給されます。年金加入者(原則20歳以上)が老齢年金の受給開始年齢(65歳)に達する前や、65歳以降でも老齢年金の受給額が少ない場合などに受給できます。
 
普段から年金に加入し、保険料を納付していないと受給できませんが、会社員の場合は通常、就労先企業が厚生年金適用事業者として厚生年金に加入しているので障害厚生年金と障害基礎年金の支給対象となります。なお、最近は審査基準が厳しい傾向にあり、働いている状態で障害年金を申請しても審査が通らない可能性が高いです。
 

傷病手当金(健康保険)

傷病手当金は、健康保険の被保険者である会社員などが病気やケガのために就労できず(医師の証明が必要)報酬が得られない場合に、療養中の生活を保障し経済的な生活の安定を図るために健康保険から支給される手当金です。
 
療養費(治療費)は同じ健康保険から原則3割の自己負担以外の分の給付がありますが、傷病手当金は療養費ではなく休業中の補償になります。会社から休業手当が支給される場合は受給できません。最大1年半まで受給可能です。

失業手当(雇用保険)

失業手当(雇用保険の求職者給付)は、失業した人が安定した生活を送りつつ、1日でも早く再就職するための支援として給付され、新しい職に就くまでの経済的支えになる制度です。
 
会社員が退職せざるを得ない状況となった場合に、それまでの雇用保険の加入状況によって次の仕事が見つかるまでの間支給されます。ただし、うつ病などで働ける状態でない場合は、求職活動条件を満たすことができず、申請が難しい場合もあります。
 

療養、傷病、休業給付など(労災保険)

労災保険は、働く従業員が仕事中や通勤途中に起きた出来事に起因したケガ・病気・障害、あるいは死亡した場合に療養費(治療費)、休業手当、障害手当、遺族手当などを給付する制度です。
 
うつ病などの精神障害については過度の残業や上司による激しいパワハラなど、一定の認定基準が定められており、申請手続きをしても認定される可能性はさほど高くありません。なお、労災認定された場合は、健康保険は利用できません。
 

申請を検討している人が知っておいた方が良い情報

障害年金、労災保険の療養給付などは休業していなくても申請可能ですが、働ける間は申請をしても審査が通らない可能性が高いです。病状が重く、主治医から休業が必要と診断される状態を目安に申請するのが良いでしょう。
 
休業期間中は傷病手当金と障害年金の両方の申請が可能ですが、重複して受給することはできません(併給は可能ですが、後で傷病手当金を返金する必要があります)。
 
また、障害年金は申請してから支給決定まで約3~4ヶ月かかるので、まずは傷病手当金を申請するのがお勧めです。障害年金は病状の経過を見ながら傷病手当金の受給が終了する3~4ヶ月前に申請するのが良いでしょう。ただし、この間に病状が回復すると障害年金を申請しても審査が通りづらくなる点も知っておきましょう。
 
傷病手当金は退職してしまうと受給する権利がなくなりますが、退職までに引き続き1年以上健康保険の被保険者であった場合は退職後も継続して受給できます(最大1年半まで)。ただし退職前に傷病手当金の申請が完了し、受給が始まっていないとこの継続給付を受けられないので注意が必要です(傷病手当金を受給する前に退職すると受給できません)。
 
やむを得ず退職した場合はゆっくり静養するのが良いでしょう。求職活動をして運よく次の仕事が見つかっても、病気が再発しては元も子もありません。
 
まだ障害年金を申請していない場合は、手続きが可能です。また、雇用保険の失業手当は被保険者資格喪失後原則1年以内しか受給できませんが、求職活動ができない病気療養期間中は含まれませんので、療養中であることをハローワークへ届け出ましょう。
 
症状が回復し、就労が可能となったら(担当医の証明が必要)ハローワークで失業手当の申請が行えます。このとき障害年金を受給中でも、障害年金の更新日(1年~3年)までは両方受給できます。
 
一つひとつの制度は理解しやすいですが、複数の制度が重複すると少し分かりにくくなりますので参考としてください。
 
執筆者:蓑田透
ライフメイツ社会保険労務士事務所代表
 

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