更新日: 2019.01.08 家具・片付け

快適でお金がたまる部屋のつくり方。家具は1台多役がおすすめ(ダイニング編)

執筆者 : 平田純子

快適でお金がたまる部屋のつくり方。家具は1台多役がおすすめ(ダイニング編)

家が片付いていて快適だと、休日に外出せずに家で過ごしたくなる。平日も早く家に帰ってきたくなる。快適に過ごせて、リラックスできて、しかも外出しないから、休日が終わってもお金はお財布に残ったまま…。『貯蓄体質』になるためのポイントは家の中にあった!?

家の中で、意外に過ごす時間が長いのが、ダイニング空間。特に慌ただしい平日は、リビング空間よりも過ごす時間が長い傾向にあるのではないでしょうか?
つくる、食べる、団らんする、書く、読む、作業する…実に様々な日常のシーンを過ごすダイニング空間。

ちょっとひと工夫で、レストラン、カフェ、居酒屋、仕事空間、趣味空間に様変わり。
では、そのポイントをご紹介いたしましょう。
平田純子

Text:平田純子(ひらた じゅんこ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、2級建築士、インテリアコーディネーター
大阪市立大学・生活科学部・住居学科卒業。電機メーカーで商品企画の仕事を経て、好きが高じて、株式会社良品計画に中途入社。無印良品の店舗にて、家具やカーテン、照明のコーディネート提案を得意とする店長として10年以上勤務。しかしある時、お金に無計画・無頓着に過ごした自身のこれまでの人生を振り返り、後悔の念。豊かな人生を送るために、ライフプランニングの必要性を痛感。その必要性をより多くの人に伝えたいとの思いで、ファイナンシャルプランナーを志す。
現在、ファイナンシャルプランナーとして、ライフプランとキャッシュフロー分析・アドバイスを個別相談で行う傍ら、セミナー講師,や執筆も行う。得意分野はライフプラン(資金計画)、生命保険見直し、資産形成・運用。お金の相談に加えて、インテリア計画や片付け、収納計画についても、ご要望に応じて相談を承っている。
https://hataraku-okane.com/

 

ダイニングテーブル選びが『肝』

 
ダイニング空間の主役は何といっても、ダイニングテーブル。

家具選びはダイニングテーブルから行いましょう。ダイニング空間は『椅子座』が主体となるため、リビング空間のように座るための床面積は必要ありません。しかし、快適な空間にするためには、押さえるべき通路幅、テーブルと隣接する家具や壁との間隔があります。人が通るのに必要なのが60cm以上、椅子を引いて腰かけるのには60cm、椅子に座っている人の後ろを別の人が通るのにはテーブルから100cm以上、基本的に押さえるべき寸法です。

これらの寸法が確保出来たら、あとはどんなサイズのテーブルを選ぶか?!です。
この時、家族の人数でテーブルサイズを選ぶものとの先入観がありませんか?実はこのテーブルサイズがポイントなのです。快適なダイニング空間をつくるために、是非、ちょっと大きめサイズのテーブルを選びましょう。目安は、前述の基本的通路寸法を押えたうえで、家族人数+2名分がお勧めです。

 

なぜ大きめのテーブルがいいのか?

 
何故なら、そのテーブルはいろいろなスペースを兼ねるからです。テーブルが大きいと、つくる、食べる、勉強する、作業するなどのいろいろ行動がストレスなく同時進行で行えるのです。ちょっと想像してみてください。

夕方、宿題する上の子共とお絵かきする下の子供、そして料理の下ごしらえをするお母さん。
残業後、遅めの夕食を食べるお父さんとパソコンで家計簿入力をするお母さん、塾の宿題をする子供。
休日、パソコンでネットで調べ物をする夫とお茶を飲みながら雑誌をめくる妻。

別々のことをしながらでも、ふとしたときに会話ができる空間がテーブルを中心にできあがるのです。食べるためだけに留まらない機能をテーブルに加えることによって、そして、個々のスペース(陣地と言えばさらに楽しくなるかもしれません)を確保できることによって、快適なダイニング空間が生まれるのです。

 

一人暮らしでも、テーブルは大きめがいい?!

 
一人暮らしなら、尚更かもしれません。食べる、飲む、つくる、仕事する、パソコンで作業する、郵便物を仕訳する…の作業をストレスなく同時進行ができるのです。作業途中の書類やパソコンをいちいち片付けなくても、ちょっと脇に寄せれば食事も出来ます。

あまりお行儀よくはないですが、その逆、食べ終えた食器を脇に寄せて作業を再開することも可です。休日などは、時間の過ごし方にそれくらいの『ゆるさ』があってもいいのではないでしょうか?

ちなみに、我が家のテーブルは横幅200cmあります。ウォールナット材のセミオーダーで買ったもので、我が家の家具で一番単価が高い家具かもしれません。

いろんなことをそのテーブルでやります。同時進行はもちろん、作業中の書類は広げたまま脇に寄せて食べたり、製作途中のジグゾーパズルを完成まで広げたままということも可能でした。かなり自由な空間で、一日の大半を過ごします。

休日の午後、テーブルの上に料理やおつまみ、ドリンクを並べて、カーテンを開けて窓を開放すれば、オープンカフェでの昼飲み空間として友達と楽しめます。リラックスできる上に、低コストな休日です。

 

万能アイテムがあれば完璧!?

 
そして、ちょっと大きめテーブルが主役のダイニング空間に是非加えてほしいのが、スツール。背もたれのない簡易椅子です。このスツール、かなり優秀な脇役です。

テーブルの上で作業中の書類やパソコン、その他もろもろを脇に寄せつついろいろなことが同時進行でできることがメリットの大きめテーブルですが、1日の終わりにはリセットしてスッキリ片付けたい。いつまでも出しっぱなしはスマートな生活ではないですよね。でも、明日もまた作業をするから、それぞれしまい込みたくはない。そんな時に、このスツールが大活躍。書類やパソコンの一時避難所になるのです。

スツールにまとめて積み上げれば、テーブルの上を瞬時にリセットすることができますし、乱雑な書類も視界から外れます。そして、スツールごとテーブルの下に置いておけば、通行の邪魔にもなりません。次の日、またすぐに作業が始めらます。乱雑なもの(書類など)の一時避難場所として、床の上にじか置きでもなく、視界に入るテーブルの上でもない、スツールの上という絶妙な高さがいいのです。

さらに、このスツール、数が足らない時の椅子としても使えるのは言うまでもありません。その他にも、高い場所に手が届かない時の踏み台にもなります。これこそ、サイズこそ小さいですが、一台多役の優れものですね。

いかがでしたか?
家具は、選び方次第で実に様々な利用シーン、利用空間を作り上げることができます。そして、その空間での滞在時間が増えると、おのずと外出する頻度が減り、お金はお財布に残ったまま。『貯蓄体質』づくりのポイントはあなたの家の中にあるかも!?