更新日: 2019.05.17 家計の見直し

財布の紐が緩む時期だからこそ知っときたい!「年末セールと初売り」お得なのはどっち

執筆者 : 柴沼直美

財布の紐が緩む時期だからこそ知っときたい!「年末セールと初売り」お得なのはどっち
12月も終わりに近づき、もうすぐ1月となると、クリスマスセールに引き続き福袋、初売りと、我々消費者は財布のひもを緩めてしまう、そしてワクワク感が高まる季節です。ところで、これってどっちが得なのでしょう?
柴沼直美

Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com

どっちも同じ

気持ちが高揚するところに水を差すようですが、FPの目から客観的にみるとどちらも同じです。もちろん、ぎりぎりまで買い時を引き延ばすことで、ディスカウント率が大きくなる確率は上がりますが、それと引き換えに「本当に買いたい」と思う魅力的な商品がなくなる確率も上がります。ディスカウント率に思わず目を奪われて、買う時は得をしたと思っても、結局ほとんど袖を通すことなくクローゼットの肥やしになっている洋服はありませんか?
 

自分にとって本当に「必要なもの」ならば見切り発車でもOK

結局、70%ディスカウントといってもほとんど活用しなかったバッグと、10%しか安くなかったけれど、その後の外出にはほとんど持ち歩いたバッグとどちらが「賢い買い物」だったのでしょうか?答えは明らかですね。
 
数字で考えてみても、例えば、定価5万円の鞄を購入するかどうかとかんがえたとき、10%引きで4万5,000円。クリアランスセールで70%引きであれば1万5,000円。購入時だけの価値でみれば、明らかに70%引きの方がお得感を味わうことができますが、その後、1万5,000円で購入した鞄は1度も使わず、4万5,000円で購入した鞄は30回も使ったと考えれば、1回当たり、1,500円です。
 

広告ではなく費用対効果を考える癖をつけましょう。お金を払うのも使いこなすのも私自身

こう考えると、味気なく見えますが、このくらいの計算は、一生付き合わなければならないお金を自分のパートナーにするためには必要です。
最近はスマホでメルマガを登録すると、毎日のように広告が配信され、ついつい踊らされがちになりますが、お金を払って物を買い、それを使っていくのは自分自身であることを購入する前に一歩引いて考えましょう。
 
セールだからといって不必要なものに1万円を払うのか、不必要でなければ購入しない。つまりは100%ディスカウントと同じ効果なのです。
 
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表