2017.12.29暮らし

あこがれのニューヨークで暮らす。そのコストと仕事とは?

Text : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 豊田 賢治

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お笑いコンビ、ピースの綾部さんがアメリカで勝負したいとニューヨークに渡ったニュースは記憶に新しいかと思います。

ニューヨークというと、一流のエンターテイメントが楽しめる華やかな大都市。昨今では日本で人気の海外ドラマの中でも、セレブが住む都市としてお馴染みです。

多くの日本人が憧れるニューヨークですが、実際にニューヨークで暮らすとしたらコストはどのくらいかかるのでしょうか。また、仕事はどのように探せばいいのでしょうか。

米国の大学を卒業後、日系企業の求人を探すのが近道

全米で紹介事業を行っている「TOP」の田畑のり子社長に、現在日本人のニューヨークでの求人状況や、ニューヨークでの暮らしについて聞いてみました。

まず、日本人がニューヨークで働きたい場合、米国の大学やMBAを卒業するとスムーズです。その後、米国現地の日系企業の求人を探すのが近道と言えます。
 
ニューヨークでのオフィスワーカーの仕事は、会計事務所、商社、金融機関からの求人が多くなっています。初任給で5~6万ドルの年俸が平均的です。

H-1Bビザを取得すれば基本的に6年間働ける

F-1ビザで留学して米国の大学やMBAを卒業すると、専攻した分野と関連する職種で1年間働けるオプションを得られます(オプショナルプラクティカル・トレーニング)。これを活用して、最初のチャレンジをする人が多いようです。
 
1年働いた後、実力が評価されるとH-1Bビザを雇用先の会社がサポートしてくれます。H-1Bビザがとれると、3年間働くことができます。H-1Bビザの更新は基本的に一回であるため、取得できれば多くの場合は合計6年間働けると考えていいでしょう。
 
6年の間に、グリーンカードの申請を検討します。グリーンカードとは滞在に期限の無い永住権のことです。グリーンカードを取得できなければ、基本的にH-1Bビザの有効期間終了までに日本へ帰国するケースが多いようです。

トランプ大統領の「移民政策」でH-1Bビザの取得がより厳しくなる見通し

H-1Bビザの取得も容易ではありません。H-1Bビザは米国としての発行枠が決まっており、その数倍の申し込みがあるため、これをパスするハードルはなかなか高いものです。日系企業側はそのまま雇いたい、その人もそのまま働きたいと思っても、H-1Bビザが通らず日本に帰国することになるケースは少なくありません。
 
米国で長く働くためのビザを取得するのは、簡単ではないみたいですね。さらに、移民政策に厳しいトランプ政権になったためH-1Bの取得がより厳しくなると見られています。
 
米国は景気がいいので求人は増えてきたものの、ビザの取得が難しく、日本に帰国せざるをえないケースが多いようです。

ニューヨークの家賃。1ベッドルームで30万円以上!

セレブも多く住んでいるニューヨークの家賃はどのくらいなのでしょうか。
 
ニューヨークのマンハッタンは家賃が高く、1ベッドルームで2600-3800ドルもします。日本円で換算すると、約29万円~約42万円(1ドル112円計算)です。
 
ただ、そこから地下鉄に30分ほど乗り、川を渡ったニュージャージーまで行くと1ベットルーム1800ドル(約20万円)と安くなります。それでも1ベットルーム20万円は十分高いような気がしますね。

ニューヨークの文化、素晴らしい所

日本と比べて高いのは教育費で、特に有名な私立の学校だとかなり高額です。
 
ニューヨークではレストランも高く、食費が高くなりますが、クイーンズなどのアジアマーケットに行けばだいぶ安く食材を調達することが出来ます。
 
ニューヨークはなによりも世界一流のエンターテイメントへアクセスできる所が魅力。ブロードウェイを始めとした多くの劇場でミュージカルやショーを楽しむことができます。
また、バスケットや野球などのプロスポーツを楽しみ、世界各国の人々が集まる多様性を感じられる点も素晴らしい所です。

最後に、ニューヨークで暮らすときの注意点を、東京桜橋法律事務所の豊田賢治弁護士に聞いてみました

ニューヨークは色々な面で魅力的な街ですが、暮らすにはコストが高過ぎそうです。短期間と割り切って高い家賃のアパートメントを借りるのもよいですが、落ち着いて長く暮らすには郊外を選択した方がよいかもしれません。
 
米国への短期間(90日以内)の滞在であれば、ビザ免除プログラムが便利です。90日を超える滞在や就労等の特別な活動を予定する場合、活動目的に沿ったビザを取得する必要があります。最近、特に就労ビザの取得が難しくなりつつあるので、ハードルの高いビザの申請を考える方は、米国の移民法弁護士や日本の渉外弁護士に相談してみるとよいです。
 
米国では、住居の賃貸借契約や会社との雇用契約を巡るルールが日本とは異なります。ただ、日本と比べると、契約書にルールが書き込まれることが多いので、面倒がらずに契約書には必ず目を通しましょう。契約書に書いてある権利であれば、米国法を全く知らなくても、「自分の権利だ」と堂々と主張できます。逆に、契約書に書いてある義務は「知らない」とは言いにくいところではあります。
 
 
著:ファイナンシャル フィールド 編集部
監修:東京桜橋法律事務所 豊田賢治 弁護士

豊田 賢治

監修:豊田 賢治(とよた けんじ)

弁護士

開成高校卒、東京大学法学部卒。弁護士登録後、大手渉外法律事務所、外資系法律事務所での勤務を経て独立。現在は弁護士16名を擁する東京桜橋法律事務所の所長として、多数の企業や個人の法務顧問として活動。どんな相談に対しても「わからない」とは言わないことをスタンスに、日々クライアントのために奮闘中。
【東京桜橋法律事務所】