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2018.02.09暮らし

みんなの憧れ?「専業主婦」の3つのリスク!

Text : 岩永 真理

キーワード :

近年は共働き世帯が増え、今や女性は結婚後も「家内」として生涯を送る時代ではないのかもしれません。一方で、日本では職業欄には未だ「専業主婦」という選択肢も不滅です。いわゆる「3食昼寝付き」といわれる専業主婦は、就活が厳しければ厳しいほど、なりたいと思われる女性も少なくないでしょう。
専業主婦になることは、ラクでお気楽に思える反面、どんなリスクを背負うことになるのか、3つの観点から検証します。

1.精神的リスク

「報酬をいただく仕事」のない専業主婦は、短期的に見ればオアシスのようにも見えますが、果たして本当にそうでしょうか。
 
長年仕事をしてきた男性が定年退職を迎えて、何も肩書のない生活になると、その後の時間を持て余し、どう過ごしてよいかわからなくなる、ということがあります。たとえ短い期間でも仕事を持った女性が、退職して急に家に引きこもると、しだいにストレスになることもあります。
 
例えば、育児中は子どもとの閉鎖空間のなかで、社会から隔離されている間に同僚たちはどんどん出世していくことで、他人と比べたり、焦りを感じたりすることもあるでしょう。
収入がないために、夫に服従しなければならない、家事・育児を完璧にこなさなくてはならない、自分にはなんの価値もない、などと追いつめることもあります。
 
仕事は、女性にとっても自己のアイデンティティ確立や精神的自立を保つ意味で重要です。
 

2.キャリアリスク

厚生労働省が表した2016年の調査によると、女性の賃金は増加を続け、男性との格差が過去最小を更新しています。とはいえ、フルタイムで働く女性の平均賃金は月額24万4600円と3年連続で最高となったにもかかわらず、男性の賃金の73%にとどまります。欧州各国などと比べると男女賃金格差はなお大きいといえます。
 
この男女賃金格差の数字の背景には、出産や育児のために一時的あるいは長期的に離職をする女性がいることも要因の1つと考えられます。
 
いったん退職した女性がもとの職場か、それ以上のところへ再就職できる可能性は極めて低く、加えて夫の扶養内に入るなど限定的な働き方をするほうが節税になることなども影響して、低所得やキャリアダウンに甘んじるケースもあるでしょう。
 
仕事にブランク期間を作ることは、男性であってもキャリア面ではマイナスになることがあるなかで、女性にとってはさらに高いハードルでしょう。
 

3.金銭的リスク

●実質的な収入減

妻に収入がなければ、共働き世帯と比べて当然収入は少なくなります。
 
妻がパート程度で働いたとしても、年間100万円の収入があれば、大きな差となります。5年、10年と年数が長くなれば、500万円、1000万円と、さらにこの差は開きます。妻にも収入があれば、教育費・住宅費・老後費用などに対して、ワンクラス上を目指すことができます。
 
●社会保険

妻が一定以上の収入があると、自分で社会保険料を払います。そのため、年間の手取りが減ることもありますが、その分厚生年金が増える、あるいは病気やけがで休んだときに傷病手当金がもらえるなど、社会保険の恩恵を受けることができます。
 
厚生年金を自分で払う主婦は、夫が払っている国民年金のみに加入している専業主婦と比較すると、将来もらえる年金額は多くなります。公的年金は65歳から生涯もらえるものなので、長生きすればするほどその差は大きくなります。
 

4.夫が失業? 離婚時などは?

人生には、思いもよらないことが起きることもあるでしょう。夫の会社が急に業績不振で給料が極端に減る、あるいは夫がリストラにあうなどが起こるかもしれません。夫婦仲がうまくいかなくなって、離婚を考えることもあるかもしれません。
 
妻が仕事を持ち収入があれば、それらの人生の波乱への対抗力となるでしょう。離婚で妻が子どもの親権を争う場合には、妻本人の経済的な自立は不可欠です。妻にも自分の厚生年金があれば、離婚後の老後に助けになるでしょう。
年金分割制度もありますが、夫の年金の半額がもらえるわけではありません。
 
結婚している期間に応じた夫の厚生年金の部分のみが分割されるので、想像以上に少ないことがあり注意が必要です。
 
女性がフルタイムで生涯働くことは、時期によってはライフとのバランスを保つのが大変かもしれませんが、それに伴う経済的見返りもあるということです。現役時代は就労所得、老後は自らの公的年金所得があります。
自活できる経済力を持ち続けることは、万一夫が減収になっても、離婚することになっても、慌てることなく生活を続けることができるのです。
 
Text:岩永 真理(いわなが まり)
一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP
ロングステイ・アドバイザー、住宅ローンアドバイザー、一般財団法人女性労働協会 認定講師。IFPコンフォート代表

岩永 真理

Text:岩永 真理(いわなが まり)

一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®
ロングステイ・アドバイザー、住宅ローンアドバイザー、一般財団法人女性労働協会 認定講師。IFPコンフォート代表

横浜市出身、早稲田大学卒業。大手金融機関に入行後、ルクセンブルグ赴任等を含め10年超勤務。結婚後は夫の転勤に伴い、ロンドン・上海・ニューヨーク・シンガポールに通算15年以上在住。ロンドンでは、現地の小学生に日本文化を伝えるボランティア活動を展開。
CFP®として独立後は、個別相談・セミナー講師・執筆などを行う。
幅広い世代のライフプランに基づく資産運用、リタイアメントプラン、国際結婚のカップルの相談など多数。グローバルな視点からの柔軟な提案を心掛けている。
3キン(金融・年金・税金)の知識の有無が人生の岐路を左右すると考え、学校教育でこれらの知識が身につく社会になることを提唱している。
ホームページ:http://www.iwanaga-mari-fp.jp/