更新日: 2019.01.11 その他暮らし

治療方法の選択肢を多く確保しておいきたい?先進医療はどこで受けられる!?

執筆者 : 松浦建二

治療方法の選択肢を多く確保しておいきたい?先進医療はどこで受けられる!?
厚生労働省が定めている先進医療は、受けられる医療機関が決まっています。
 
代表的な先進医療の陽子線治療と重粒子線治療を中心に、どこで受けられるか確認してみました。
 
松浦建二

Text:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

先進医療を受けられる医療機関はすべて定められている

先進医療は、将来的な保険導入のための評価を行うものとして、まだ保険診療の対象になっていない先進的な医療技術等と保険診療との併用を認めていることから、厚生労働省は先進医療技術を実施するために要件を定めており、先進医療を実施している医療機関から定期的に報告を求めるようにしています。
 
厚生労働省のホームページで先進医療を実施している医療機関をすべて確認することができます。
 
平成30年5月1日現在、先進医療Aでは28種類の先進医療技術を延べ860の医療機関で、先進医療Bでは63種類の先進医療技術を延べ653の医療機関で実施しています。最も実施している医療機関が多い先進医療は「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」です。
 

陽子線治療・重粒子線治療を受けられる医療機関一覧

陽子線治療や重粒子線治療を受けられる医療機関は、かなり増えています。増えた理由は、治療を希望する人が増えたからではないでしょうか。
 
医療保険やがん保険に先進医療保障があり、この保障を付けておけば先進医療を受けた時に技術料相当額の給付金を受け取ることができます。
 
費用が300万円前後かかる陽子線治療や重粒子線治療であっても、技術料相当額の給付金を受け取ることができます。
 
経済的な心配が大きく減ったことで、陽子線治療や重粒子線治療を希望する人が増えたと考えられます。また、医師の治療に対する考え方にも変化があったかもしれません。
 
下記は現在陽子線治療を受けられる医療機関です。厚生労働省のホームページで確認することができます。
 


先進医療Aの陽子線治療を受けられる医療機関は、14カ所まで増えています。北は北海道から南は鹿児島まであります。受けられる医療機関がさらに増えれば、陽子線治療を受ける人も増えるでしょう。
 
次は重粒子線治療を受けられる医療機関一覧です。以前より増えてはいますが、まだ全国で5カ所だけです。

治療方法の選択肢を1つでも多く確保しておきたい

がん治療に限ったことではありませんが、病気等で治療を受ける際はできる限り多くの選択肢を確保したうえで、最も本人が希望する治療を受けたいものです。
 
がんの治療方法には外科的療養、放射線療養、化学療養があり、さらには陽子線治療や重粒子線治療等の先進医療もあります。
 
選択可能な治療方法の中から最も希望する方法を選ぶのが理想ですが、経済的な理由(お金がないから)で希望する治療方法を諦めるようなことは避けたいものです。
 
そのためにも、貯金や保険等によって必要な経済的備えを確実にしておきましょう。そして最適な治療方法をえらべるよう、がんに対する正しい知識を身につけておきましょう。
 
※先進医療の保障は医療保険やがん保険に付けられます。先進医療の保障を単独で備えることはできません。先進医療保障の詳細については、保険会社に直接確認してください。
 
Text:松浦 建二(まつうら けんじ)
CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士

ライターさん募集