更新日: 2019.01.10 家具・片付け

片づけの美学(27) 夏、実家で子ども時代の片づけをしよう

執筆者 : 奥野愉加子

片づけの美学(27) 夏、実家で子ども時代の片づけをしよう
夏休みが近づいてきましたね。実家に帰る予定の人も大勢いると思います。
 
あなたの実家は片づいていますか? 自分の住まいと比べていかがでしょう。
 
終活や家じまいなどで話題になることが多い「実家の片づけ」ですが、今回は「実家の中に残ったあなたの片づけ」に注目してみたいと思います。
 
奥野愉加子

Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

10数年タイムスリップが多発! そのままになる子ども部屋

子どもが実家から独立するきっかけは、就学・就職・結婚など、新しい環境へ飛び出すタイミングですね。
 
子どもとしては実家から離れる寂しさがあり、親としては巣立つ寂しさと成長の喜びが入り交じる、感情あふれる出来事だと思います。
 
そんな時に、今まで使っていた子ども部屋を「まっさらな何もない状態にしていきなさいよ」なんて強く言える家庭は多くないと思います。スペースに余裕のある家庭では、いつ帰ってきてもいいようにそのままの状態になっていることも。
 
そしてその状態が、子どもが30代以上になるまで10数年以上続くこともあります。子どもは「今」に忙しくて実家の子ども部屋にかまう暇なんてなし、親も捨てていいのかわからないというのが大きな原因です。
 
親に実家の片づけを促すためにも、まずは子どもが自分のことで動き出すと刺激になるかもしれません。のんびりするために帰ってきた、なんて言わずに、今回の帰省で子ども部屋の片づけをしてみましょう。
 

思い出は風化します。心に響かないモノは捨てましょう

あなたにとって青春の思い出だったモノ、大切で捨てられなかったモノ。現在、手にとっても心は震えるでしょうか。もし何も感じない、すっかり忘れていたモノなのであれば、潔く捨てましょう。
 
いざ目の前にしてみると、「ここまで何十年も残っていたのに」と惜しくなるかもしれません。その場合は写真に撮って、思い出にしておくといいですね。
 
モノによっては、時間の経過でプレミアがついて高く売れるモノがあるかもしれません。
 

赤ちゃん~小学生の頃のモノ

親にとっては、子育ての思い出のモノでもあります。逆に子ども自身にとっては、記憶のないモノがあるかもしれません。捨ててしまう前に、親にも捨てていいかを確認する気づかいができるといいですね。
 
きっと実家での楽しい話題になりますよ。思い出話に花が咲きすぎて、作業が進まないということがないように注意してください。
 

中学生~実家を出るまでのモノ

この時期のモノは子ども本人にしかわからないことが多く、親はどうすることもできないと思います。あなた自身が決断をして、しっかり片づけておきましょう。
 

捨てられず残ったモノの行方

片づけを終え、それでも捨てられず残ったモノは、そのまま実家に置いておかず、現在の住まいに持ち帰りましょう。持ち帰るほど大切なモノかどうか、というのもいい判断材料だと思います。
 
Text:奥野 愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表、 整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)

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