最終更新日:2019.01.11 公開日:2018.10.14
暮らし

副業禁止の会社はまだまだ多い~その底に流れるのは世代間の意識のズレ?

今年(2018年)は「副業解禁」が叫ばれる年になりましたが、副業禁止の会社はまだまだ多いという報道を散見します。

副業に関する意識調査発表の資料を読むと、どうも「世代」によって副業についての意識が違うのではないか。それゆえ、現場や管理職の多くは副業を認めてもいいと思っていながら、会社自体は副業を認めないというズレが生じているように見えます。それでは、意識調査の概要を見てみましょう。
藤木俊明

執筆者:

Text:藤木俊明(ふじき としあき)

副業評論家

明治大学リバティアカデミー講師
ビジネスコンテンツ制作の有限会社ガーデンシティ・プランニングを28年間経営。その実績から明治大学リバティアカデミーでライティングの講師をつとめています。7年前から「ローリスク独立」の執筆活動をはじめ、副業・起業関連の記事を夕刊フジ、東洋経済などに寄稿しています。副業解禁時代を迎え、「収入の多角化」こそほんとうの働き方改革だと考えています。

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藤木俊明

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Text:藤木俊明(ふじき としあき)

副業評論家

明治大学リバティアカデミー講師
ビジネスコンテンツ制作の有限会社ガーデンシティ・プランニングを28年間経営。その実績から明治大学リバティアカデミーでライティングの講師をつとめています。7年前から「ローリスク独立」の執筆活動をはじめ、副業・起業関連の記事を夕刊フジ、東洋経済などに寄稿しています。副業解禁時代を迎え、「収入の多角化」こそほんとうの働き方改革だと考えています。

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管理職は容認の構えも会社は副業ダメ

アデコ株式会社が報道発表した「副業・複業に関する調査」(上場企業に勤務する30代から50代の管理職510名と、20代および30代の一般社員500名が対象)※1によると、「約7割の企業で副業・複業が禁止」とのことです。労働政策研究・研修機構の調査※2でも75.8%が副業禁止ということなので、まだまだ多くの会社では副業禁止なのですね。
 
この調査で面白いのは、管理職に向けて、「副業・複業を認めたほうが良いと思うか?」という質問に対しては、「認めたほうが良い」が33.5%、「条件付きで認めたほうが良い」が50.6%。つまり約8割の管理職が「認めてもいいんじゃないか」という姿勢を示していることです。
 
これは推測ですが、会社の経営中枢の世代、おそらく終身雇用が当たり前の時代に入社したような世代は「副業なんてとんでもない」のままであり、現場に近く若い世代の意識にも敏感な管理職(おそらく30~40代がメイン)は、副業に対して容認なのかな? と思えてしまいます。そうなると、決定権のある経営中枢の世代の意見がイコール会社の方針となるのではないでしょうか。
 

ミレニアル世代は将来の収入を悲観している?

もうひとつ、別の角度で世代感の意識のズレを感じさせる意識調査があります。ジャパンネット銀行が報道発表した、『ミレニアル世代VS親世代、「働き方」に対する意識調査』※3です。
 
ミレニアル世代とは、2000年以降に成人・あるいは社会人になる世代のことで、日本国内においては、18~25歳の若年層を指すケースが多いようです。これから社会へ出ようとする若者たちや新入社員ですね。その親世代というと、40代後半から50代が中心でしょうか?
 
この調査では、まずそれぞれの世代の「現在の年収」が明らかにされています。
 
・ミレニアル世代 平均315万円
・親世代     平均529万円
 
次いでミレニアル世代の「10年後の予想年収」の回答が述べられています。
 
・ミレニアル世代 平均430万円
 
そして、「親よりも生涯賃金を稼げる自信がありますか?」という質問には、ミレニアル世代で「ある」と答えた人は、わずか3割台(36%)にとどまっています。
 
つまり、「この先そんなに多く稼げないだろう」とシビアに将来を見据えているようです。そうであれば副業や兼業で自分の手で稼ぎたい……。とミレニアル世代が考えるのは自然かもしれません。次のような回答でも、ミレニアル世代が親世代より副業に前向きだと見て取れます。
 
■「本業1本」で収入を得るよりも「複数の収入源」を持ちたいと思う
・ミレニアル世代 69%
・親世代 60%
 
■「本業1本」よりも「複数の仕事」を掛け持ちしたほうが稼ぎやすいと思う
・ミレニアル世代 71%  
・親世代 61%
 
■「本業1本」で収入を得るのはリスクだと思う
・ミレニアル世代 48%  
・親世代 44%
 
それではミレニアル世代はお金が目当てで副業をしたいのか? というと、それだけとも言いきれないところがあります。
 
ジャパンネット銀行の同調査では、ミレニアル世代の約6割が、「仕事において収入よりも重視していることがある」と回答しています。具体的には次の通り。
 
・「自分が好きなことを仕事にできる・活かせること」(48%)
・「残業がない/少ないこと」(38%)
・「会社の人間関係が良好であること」(36%)
 
この2つの調査データを見て浮かぶのは、企業の経営幹部世代(あるいは親世代)と管理職以下の現場世代(あるいはミレニアル世代)間の、副業についての意識のズレです。もちろん切り口が微妙に違う調査ですので、あくまでも仮説ですが、企業経営層の世代が変わらないと、なかなか副業解禁は進まないのでは?
 
※1 アデコ 管理職510名と一般社員500名を対象にした調査
※2 労働政策研究・研修機構 「多様な働き方の進展と人材マネジメントの在り方に関する調査(企業調査・労働者調査)」
※3 ジャパンネット銀行 ミレニアル世代VS親世代、「働き方」に対する意識を調査 
 
Text:藤木 俊明(ふじき としあき)
副業評論家

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