更新日: 2019.07.03 その他暮らし

「自宅通学と自宅外通学で奨学金の金額が違う」これって本当?嘘?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「自宅通学と自宅外通学で奨学金の金額が違う」これって本当?嘘?
大学で学ぶために必要となるお金をサポートしてくれる制度として、「奨学金」は既にポピュラーなものとなっています。
 
しかし、実はこの奨学金、自宅通学と自宅外通学の場合で、受け取れる金額が変わってくることをご存知でしょうか。月々の受給額を正確に知るためにも、この機に奨学金の種類ごとに内容をチェックしてみてください。
 
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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奨学金は大きく分けると2つに分類される

奨学金は、大きく分けると「給付奨学金」と「貸与奨学金」の2つに分類することができ、給付の条件やもらえる金額に差がつけられています。この2つの違いを知ることが、奨学金を申し込むための大切な準備となるでしょう。
 
給付奨学金とは、原則返還不要であることが特徴の奨学金で、給付されたお金をそのまま受け取っておくことが可能です。在学中や卒業後に返還義務がないため、大学での勉強と就職に集中することができるでしょう。
 
貸与奨学金は、受け取った金額に対する返還義務がある奨学金なので、卒業後返済計画を立てて少しずつお金を返していく必要があります。利息のつかない「第一種」と利息の発生する「第二種」に分かれていて、それぞれ受け取れる金額も変わってくるのが特徴です。
 
借りたお金にどのくらいの利息がつくのか、どれくらいの年数で返済していくべきなのか、あらかじめよく考えてから借りることがポイントとなります。
 

給付奨学金の概要について

給付奨学金は、大学に入学する前の「予約採用」でのみ申し込むことが可能で、進学してからは受け付けてもらえません。住民税が非課税世帯である、もしくは生活保護受給世帯、社会的養護を必要とする家庭に対して、学校側が推薦することによって申し込みが行われます。
 
基本的に学校ごとに推薦できる人数は決まっているため、必ずしも利用できるわけではないことを知っておきましょう。給付される金額は、大学の種類(国公立か私立か)と、自宅通学と自宅外通学によって変わってきます。
 
<大学・短期大学共に国公立>
自宅通学:2万円
自宅外通学:3万円
 
<私立>
自宅通学:3万円
自宅外通学:4万円
 
となっているので、自宅から通うか否かで毎月の受給額に差が出てきます。年間を通すとその額は、さらにはっきりとしたものになっていくでしょう。
 

貸与奨学金の概要について

貸与奨学金は、大学に入学した後からでも申し込むことが可能で、第一種と第二種ではそれぞれ条件が変わってくる奨学金です。
 
第一種は、高校での全履修科目の平均値が5段階で3.5以上、もしくは住民税が非課税、生活保護受給世帯、社会的養護の必要世帯が対象となります。また、父母の年収が定められている収入基準値を下回ることも、受給資格を得る条件の1つです。
 
第二種は、高校での学習成績が平均の水準を満たしていることと、父母の年収が第二種奨学金の基準を下回っていることが条件となります。貸与奨学金は、学校ごとに人数制限が設けられていないので、条件さえ満たせばすべての学生が奨学金を受けることができるのです。
 
受給金額は、学校の種類(大学・短大)と国公立か私立かで変わってくるため、自分の進学先をしっかりとチェックしておく必要があります。
 

大学での第一種の場合

<国公立>
自宅通学:4万5000円、3万円、2万円
自宅外通学:5万1000円、4万円、3万円、2万円
 
<私立>
自宅通学:5万4000円、4万円、3万円、2万円
自宅外通学:6万4000円、5万円、4万円、3万円、2万円
 

短期大学での第一種の場合

<国公立>
自宅通学:4万5000円、3万円、2万円
自宅外通学:5万1000円、4万円、3万円、2万円
 
<私立>
自宅通学:5万3000円、4万円、3万円、2万円
自宅外通学:6万円、5万円、4万円、3万円、2万円
 
上記の金額の中から、自分で受給金額を選択することになります。
 
第二種奨学金は、大学・短期大学に関わらず、すべて2万円~12万円からの選択となっています。金額は1万円刻みで変動可能なので、生活の状況に合わせて調節していくことが求められるでしょう。
 

まとめ

奨学金で受給できる金額は、自宅通学と自宅外通学で変わってくることがわかりました。自分が進学後どちらのライフスタイルを取るのか、奨学金のことも踏まえて一度考えてみることをおすすめします。
 
出典
独立行政法人 日本学生支援機構「日本学生支援機構の奨学金ってどんなもの?」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
 

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