更新日: 2020.05.25 その他暮らし

経済的な成長と人々の生活から読み解く「イスラエル」という国の実態

執筆者 : 大場脩

経済的な成長と人々の生活から読み解く「イスラエル」という国の実態
私事ですが、2018年の年末に、イスラエルとパレスチナを1週間かけて回る旅行をしました。
 
旅行を通じ、筆者が見て、感じたイスラエルについて、経済的な面や人々の生活の面からご紹介します。
 
大場脩

執筆者:大場脩(おおば しゅう)

ファイナンシャルプランナー。

山形をベースに全国で活動する。
本人が地方在住、そして独身のため、独身向けのマネープラン、地方ならではのマネープラン実情に精通している。
得意分野は、専門用語を使わないお金の話、資産運用、確定拠出年金、保険の見直し、地方在住者の教育資金など身近なお金に関わること全般。
お金のことは前向きにシンプルに考えることがモットー。
ブログはほぼ毎日更新、専門用語を使わないわかりやすい説明を心がけている。
地元山形の金融リテラシー向上のために日々奔走中。
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イスラエルへのアクセス

日本からの直行便はありません。韓国、中国、香港または、欧州を経由するのが一般的です。なお周辺のアラブ諸国とは国交がないので直行便もありません。ですので、ドバイやアブダビを経由してイスラエルに入国することは不可能です。
 
過去にアラブ諸国への渡航歴(スタンプ)があると、出入国時のチェックが厳しくなる場合があります。また、90日以内の観光や、収入を伴わない商用目的の渡航はビザ不要なので、パスポートのみで渡航できます。
 

経済へのデメリットも? ユダヤ教の安息日(シャバット)

イスラエルに渡航される際は、絶対に頭に入れておいた方が良いこと、それは安息日(シャバット)の存在です。
 
金曜日午後~土曜日夕方にかけて街から人が消えます。駅は封鎖され、バスも運休になります。動いているのはシェルートと呼ばれるアラブ系の人が運営する乗り合いバス、一部のタクシーのみです。金曜日の午後から徐々に公共交通機関が止まりはじめ、夕方近くには全て運休状態になり、経済活動が止まります。
 
これがイスラエル経済の足かせとも言われていますが、それでも高い経済成長率を誇っています。土曜日の夕方までは公共交通機関が動いていません。何時から再開するかは現地の人でもわかりません。空港は通常通り動いていますが、シャバット期間中は空港から街への移動手段もなくなるので要注意です。
 

イスラエルの物価

イスラエルの物価は「高い」と言われています。数字だけを見れば、日本と同等くらいですが、モノによっては高いと感じました。イスラエルの通貨は「新シュケル」(ILS)です。1新シュケル=約30円と換算することができます。
 
500mm缶ビール(街のスーパー)……約8ILS(約240円)
500mmミネラルウォーター(キオスク)……約5ILS(約150円)
ファラフェル(イスラエルのファストフード)……約20ILS(約600円)
 

イスラエルの交通

電車も走っていますが、電車よりもバス、タクシーが一般的です。日本の地方都市と同じようなイメージです。
 
タクシー(深夜に12キロほど乗車)……約70ILS(2100円)
タクシーを使う場合はGettという配車アプリをインストールしていくと、どこでもタクシーを拾うことができます。
バス(テルアビブ近郊-エルサレム片道)……21.5ILS(約650円)
都市間のバスにはUSB挿入口とWi-Fiが装備されていることが多いです。状況によっては使えない場合がありますが……。
 
バスや電車を使う場合はRav-Kav-Cardと呼ばれるカード(日本で言う交通系電子マネー)を購入し、チャージをするとお得です。運賃は変わりませんが、チャージをした時に25%増の金額がデポジットされます(例:100ILSをチャージすれば、125ILSデポジットされる)。
 

イスラエルの経済成長率&人口増

金曜日~土曜日に経済活動が止まるイスラエルですが、実は非常に高い経済成長率を誇っています。2016年の経済成長率は約3.8%です。
 
人口も毎年増えており、現在は約868万人(2017年5月)です。2010年は約780万人でしたから、7年ほどで100万人ほど増えています。人口が増えているということは、今後も経済的な成長が見込める可能性があります。
 

驚異の食糧自給率

イスラエルは食糧自給率が90%を越えています。国土の6割が乾燥地帯で、雨期は11月~4月しかありません。そんな中でも、農業技術や灌漑(かんがい)技術を発展させ、世界有数の農業立国になっています。テルアビブ市内は高層ビルが建ち並びますが、郊外では農地が広がるところもあります。
 
私がステイしていたホストの家は畑というものではありませんが、庭先でさまざまな果物を育てており、滞在中かなりの差し入れをいただきました。
 
今回の記事では、一部しか紹介できませんが、イスラエルは本当に過ごしやすくて良い国でした。見どころもたくさんあります。ぜひ、機会があれば足を伸ばしてみてください!
 
出典:外務省ウェブサイト イスラエル国(State of Israel) 基礎データ
 
執筆者:大場脩(おおば しゅう)
ファイナンシャルプランナー。
 

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