最終更新日:2019.06.18 公開日:2019.04.15
暮らし

「雑誌・新聞離れ」と言われがちな若者は何にお金を使っているのか

10年以上前から「若者の活字離れ」がテレビや新聞、雑誌などで話題になっています。ところでこの「若者の活字離れ」は、本当に若者が雑誌や新聞を読まなくなっただけのことなのでしょうか。
 
ここでは「若者の活字離れ」の本当の理由を、博報堂生活総合研究所による「定点調査」から紐解きます。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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雑誌や新聞を読まない人の割合は?

博報堂の「定点調査」によると、2018年に行った「平日、新聞を読んでいますか?」という質問に対し、52.5%の人が「読んでいない」と答えたそうです。
 
「読んでない」と答えた人を年代別にみると、20代が79.0%と、一番高い割合になりました。衝撃的なことは、働き盛りとされ管理職として活躍しているであろう40代ですら、「読んでいない」と答えた人が、平均の52.5%を上回る52.8%だったことです。
 
また、「休日、雑誌を読んでいますか?」という質問に対しても、65.2%の方が「読んでいない」と答え、こちらも年代別で一番割合が高かったのが、20代の68.1%でした。
 
この結果だけみてみると、やはり「若者の活字離れが顕著」であるように思いますが、それは真実なのでしょうか。
 

確かに全体的に本を読まなくなってきているものの…

同研究所では、「よくするスポーツや趣味は何ですか?」という質問もしています。それに対し「読書」と答えた方は、2018年は27.0%でした。確かに割合としては高くありませんが、このアンケートの初回(1992年)の回答率と比べると、10.1%減となっています。
 
先述の「平日、新聞を読んでいますか?」の質問では、「読んでいない」と答えた人は初回に比べて38.1%、「休日、雑誌を読んでいますか?」の質問では、「読んでいない」と答えた人は初回に比べ24.5%も増えています。
 
それに対し、「趣味が読書ではない」という人は、初回から10.1%しか減っていません。急激に「活字離れが進んでいる」と結論付けるのは、早計ではないでしょうか。
 

趣味に対してお金をかける人が減っている?

趣味が何にしろ、好きなことにお金をかけるのは当然のことでしょう。趣味が読書の方の減少率が10%程度ならば、書籍の売り上げも大きく変わらないはずです。
 
ところが、公益社団法人の全国出版協会の「2017 出版指標 年報」によると、日本の出版販売額は書籍・月刊誌・週刊誌すべてにおいて落ち込んでいます。
 
特に文庫本に至っては、「消費税増税となった2014年には店頭の販売状況が急激に悪化し、販売金額は前年比6.2%減と過去最大のマイナス幅を記録。15、16年も6%台のマイナス」という結果だったそうです。
 
2016年の文庫本販売額は1100億円を下回っており、1994年の販売額が1400億円を超えていたことを考えると、この20年間で300億円以上のマイナスが生じています。
 
「趣味は読書でありつつも、読書にお金をかける人が減ってきている」と言えるのかもしれません。では趣味の読書にお金を使わないのであれば、いったい何にお金を使っているのでしょうか。
 

貯金に対する意識の高さ

同研究所の「今後、何にお金をかけたいと思いますか」という質問に対して、最も多かった回答は「貯金」で、2018年は54.9%だったそうです。興味深い点としてあげられるのが「老後の暮らしの準備」と答えている方が40.6%もいたことでしょう。
 
あわせて、「お金について、あなたにあてはまるものを教えてください」という質問に対し、2018年に「毎月、決まった額の貯金をしている」と答えた方は31.1%でした。この結果は、初回の1992年の回答率と比べると28.8%も下降しています。
 
また「お金について、あなたにあてはまるものを教えてください」という質問に対し、「自分がもらう年金に不安を感じる」と答えた方の割合が75.4%にも及んでいます。かつては老後の支えとなっていた年金ですが、今や多くの人が年金に対して不安を感じているようです。
 
ここから、そもそも日々の暮らしだけでいっぱいいっぱいで、たとえ余裕ができたとしても老後の暮らしのためにお金を貯めるために、趣味などにお金を回さないようになってきているとも考えられます。
 
それでも日々の暮らしを豊かにしてくれる「趣味」を諦めたくはない。そこにはいかにお金をかけずに趣味を楽しむかという、涙ぐましい努力があるのかもしれませんね。
 
出典
博報堂生活総合研究所「生活定点1992-2018」
全国出版協会・出版科学研究所 「日本の出版販売額」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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