更新日: 2019.07.03 子育て

AI時代における子育て、親がかかえる悩みとは一体どんなものなのか

AI時代における子育て、親がかかえる悩みとは一体どんなものなのか
現在小学生の子どもを持つ親は子どもにどんなスキルを身につけさせればよいか、どのような能力を伸ばしていけばよいのか悩んでいませんか? 特にAI(人工知能)が人間の職を奪っていくという報道を見て、子どもたちの時代はどうなってしまうのだろう? と心配になる人も多いでしょう。
 
総合情報サイト「All About」を運営する株式会社オールアバウト(本社:東京都渋谷区)は「AI時代における子育て」に関する不安を調べ、調査結果を公開しました。※
 
同調査によると、AIがものすごく進化し、社会や産業の仕組みも大きく変わっていき、今後10~20年で雇用者の約47%の仕事が自動化されるとしています。
 
そして、今の子どもたちの65%は大学卒業時に今は存在していない未知の職業に就くと予測されるなど、やはり先の読めない時代に突入しているようです。それでは、詳しい内容を見ていきましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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予測の難しい時代、子どもの将来に不安を持つ親は約8割。教育資金の心配も

子どもの将来に不安を感じるかという問いに対しては、76%の親が不安を感じていると回答しました。その理由は、最も多い回答が「自分たちの時代とは世の中が大きく変わるから」(58%)でした。
 
AI技術の進展や少子高齢化、グローバル化などで、子どもが大人になった時は、どのような社会になっているのか予測が難しいからでしょう。
 
次いで「精神的・金銭的に自立した人になれるか」(46%)という回答が続きました。これについては男子の親が50%、女子の親が42%と差が見られました。将来、主に家族を養うことになる男子の親は、特にこの点が気になるようですね。
 
将来の教育費用に関する不安を尋ねると、最も多かったのが「いつまでにいくら貯めればよいのか」が40%でした。
 
次いで「教育資金は毎月どれくらい貯めたらよいか」(32%)、「教育資金が足りない場合はどうしたらよいか」(31%)というように、多くの親が教育資金の準備に不安を感じており、計画的に貯めようと意識していることがうかがえます。
 
そのために「教育資金のために収入を増やすことを考えたほうがいいのか」と考える人も27%いました。専業主婦でも、子どもが小学生になったらパートやアルバイトを始める人が多いのもわかりますね。
 

2020年教育改革に約6割が期待。主体性を身につけさせたいが行動がともなわず

2020年度からの新しい学習指導要領で、文科省は自ら問題を発見し、主体的に考え、答えのない問題に挑み、他人と協力して解決できる力の育成を目指すとしています。
 
この教育改革については、6割以上が期待していると回答。2020年教育改革各施策の認知率については「小学校でプログラミング教育が始まる」(58%)、「センター試験が廃止され、大学入学共通テストが始まる」(57%)、「小学校5・6年生から英語が教科化される」(52%)と、半数以上が知っていました。
 
一方で「小学校の授業が講義形式から生徒自身が主体的に参加する授業に変わる」については27%の認知にとどまりました。全般に、中学受験する層は、しない層より10~25ポイントほど認知率が高い結果となり、教育改革へのアンテナが高いようです。
 
子どもに身に着けてほしい社会人スキルを尋ねると、「主体性」(64%)、「実行力」(63%)、「創造力」(54%)という回答で、教育改革で目指す姿と一致することがわかります。また、親が自分に足りないと思う社会人スキルは「外国語でのコミュニケーション力」(51%)が最も多い結果となりました。
 
未来に必要なスキルのために対策していることについては約6割が「特にない」と回答。対策している人のなかでは「英語教室に通わせている」(30%)が最も多く、外国語でのコミュニケーション力を高めたいという意識がうかがえます。
 
その他「パソコン教室に通わせている」(12%)、「理科実験教室に通わせている」(10%)、「プログラミング教室に通わせている」(10%)と、新しい学習指導要領にむけて対策していることがわかります。
 
また、未来に必要なスキルのために家庭でできると思うことは、「親が積極的に関わる・教える」(53%)となりました。一方で「自分で考えさせる・行動させる」のは17%でした。主体性を身に着けてほしいと考えている割には親から子どもに指導することが多く、なかなか行動がともなわないようです。
 

中学受験で重視するのは、新学習指導要領対応より学校の教育方針と通学時間

最後に、子どもに中学受験をさせると回答した人に学校選びのポイントを聞きました。「学校の教育方針への共感度」(53%)「通学時間」(51%)を重視しているとの回答が多く、「卒業生の進路状況」(40%)「偏差値」(37%)についても4割の人が気にしているようです。
 
教育改革の項目については「グローバル教育に力をいれているかどうか」(27%)、「生徒の主体的な学び(アクティブ・ラーニング)に力をいれているかどうか」(26%)と、重視しているとの回答は3割以下でした。
 
変化の激しい時代、10年後がどうなっているのか予測が難しくなってきています。将来を考え、英語教室に通わせたり、半数の親が子どものスキルを身につけるために家庭でも積極的に関わっていることがうかがえます。
 
あれこれ口を出したい気持ちもわかりますが、どちらにしても予測できないのですから、子どもの主体性を伸ばすよう、あえて見守る姿勢でもいいのかもしれません。
 
※株式会社オールアバウト「 AI時代における子育て 」に関する調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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