更新日: 2019.10.18 その他暮らし

大学の学費、国立と私立でどれくらい違う?新入試制度の変更点は?

大学の学費、国立と私立でどれくらい違う?新入試制度の変更点は?
「子どもの将来のために、大学進学させたいけどいくら準備しておけばいい?」「2021年から変わる新入試制度って?」と、子どもの大学進学への不安を持っている方必見。国立・私立大学の学費の比較、新入試制度についてお教えします!
 
FINANCIAL FIELD編集部

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国立、私立の場合のお金はどれくらいかかる?

大学進学というと、まず一番の心配事は「お金」ですよね。 「国立は私立より安いと聞いたけど、どのくらい必要なんだろう?」と思っている方も少なくないのでしょうか? そこでまずは国立大学と私立大学の初年度に必要なお金を見てみましょう。
 

 
どちらも初年度は「年間授業料」に「入学料」、私立大学なら「施設設備費」などさまざまなお金がかかります。ちなみに、文系か理系かでも年間授業料が変わってくるので希望している大学があれば、大学ホームページなどでチェックしておきましょう。
 
また、上京などによって子どもが一人暮らしを始める場合は生活費も必要ですよね。食費や住居・光熱費などさまざまな費用が、しかも毎月かかります。
 
自宅で生活している学部生の毎月の生活費は約6万7000円ですが、下宿生では12万6000円ほどかかるといわれています。仕送りをいくらにするのか、アルバイトをさせるのかなどを事前に子どもと相談する必要がありそうです。
 

数百万ものお金がかかる大学進学、それでもできるだけ大学に行かせてあげたい親

上記の表から見て分かるように、大学進学には年間を通しても膨大なお金がかかります。しかし、それでも親が子どもを大学に進学させてあげたいのはなぜでしょうか。
 
ソニー生命保険株式会社の調査によると、「子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる」という親が64%、それと同時に「子どもの教育費の負担を重いと感じますか」という質問に対し、66.6%の親が「あてはまる」と回答しています。
 
また「子どもの大学等への進学は多少費用がかさんでも進学させたい」という親は86.3%、 「子どもの大学等の入学金・授業料等の費用にこだわらず子どもの希望を優先させたい」親が77.4%という数値も。
 
つまり教育への重要性は十分に感じている一方で、かかる費用の負担が重いと悩んでいる親も多いという現実があるようです。
 

2021年から新入試制度へ移行

そんな悩み事の多い大学進学ですが、2021年から入試制度が変わります。
 
親子間でどれくらい新入試制度が浸透されているのかを河合塾が調査したところ「大学入試が変わることを知っている」という親が88%、子どもは84.7%と認知度は高い中、「知っているが具体的には何が変わるのかはわからない」という親が57.3%、子どもにいたっては49%もいるという結果も出ています。
 
さらに、「2021年からの新入試制度に向けて不安があるか」という質問では全体の77.2%が不安に感じていると回答。
 
中でも、共通テストに不安を持っている親が38.4%、その理由としては 「どう変わるか分からないから」との回答が都市部で52.9% 、都市部以外では 69.7% と、変わることは知っているが実際にどう変わるか分からないために不安を感じている方が多いようです。
 
そこで以下では親御さんの不安点を解決するため、実際に入試制度はどのような点が変わるのかについて解説していきます。
 

入試制度、一体どんな点が変わる?

新入試制度で大きく変わるセンター試験ですが、代わって新たに始まる大学入学共通テストのポイントは下記のとおりです。
 
1.科目
(1)国語と数学に記述式問題が加わる
(2)英語では、筆記が「リーディング」に改称
 配点も「リスニング」が「リーディング」と同点に
 
2. 時間
国語や数学は記述問題が加わったことに伴い、試験時間が延長されました。国語は、80分から100分へ20分の延長、数学は60分から70分へ10分の延長があります。
 

大学の学費に関わる変更点

入試制度だけではなく学費の面でも変更点があります。2019年5月10日に「大学等における修学の支援に関する法律」が成立したことにより、住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯の学生は、給付型奨学金や授業料免除を受けられるようになります。
 
また、今回の新入学制度によって学費を変える大学はまだ出ていませんが、2019年から東京藝術大学が64万2960円と他の国立大学より10万7160円も授業料を上げています。
 
また、一橋大学も2020年度入学者から現行より授業料を20%上げると発表しています。一般的に国立大学は私立大学より授業料が低いですが、これから授業料の変動が起きる可能性は十分に考えられるでしょう。
 

まとめ

大学進学でかかるお金の話や、2021年から変わる大学入試を取り上げてきました。大学は年間何百万というお金がかかりますが、子どもの将来のために大学進学を希望する親は多いようです。
 
そんな大学入試も従来のセンター入試から大学入試共通テストへ変わります。親子で一緒に新入試制度に備え、変化に対応し、大学進学の夢をつかみましょう。
 
出典
全国大学生活協同組合連合会「第54回学生生活実態調査の概要報告」
文部科学省「平成29年度国立大学の授業料」
文部科学省「私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
ソニー生命保険株式会社「子どもの教育資金に関する調査」
学校法人河合塾「大学入試改革に関する意識調査」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部