最終更新日: 2020.03.13 公開日: 2020.03.15
暮らし

約束を守らないとペナルティー! その程度はいろいろだけど、即100%でしかも前金のものがあるって本当?

執筆者 : 上野慎一

約束を守らないとペナルティーが発生することは、当たり前のように思えます。昨年末、保釈中の外国人容疑者が保釈条件に違反して不法出国・逃亡した事件でも、保釈金15億円が全額没収となりました。
 
 
上野慎一

執筆者:

執筆者:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

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上野慎一

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執筆者:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

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被害も大きい「ノーショウ」問題

こうした大きなレベルではありませんが、「ノーショウ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「No show」、つまり約束(予約)をしておきながら無断キャンセルして姿を現さないことです。
 
よく話題になるのが、飲食店。うっかりした来店忘れやキャンセル連絡の失念などでの無断キャンセルが少なくありません。
 
経済産業省の公表レポート(※1)では、飲食業界で年間約2000億円の損害ともいわれ、通常の予約で1日前、2日前のキャンセルまで加えた被害額は約1.6兆円(飲食事業の市場規模は約25兆円)と推計されるそうです。とても大きな損失です。
 
無断キャンセルへの対抗策もいろいろと検討されています。しかし、あまり強硬なキャンセルルールにすると、お客がほかの店に逃げてしまいかねないところが“客商売”のつらいところでしょう。

ホテル業界では?

もうひとつ、無断キャンセルの話題が多いのがホテル業界です。これに関連して、筆者が今年1月末に長崎市に出掛ける用事があって、宿泊先を事前に検討したときの話。宿泊予約サイトを検索したところ、ちょっと違和感のある宿泊プランを見かけました。
 
そのプランのヘッドコピーには、【返金不可/予約時100%決済】とあり、予約完了後の変更・キャンセル不可で一切の返金はできないことをあらかじめ十分に確認して予約するように注意事項が記載されていました。
 
ホテルなどの宿泊施設では、予約時に「キャンセルポリシー」が示されますが、予約時に先に全額決済してその後は変更・キャンセル・返金が一切できないというのは、かなり厳しいやり方に感じられます。
 
しかし、「ホテル 事前決済 返金不可」のキーワードでネット検索してみると、実は全国エリアで各ホテルのいろいろなプランがヒットしました。
 
ホテルにもよりますが、料金体系を「通年」と「変動」に分けて、変動制の中で料金を割安にする代わりに決済条件をこのように厳しくしたタイプがあります。しかし中には、料金高止まりのままで厳しい決済条件にしているものも見られました。

長崎の事例での理由は、これ?

先ほどの事例の長崎市のホテル、例えば1月31日(金)泊でキャンセル不可のプランは1人1泊で6000円から7000円台。
 
これに対して同じホテルの通年料金プランは1万6000円から1万7000円台など高価な一方、キャンセルポリシーのキャンセル料設定は[連絡なし100%、当日80%、前日20%]と違和感のない内容でした。
 
ちなみに、平成30(2018)年の長崎市観光統計(※2)では、観光客約705万人(うち宿泊客は約266万人)で、集客が一番多いイベントは「長崎ランタンフェスティバル」約106万人。中国の旧正月「春節祭」を起源とする長崎の冬の一大イベントで、今年の開催期間は1月24日から2月9日でした。
 
長崎市内の宿泊施設の総数は6500室程度、そのうちホテル・ビジネスホテルが5000室ほどです。
 
市内のほかのホテルでも1月31日あたりでは結構“高飛車”な料金設定プランが見られ、もともと宿泊施設があまり多くないエリアに大量の宿泊客が集中したため短期的にホテル不足になり、宿泊料金相場も高騰しやすくなった状況がうかがえます。

まとめ

東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京23区内や各周辺エリアでも、事前決済・返金不可の料金プランは、すでにいろいろなホテルで見られます。ホテル業界ではこのように、エリアや時期によっては相当な「売り手市場」となるケースもあり、こうした究極のキャンセル防止策も通用するのです。
 
一方、ほかにもライバル店や選択肢が簡単にたくさん見つかる飲食業界では、このような無断キャンセル防止策の導入には難しい側面がいろいろとあるのが実情でしょう。
 
2つの対照的な状況を見ていると、売り手と買い手の力関係は「供給」と「需要」が多いか少ないかそれぞれのバランスによって決まるのだと、改めて実感させられます。
 
[出典]
(※1)経済産業省「ニュースリリース」「No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポートが発表!」(2018年11月1日)
(※2)長崎市「長崎市観光統計」~「平成30年長崎市観光統計」
 
執筆者:上野慎一
AFP認定者,宅地建物取引士

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