例えば、新しい商品を開発した企業に対し、商品を気に入った人が応援購入したり、アイドルやスポーツ選手の活動費を支援したりと、さまざまなプロジェクトがあります。
株式会社マクロミル(本社:東京都港区)は、全国20歳~69歳の男女2万人を対象に、「クラウドファンディング」に関する調査を実施しました(※)。
同調査によると、世界のクラウドファンディング市場は2022年までに総額11兆円を超えるとも言われているようです。 現在、世間にはどの程度浸透しているのでしょうか。また、 クラウドファンディングで支援する人たちの意識はどんなものなんでしょう?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
クラウドファンディングの認知は8割だが、実際に支援した人、起案した人は少ない
クラウドファンディングの認知状況は、「どのようなサービスや仕組みなのか知っている」(28.2%)、「詳しくは知らないが、名前は聞いたことがある」(50.9%)で、合わせて79.1%でした。
利用状況について聞くと、「クラウドファンディングのサイトやアプリを閲覧した」(16.0%)、「プロジェクトを『支援』した」(6.6%)、「プロジェクトを『起案』した」(1.8%)という結果で、実際に支援した人も起案した人もまだまだ少ない状況です。
次に、クラウドファンディングのプロジェクトを実際に支援したことがある500名に、クラウドファンディングで支援したことのあるプロジェクトを尋ねました。
1位は「テクノロジー・ガジェット」(21.4%)で、“面白い電子小物”といったものでしょうか。2位は「地域活性化」(13.6%)で、3位「音楽」、「アニメ・漫画」(13.0%)、5位「映像・映画」(12.6%)とアート系が続きました。
プロジェクトを支援する目的はプロジェクトの成功。リターンが目的の人も多い
プロジェクトを支援する目的について聞いたところ、最も多いのは「プロジェクトの成功」(52.2%)でした。新しい商品やサービスができあがる過程をサポーターとして見守るのが楽しいのではないでしょうか。
2位は「支援したプロジェクトからのリターンで入手できる権利」(32.4%)、「リターンで入手できる一般発売されていないもの・サービス」(30.4%)と続きました。支援したプロジェクトから、なかなか入手できないものやサービスが得られるのも楽しみの一つなのかもしれません。
支援者に人気のプロジェクトで1位だった「テクノロジー・ガジェット」が、どのような目的で支援されているのかを見ると、「リターンで入手できる一般発売されていないもの・サービス」(60.7%)、「ゲーム・サービス開発」のプロジェクトを支援した目的は「支援したプロジェクトからのリターンで入手できる権利」(70.8%)が最も多くなりました。
このように、「テクノロジー・ガジェット」「ゲーム・サービス開発」のプロジェクト支援者は、リターンで入手できる最新の商品やサービス、イベント参加といった権利を目的にしている人が多いようです。
支援したプロジェクトに愛着がわいた人が9割
クラウドファンディングの支援者に、支援したプロジェクトが生み出したもの・ことに対する愛着度合いを聞いたところ、「とても愛着がわいた」(44.2%)、「少し愛着がわいた」(46.4%)と、90.6%が愛着がわいたと回答しました。
プロジェクト起案者は、クラウドファンディングで資金調達でき、支援者はそのプロジェクトに関わり、親のような気持ちで成功を見守っていく楽しみがあります。自分が関わった商品に愛着がわくことで、今後もその商品のリピーターになる可能性も高いでしょう。今後はこのような形での購入も増えてくるかもしれませんね。
出典
※株式会社マクロミル「クラウドファンディングに関する調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部