最終更新日: 2020.04.22 公開日: 2020.04.23
暮らし

「ボーイング929」! それってどんな乗り物なの?

執筆者 : 上野慎一

「人生100年時代」といわれる長寿高齢社会ですが、100年は(うるう年を考慮すれば)3万6525日、つまり87万6600時間という計算になります。とてつもなく長い時間ですが、けっして無限ではなく、やはり有限のものなのです。
 
 
上野慎一

執筆者:

執筆者:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

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上野慎一

執筆者:

執筆者:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

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時間は、買える(?)

そんな限られた時間を、「買う」とか「買える」とかいわれることがあります。移動や手間にかける時間を、おカネを払って短くしたりなくしたりできる場合があるのです。
 
例えば【東京駅から新大阪駅】の旅。新幹線と在来線で、おカネや時間の違いを見てみましょう(出発は平日の午前9時頃を想定)【表1】。
 
【表1】


 
新幹線「のぞみ」利用で、在来線よりも約7時間(乗り継ぎ時間を含む)の時間節減ができます。そのための追加コストは、5800円ほど(「青春18きっぷ」ならば1万2300円くらい)。単純計算では、1時間を830円(「青春18きっぷ」ならば1760円)ほどで買っている(買えている)ことになるのです。
 
もしも、ゆっくりとした車窓の変化を楽しみ、いろいろな列車を乗り継ぐことなど、新幹線にはないような旅の味わいを重視するのであれば、高速移動の旅は逆に“楽しい時間をおカネで切り刻んでしまうこと”かもしれません

「ボーイング929」の正体とは

とはいえ「時は金なり」「Time is money」という格言もあります。乗り物での移動がスピードアップできることによって受けられるメリットも、数多いと思われます。
 
ところで、ゆっくりとしたスピードのイメージがある乗り物が船です。新型コロナウイルス問題で横浜港に長期間停留した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」の公表値(※1)は、巡航速度22ノット(時速41キロメートル)。列車やクルマに比べても、かなり低速の水準だといえるでしょう。
 
そんな船にも、「高速」のジャンルがあることをご存じでしょうか。それは「ジェットフォイル」とか「ジェット船」といわれる乗り物です。その仕組みについて、川崎重工業のサイト(※2)でみてみましょう。
 
【図1】で【1.「艇走」、2.「離水」、3.「翼走」、4.「着水」】と呼ばれます。ジェット航空機は、ジェットエンジンで大量の空気を吸い込んで燃焼させ、排気を後方に噴射して得られる翼揚力で飛びますが、これを海水の噴出に置き換えたような仕組みといえます。
 
4つのプロセスは、航空機の「滑走」→「離陸」→「飛行」→「着陸」と同じで、まさに“海を飛ぶ”のです
 
【図1】


 
もともと軍事用に開発された仕組みで、その後民間転用もされました。開発元はアメリカのボーイング社で、同社の「737」・「767」・「777」・「787」などの航空機はおなじみです、日本で運航中の多くの「ジェットフォイル」もボーイング社「929」型のライセンスを受け継いだもの。700番台が航空機で、900番台は船舶なのです。
 
気になるスピードですが、翼走速度45ノット(時速83キロメートル)といわれます(※2)。先ほどの豪華客船の実に2倍の高速で運航できるのです。

速さのためのコストは、さまざま

カーフェリーや大型客船のような大量輸送には向きませんが、離島との高速移動手段として存在感を発揮しています。陸地に一般道路と高速道路が並存するように、離島との間を高速で結んでいるのです。
 
先ほどの新幹線・在来線と同じように、いくつかの航路を例に、時間や運賃の比較をしてみましょう【表2】。
 
【表2】

まとめ

ほんの3例ですが、ジェットフォイルの速さが実感できると思います。そしてその速さを利用するための追加コストは、さまざまです。
 
日本では1977年に新潟港-両津港間に導入されたのが最初といわれ、40年以上の歴史があります。現在は6社が6航路計18隻を運航中とのことで、離島と本土を結ぶ重要な高速交通インフラであり、災害対応などにも有用です。
 
そのため、東京-大島などを結ぶ航路では50億円を超える新造船への切り換えコストの約45パーセントを東京都が補助したそうです。
 
ちょっとハードルの高そうなジェットフォイルですが、おトクなパックプランが用意されていることも。例えば、東京-大島間では、ジェットフォイルでの往復に大島でのバス観光や昼食まで含めた日帰りパック商品で6000円(ネット購入でさらに1割引)の販売事例もありました。
 
もちろん、新型コロナウイルス問題が収束して世の中が落ち着いたあとのことにはなりますが、機会があれば“海のジェット機”を一度体験みるのはいかがでしょうか。
 
[出典]
(※1)株式会社カーニバル・ジャパン「ダイヤモンド・プリンセス」~「客船概要」
(※2)川崎重工業株式会社「ジェットフォイルは、なぜ、“海を飛ぶ”のか?」
 
執筆者:上野慎一
AFP認定者,宅地建物取引士

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