最終更新日: 2020.05.02 公開日: 2020.05.05
暮らし

「同一労働同一賃金」って何?企業の導入事情と処遇改善の実態について

企業や働く人にとって気になるのが、先ごろスタートした「同一労働同一賃金」。
 
平たくいうと、いわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者) と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)間で、待遇格差がないよう就業規則や賃金規定などを改定しようといった取り組みです。
 
大企業では今年4月から、中小企業では法改正に1年の猶予があることから2021年4月までに開始することになっています。
 
企業の導入状況や、実際にどのような処遇改善が計画されているのかなど、株式会社新経営サービスが発表した「同一労働同一賃金 企業の取り組みに関するアンケート調査結果」(※)を見てみましょう。
 
 
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同一労働同一賃金、企業の導入状況は?

このアンケートは、2020年2月4日〜25日に行われたもの。回答時期と比べ、新型コロナウイルス感染症の影響が強くなっている今、急遽対応を変更する企業もあるかもしれない前提で内容をチェックしてみます。
 
【同一労働同一賃金の対応について、現在どのような取り組み状況ですか?】
 
<大企業>
1位:2020年4月に導入予定   83.7%
2位:すでに導入済みである   6.5%
2位:2021年4月までに導入予定  6.5%
4位:導入は予定していない   3.3%
 
<中小企業>
1位:2021年4月までに導入予定 64.6%
2位:2020年4月に導入予定   12.6%
2位:非正規社員はいない    12.6%
4位:導入は予定していない   8.9%
5位:すでに導入済みである   1.2%
 
大企業においては、導入済み・導入予定合わせて9割以上の企業が対応済みということに。
中小企業においても、非正規社員がいない企業を除き、大多数が対応していることがわかります。
 

具体的にどのような処遇改善が取られるのか

同一労働同一賃金というと、具体的にどのような対策案があるのでしょうか。
 
【あなたの会社において取り組まれた処遇改善方法はどのような方法ですか?(これから検討される企業様は予想される対応でお答えください)】
 
<大企業>
1位:非正規社員(の給与水準:以下 同)を引き上げた 31.5%
2位:まだわからない             28.3%
3位:正社員、非正規社員ともに全体を見直した 27.2%
4位:変更しない               13.0%
5位:正社員を引下げた             0.0%
 
<中小企業>
1位:まだわからない             45.5%
2位:正社員、非正規社員ともに全体を見直した 24.0%
3位:非正規社員を引き上げた         17.1%
4位:変更しない               13.4%
5位:正社員を引下げた             0.0%
 
このアンケート結果を見る限り、正社員の給料だけが下がるということはなさそうです。
ただ、「正社員、非正規社員ともに全体を見直した」という企業のなかには、正社員の給料が下がり非正規社員の給料を上げることで待遇格差を埋める対応をするところもあるのかもしれません。
 
2月の段階では「まだわからない」と答えている企業も少なくないことから、ギリギリまで対応に悩む企業も多いようです。
 

同一労働同一賃金で、企業の人件費はどう変わる?

同一労働同一賃金は、働く人にとってはメリットが多いように感じますが、企業側にとってはどうなのでしょうか。
 
【同一労働同一賃金に対応した場合、あなたの会社の総額人件費にはどのような影響がありましたか?(これから対応される企業様は予想でお答えください)】
 
<大企業>
1位:ある程度上昇する 63.0%
2位:わからない    13.0%
3位:大きく上昇する  12.0%
3位:変わらない    12.0%
5位:減少する      0.0%
 
<中小企業>
1位:ある程度上昇する 48.8%
2位:わからない    25.2%
3位:変わらない    18.7%
4位:大きく上昇する   6.9%
5位:減少する      0.4%
 
大企業では75%が、中小企業では約55%が、総額人件費がアップすると回答しています。この回答を踏まえると、先ほどの「非正規社員を引き上げた」「正社員、非正規社員ともに全体を見直した」という処遇改善の結果、全体の給料がアップし、人件費が上がったということになるのでしょうか。
 
大企業のほうが増えると回答している背景には、そもそも非正規社員が中小企業に比べて多いという理由もありそうです。
 
働き方改革の一環で、近年さまざまな取り組みが行われています。これからも、働きやすい環境が整っていくことに期待が持てそうですね。
 
出典
※株式会社新経営サービス「同一労働同一賃金 企業の取り組みに関するアンケート調査結果」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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