そんな現代のコミュニケーション手段を読み解きつつ、電話についての意識や電話通信料の平均などを見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
電話は得意? 苦手? 今増えている「電話恐怖症」とは
セゾン自動車火災保険株式会社が発表した「日々のコミュニケーション手段に関する意識調査」の結果(※1)をチェックしてみます。
【電話にストレスを感じる「電話恐怖症」の割合】
・電話恐怖症 :40.3%
・非電話恐怖症:59.7%
10人に4人は、電話にストレスを感じるという結果に。けっこう多くの人が電話をかけることやかかってくることにストレスを感じているようです。
この調査では、以下の1から4の質問のうち2つ以上、かつ5から10の質問のうち3つ以上で「当てはまる」「やや当てはまる」と回答した人を「電話恐怖症」と仮定したとのこと。
【質問】
1 自宅や勤務先の固定電話が鳴ると緊張する
2 自宅の固定電話にかかってきたとき居留守をすることがある
3 非通知の電話には出ないことが多い
4 見知らぬ番号からの電話には出ないことが多い
5 固定電話に電話を掛けるときに緊張する
6 友人や知人に電話をする際、LINEやメール等で事前に連絡する
7 留守番電話にメッセージを入れることが苦手だ
8 お店に予約を入れるときは電話よりインターネットを使う
9 電話を掛ける前に話す内容や言葉を準備する
10 電話の方が早い場合でもLINEやメール等で連絡したい
みなさんはどうですか?メールやメッセージアプリなどであれば、自分の都合のいいときに返信できます。しかし、電話がかかってきた場合は、そのときすぐに対応しないといけないもの。自分のペースを乱されるのがイヤという人も多いのかもしれません。
電話恐怖症の人とそうでない人では、こんなに感じ方が違っている!
先ほどの項目について、電話恐怖症の人とそうでない人で大きく差が出たのが、以下の項目でした。
【非通知の電話には出ないことが多い】
・電話恐怖症 :91.7%
・非電話恐怖症:52.5%
【見知らぬ番号からの電話には出ないことが多い】
・電話恐怖症 :92.6%
・非電話恐怖症:46.9%
【電話を掛ける前に話す内容や言葉を準備する】
・電話恐怖症 :90.9%
・非電話恐怖症:36.3%
【固定電話に電話を掛けるときに緊張する】
・電話恐怖症 :60.3%
・非電話恐怖症: 8.4%
【お店に予約を入れるときは電話よりインターネットを使う】
・電話恐怖症 :77.7%
・非電話恐怖症:22.9%
いずれも50ポイントほど差が開いています。ほとんどの電話恐怖症の人が、非通知や知らない番号からかかってきてもまず出ないということがわかりますね。
また、電話恐怖症の人は電話をかける前に内容や言葉を精査し万全の体制で臨むものの、やはり緊張してしまうという事実も発覚しました。また、「雑な対応をされると傷づく」といった理由などで、店の予約は電話ではなくインターネットを利用する人が多いようです。
メールやメッセージアプリの普及で、電話の回数は減っている? 電話通信料の平均はどれくらい?
メールやメッセージアプリを使わないという人のほうが、珍しいといえる時代。電話の回数に影響は出ているのでしょうか。
【あなたは、LINE・Facebook Messenger・メールなどを使い始めて、電話をする回数は変わりましたか?】
1位:減った 54.7%
2位:変わらない 34.3%
3位:増えた 11.0%
なんと、半数以上の人が電話の回数が減ったと回答しています。ちょっとした連絡なら、メールやメッセージアプリで事足りるということなのでしょう。逆に増えた人は1割程度にとどまったことから、全体的に電話の回数は減っているということがわかります。
さて、電話だけでなくインターネットにつなぐことでも通信料が発生する形態が普及した今、電話通信料の平均はいくらくらいなのでしょうか。総務省が発表した「電話通信料の推移と消費支出に占める割合」(※2)を見てみましょう。
【電話通信料(年間)の推移】
<2010年>
・電話通信料 :11万771円
うち固定電話通信料: 3万853円
うち移動電話通信料: 7万9918円
<2017年>
・電話通信料 :12万2207円
うち固定電話通信料: 2万1957円
うち移動電話通信料:10万250円
7年で、電話通信料はジワジワ上がっていることがわかります。
ただ、その内訳を見ると、むしろ固定電話の通信料は下がっており、一方で移動電話通信料はグッと上がっています。固定電話の使用機会が少なくなり、個人の携帯電話の使用機会が上がっているということになりそうです。
家族全員が携帯電話を持っているのであれば家族割などで通信料を抑えたり、固定電話の使用機会が少ないのであれば思い切ってなくしたりして、家計の電話通信料を下げる工夫も必要かもしれませんね。
[出典]
※1 セゾン自動車火災保険株式会社「日々のコミュニケーション手段に関する意識調査」(@Press 2020年5月18日)
※2 総務省「平成30年度 情報通信白書」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部