更新日: 2020.12.04 その他暮らし

一日400円で東京マイクロツーリズム 「都電一日乗車券」を使ってみる

執筆者 : 藤木俊明

一日400円で東京マイクロツーリズム 「都電一日乗車券」を使ってみる
なかなかコロナ禍が収束しません。遠出もしづらくなりました。そこで年末年始は、自宅から1時間から2時間圏内の地元や近隣地域の観光を楽しむ「マイクロツーリズム」を楽しんではいかがでしょうか?
 
首都圏に住む人向けに、東京都内でマイクロツーリズムにいそしむことを考えてみます。
 
費用をあまりかけずに楽しみたい。特に交通費は最低限にしたい。ちょっとお得感が欲しい。そこでおすすめなのは「都電一日乗車券」による下町マイクロツーリズムです。大人400円で、都電荒川線(さくらトラム)が一日乗り放題の上、沿線の施設割引の特典もついています。
藤木俊明

執筆者:藤木俊明(ふじき としあき)

副業評論家

明治大学リバティアカデミー講師
ビジネスコンテンツ制作の有限会社ガーデンシティ・プランニングを28年間経営。その実績から明治大学リバティアカデミーでライティングの講師をつとめています。7年前から「ローリスク独立」の執筆活動をはじめ、副業・起業関連の記事を夕刊フジ、東洋経済などに寄稿しています。副業解禁時代を迎え、「収入の多角化」こそほんとうの働き方改革だと考えています。

味わい深い都電さくらトラムが乗り放題

都電荒川線は東京に残る唯一の路面電車で、三ノ輪橋から早稲田間(12.2km・30停留場)を運行しています。若い世代の人は知らないと思いますが、かつては都民の足として、都内を縦横無尽に走っていた都電の、ただ一つの生き残りであり、今でも近隣住民の生活の足としてがんばって走っています。下町の家並みの間をくぐり抜けて走るような地域密着の愛すべき乗り物だと思います。
 
「都電一日乗車券」(当日売り)は、都電の車内、荒川電車営業所、都電定期券発売所、三ノ輪橋おもいで館で発売しているとのことです。乗車券(紙のきっぷ)とIC乗車券のタイプがありますが、IC乗車券には特典が無いので、大人400円(子ども200円)の紙のきっぷタイプ一日乗車券を購入してみましょう。普通運賃は大人170円(IC 168円・子ども90円)なので、都電を三回乗り降りすればもとはとれるわけですね。
 
紙の「都電一日乗車券」は、愛すべきアナログなスタイルで、裏側にカレンダーがあり、日付が銀色のシールでカバーされています。乗車日をコインで削り、使うようになっています。
 
一日何度でも都電を乗り降りできるのですが、このきっぷを見せると入場料や利用料などが安くなるという施設があります。それは「ちかとく」というサイトで紹介されていますが、都電荒川線沿線エリアについては、そのサイトの「九段下 後楽園 荒川エリア」と「新宿 池袋 豊島エリア」に紹介されています。見たところ「飛鳥山」停留所と「東池袋四丁目(サンシャイン前)」停留所周辺に使える施設が多いようです。
 

実際に購入、施設で使ってみる

実際に、日比谷線三ノ輪駅から近い、「三ノ輪橋おもいで館」で「都電一日乗車券」を購入してみました。そこは都電三ノ輪橋駅のすぐそばです。親子連れで都電に乗りに来ている人たちもいました。「この電車に乗るのは初めてだろ?」「うん」なんて言葉を交わしています。子どもは路面電車が好きなのですね。
 
「飛鳥山」停留所で降りて、歩いて5分ほどの「北区飛鳥山博物館」に寄ってみました。常設展の入館料が300円のところ、「都電一日乗車券」を見せたら240円になりました。ちなみに、同館は飛鳥山公園にあり、すぐそばにある「渋沢史料館」「紙の博物館」も「都電一日乗車券」を見せれば割引対象です(筆者が行ったときは両方ともお休みのようでした)。
 
ちなみに都電荒川線の愛称が「東京さくらトラム」と決定したのは、2017年4月ですが、さらにさかのぼると「荒川線」という名称がついたのは1974年になります。1972年に都電は廃止、撤去となりますが、利用客が多いこと、住民の強い要望、また電車のレールが自動車と分離している部分が多かったことなどから存続が決まり、今日に至ります。
 

まとめ

例えば、親子4人で「都電一日乗車券」をそれぞれ買えば、けっこう使いでがあるのではないでしょうか? 交通費は節約して、お土産や買い物に回せばいいでしょう。
 
この年末年始は都電でマイクロツーリズムを楽しむのはいかがでしょう。
 
[出典]
※東京都交通局「東京さくらトラム」
※東京都交通局「都電一日乗車券/都電IC一日乗車券」
※東京都交通局「交通局のあゆみ」
株式会社レッツエンジョイ東京「『CHIKA TOKU』のお得な特典ガイド」
 
執筆者:藤木俊明
副業評論家


 

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