公開日: 2021.02.22 暮らし

すべての働く人が知っておきたい! 残業と三六協定

執筆者 : 柘植輝

多くの企業で当たり前に行われている社員の「残業」ですが、残業をするのには労働基準法に定められる一定のルールに基づき、届け出が必要です。今回は全ての働く人に知ってほしい残業と三六協定についてまとめました。
 
柘植輝

執筆者:

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

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残業や休日出勤は本来届け出が必要

残業や休日出勤は業務上必要であれば、会社の指示あるいは現場の判断で自由に行えると思いますか? 答えはNOです。残業や休日出勤を行うにはあらかじめ三六協定と呼ばれる協定を労使間で締結しなければなりません。
 
それというのも、労働基準法では原則、1日8時間、週40時間を超える労働を禁止しています。そこだけを見れば、定時が1日8時間勤務とされるのが一般的な日本社会において残業は許されないものとなってしまいます。
 
しかし、それでは人員や業務形態などの問題上会社、ひいては日本社会が回らなくなる可能性もあります。
 
そこで、一定の手順を踏み、労働者と協定を締結し、その旨の届け出をすれば、その範囲内で残業や休日出勤を許可しますよ、という仕組みが労働基準法には用意されています。それが三六協定なのです。この仕組みは労働基準法第36条により定められていることから三六協定と呼ばれます。
 
そして、締結した三六協定は労働基準監督署長に届け出なければなりません。三六協定の締結のないまま残業や休日出勤をさせると、使用者(会社などの雇用主)は6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金に処される恐れがあります。
 

三六協定は全ての会社や事業所で必要なの?

三六協定は必ず結ばなければならないというわけではありませんが、実質的にほぼ全ての会社において必要だといえます。なぜなら、三六協定がなければ、法律で定める時間を超えて労働、すなわち残業や休日出勤することができないからです。
 
残業が絶対にありえないという会社や事業所であれば三六協定を結ぶ必要はありません。逆に法律で定める定時を超えた残業や休日出勤が1分でも起こり得る環境であれば三六協定を結ぶべきです。
 

三六協定があれば何時間でも残業させられるの?

残業時間には上限があります。三六協定が結ばれていても、あくまで残業や休日出勤が認められるだけであり、残業が無制限に許されるわけではありません。
 
具体的には原則として月45時間、年間360時間が残業や休日出勤の上限となり、労働者と使用者の間で特別な合意があれば原則で年間720時間、単月100時間かつ複数月の平均が80時間を超えない範囲であれば年間で6ヶ月まで、月45時間という上限を超えることが許されます。
 

三六協定は会社と個人的に結ぶもの?

三六協定は使用者と労働者の代表が結びます。個別の労働者と結ばれているわけではありません。労働者の代表とは、労働者の過半数で組織された労働組合があればその労働組合が、もしそれがなければ労働者の過半数を代表する労働者(労働者による投票など民主的な方法で選出された管理職でない人に限る)が該当します。
 

三六協定は周知の義務がある

雇用主は三六協定を締結したら、それについて労働者に周知する義務を負います。もし、三六協定を見たことがない、存在を知らないという際は雇用主に確認することができます。
 

残業は法律と三六協定の範囲内でのみ

残業や休日出勤は自由に行えるものではなく、法律と三六協定の範囲内でのみ行えます。三六協定を結んでいなかったり、法律の上限を超える残業は現行法上認められていません。
 
三六協定を結ばずに残業や休日出勤が行われると、使用者において懲役や罰金といった罰則の対象となる可能性があります。三六協定を見たことがないという場合は会社に確認し、内容をチェックしておくとよいでしょう。
 
出典
厚生労働省 36協定で定める時間外労働及び休日労働について留意すべき事項に関する指針
 
執筆者:柘植輝
行政書士
 

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