最終更新日: 2021.04.01 公開日: 2021.04.02
暮らし

過払い請求って何?対象となるのは?どのような手順を踏むの?

過払い請求、あるいは過払い金請求、というものをCMで見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。といっても、これはどういうものであるのか、詳しくはご存じないかもしれません。
 
どのようなことが過払い(金)請求の対象となるのか、実際に請求を行う際はどのような手順を踏むのか、概要をお伝えします。
 
佐々木達憲

執筆者:

執筆者:佐々木達憲(ささき たつのり)

京都市役所前法律事務所弁護士

相続・事業承継を中心とした企業支援と交通事故が主要対応領域。弁護士としての法律相談への対応だけでなく、個人投資家兼FPとして、特に米国株投資を中心とした資産運用に関するアドバイスもご提供。京都を中心する関西圏に加え、毎月沖縄へも通っており、沖縄特有の案件も数多く手掛けている。

佐々木達憲

執筆者:

執筆者:佐々木達憲(ささき たつのり)

京都市役所前法律事務所弁護士

相続・事業承継を中心とした企業支援と交通事故が主要対応領域。弁護士としての法律相談への対応だけでなく、個人投資家兼FPとして、特に米国株投資を中心とした資産運用に関するアドバイスもご提供。京都を中心する関西圏に加え、毎月沖縄へも通っており、沖縄特有の案件も数多く手掛けている。

過払い(金)請求とは

CMで見かける過払い(金)請求とは、カードローンやキャッシングで、支払う必要がないはずなのに支払い続けてきたお金を請求することです。
 
なぜ、支払う必要がないのに支払い続ける事態が生じていたのか。それは、以下の経緯によるものです。
 
平成22年6月18日の改正貸金業法施行前は、利息制限法上の上限(借入金額によって15~20%)は超えているけれども、出資法上は罰則が科されない範囲(上限29.2%)の金利がグレーゾーン金利とされ、そのグレーゾーン金利による貸付が多くなされていました。
 
改正貸金業法施行により、その後は出資法でも上限金利が20%へと変更されグレーゾーン金利は撤廃されたのですが、その改正に先立つ平成18年1月13日、東京の最高裁判所が、利息制限法上の上限を超える金利(つまり、グレーゾーン金利)については、利息の過払いであり、原則としてその過払いをしていた債務者へ返還しなければならない旨の判決を下したのです。
 
これを基に、グレーゾーン金利の利息を払い続けてきた人は、貸付をしていた会社に対して過払い請求をすることが相次ぎました。
 

過払い(金)請求の対象となり得る取引

まず過払い(金)請求は、グレーゾーン金利の利息を支払っていたことが要因ですので、平成22年6月18日の改正貸金業法施行前にお金の借入をしていた取引が対象となります。カードローンやキャッシングが対象であり、ショッピングは対象とはなりません。
 
また、過払い(金)請求には時効があります。貸付をしていた会社との間で最後の借入あるいは返済をした日から10年たつと請求権が消滅時効にかかってしまい、その後は請求をしたとしても現実的に支払ってもらえません。
 

実際に請求を行う際の手順

まず、過払い(金)請求の対象となり得る取引について、利息制限法上の上限利息内での取引であったとすればいくら返済をすればよいものであったのか、利息の引き直し計算をすることから始まります。この引き直し計算をするにあたっては、弁護士等を通じて貸付をしていた会社へ取引履歴の開示を求め、開示された履歴に基づいて計算をすることが、一般的に多く行われています。
 
そして、引き直し計算の結果過払い(金)が発生していることが判明した場合は、その過払い金を請求していくことになります。
 
カードローンやキャッシングをしていた人全員に過払い金が発生するとは限りませんので、この点は重々注意が必要です。場合によっては、専門家に相談するのも有効かもしれません。
 
執筆者:佐々木達憲
京都市役所前法律事務所弁護士